F1スペインGP:フェルスタッペン接触訴えも ルクレールはノーペナルティ

この接触は、61周目のセーフティカー明けのリスタート時に発生した。ハードタイヤで再スタートしたフェルスタッペンは、最終コーナー立ち上がりで大きなオーバーステアを喫し、タイヤを暖め切れずに加速が鈍った。
その隙を突いて、ソフトタイヤを履いたルクレールが並びかけてオーバーテイクを試みたが、2台が並走している状態でルクレールがややフェルスタッペン側に寄せたように見えた。この動きに対してフェルスタッペンは「ルクレールにはペナルティが科されるべきだった」と主張していた。
しかしスチュワードは、異なる見解を示し、「両者が互いにわずかに寄せ合っていた」として、どちらか一方に非があるとは判断しなかった。
スチュワードの声明にはこう記されている。
「スチュワードは、1号車(マックス・フェルスタッペン)と16号車(シャルル・ルクレール)の両ドライバー、各チーム代表からの聴取に加え、ポジショニング/マーシャリングシステムのデータ、映像、タイミング、テレメトリ、チームラジオ、車載映像などの証拠を確認した」
「1号車はターン14でトラクションを失い、それによって16号車に対してポジションを守る必要があった。16号車はスタート/フィニッシュライン上で1号車を追い抜こうとした。2台はコース中央で互いにわずかに寄せ合う形となり、軽微な接触が生じた」
「両ドライバーとも、この接触は回避可能であり、大きな事故につながってもおかしくなかったと認識していたが、どちらか一方が完全に、あるいは主に非があるとはいえなかった。この状況を踏まえ、我々はさらなる処分を科さない判断を下した」
フェルスタッペンはその後、ジョージ・ラッセルとの接触によって10秒ペナルティを受け、5位から10位へと順位を落とした。この件ではライセンスに3ポイントのペナルティも加算され、現在の累積は11ポイントとなった。12ポイントに達すると1戦出場停止となるため、6月末のオーストリアGPまでの間にあと1ポイントでレース出場停止処分となる。
一方、ルクレールはランド・ノリスとオスカー・ピアストリのマクラーレン勢に続き、3位でフィニッシュした。
カテゴリー: F1 / F1スペインGP / マックス・フェルスタッペン / シャルル・ルクレール