“空白”が目立つスーパーアグリのマシン(スペインGP)
スーパーアグリは、F1スペインGPで、佐藤琢磨が今季最高の13位で完走。アンソニ・デビットソンは、マシントラブルによりリタイアに終わった。

財政問題が深刻化し、スペインGPの出走が危ぶまれたスーパーアグリ。グリッドに並んだマシンSA08Aは、これまでのカラーリングではなく、カッティングシートで“応急処置”された白の部分が目立つ姿。ギリギリまで参戦を検討した結果がマシンからも見てとれる。

そんな状況の中でも、佐藤琢磨は力強い走りを見せた。他チームより1秒以上遅いマシンで、様々なアクシデントをすり抜けて一時は9位まで浮上。ピットストップで遅れをとったが、その後もレッドブルのデビッド・クルサードを何周にも渡って抑えるなど、闘志溢れる走りを披露。9台のマシンがリタイアし、実質の最下位ではあるものの、今季最高位の13位で完走を果たした。

マグマ・グループと再開した交渉も思わしくなく、ホンダの技術支援により、なんとかグリッドに並んでいる状態のスーパーアグリ。トルコGPまでに、なんらかの契約を決めなければ、それはチームの消滅をも意味する。トラック外での戦いはこれからだ。


鈴木亜久里 SUPER AGURI F1 TEAM チーム代表
「チェッカーフラッグを受けたのがたった半分のマシンだったという厳しいレースだった。先週ここでのテストに参加できなかったにも関わらず、両ドライバー共に、そしてメカニックやエンジニア全員が今日は素晴らしい仕事をしてくれた。アンソニーに関しては、良いスタートを切っていたのに、ラジエーターの損傷からリタイヤしなくてはならなかったのは残念だった。琢磨は難しい状況の中でとても良いレースをしてくれた。13位でのフィニッシュは我々にとって今シーズン最高の成績だ。チームスタッフ全員にとって難しい週末だったが、パートナーやファンの方々のサポートに感謝したい」

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カテゴリー: F1 / スーパーアグリ