アントネッリのメルセデスF1支援体制にブランドル「トトとボノの存在は幸運」
キミ・アントネッリ(メルセデス)は、2026年F1カナダGPでジョージ・ラッセルとの激しいチームメイト対決の末に感情を爆発させた。

しかし元F1ドライバーのマーティン・ブランドルは、その若さゆえの反応に一定の理解を示しつつ、メルセデスにはトト・ヴォルフとピーター・“ボノ”・ボニントンという強力な支援体制があると評価した。

カナダGPのスプリントでは、ラッセルとアントネッリがレースを支配。ポールポジションのラッセルを背後から追うアントネッリの方がペースに優れているようにも見えたが、なかなかオーバーテイクには至らなかった。

ターン1で起きた接触と“感情的な無線”
6周目、アントネッリはターン1でアウト側から仕掛けた。両者は軽く接触し、ラッセルは若いチームメイトをコース外へ押し出す形となった。

アントネッリはコースへ復帰したものの、無線では「かなり悪質だ」と不満を爆発させ、「僕は並んでいた」と主張。その直後の別のオフコースによってランド・ノリスにも先行を許し、最終的にはラッセルから1.8秒差の3位でスプリントを終えた。

Sky Sports F1のコラムでブランドルは、まずラッセル側の対応について理解を示した。

「ジョージの方がわずかに状況をコントロールできていて、トラックポジションを維持していた。ただ、キミの方が少し速そうにも見えた。これは決勝でも再び見られたことだ」とブランドルは記した。

「ターン1でアントネッリがアウト側から仕掛けたことで、避けられない瞬間が訪れた。彼はレーシングルームを得る権利にかなり近づいていたが、結局のところ、勝利やタイトルを争っているドライバーなら誰でも相手をコース外へ押し出しただろう。我々もそうしたし、そうされることも予想していたはずだ」

“学級主任”ヴォルフが無線介入
一方でブランドルは、アントネッリのその後の反応については冷静さを欠いていたと指摘した。

「キミはスプリントの間、少し頭に血が上ってしまっていた。そのため“学級主任”のトト・ヴォルフが無線で介入するほどだった」

ヴォルフは無線で、アントネッリにドライビングへ集中するよう求め、議論はレース後のデブリーフに持ち越すよう伝えていた。

ブランドルはさらに、メルセデスのサポート体制の重要性を強調した。

「キミはこういう瞬間に、ボノとトトの知恵を得られるのは幸運だ。我々の時代なら、接触や事故の現場へ真っ直ぐ向かって、レース後に言い争いになっていただろう」

決勝では4連勝で“雪辱”
しかし翌日の決勝では、アントネッリが見事に立て直した。

フロントロウから好スタートを決めたアントネッリは、序盤にラッセルと激しく首位を争いながらも後続を5秒以上引き離す展開を築いた。

レースをリードしていたラッセルは30周目前後でバッテリートラブルによりリタイア。その後はアントネッリがルイス・ハミルトンに10秒以上の差をつけて快勝した。

これでアントネッリは4連勝を達成。ランキングではラッセルとの差を43ポイントへ広げ、タイトル争いの主導権をさらに強めている。

19歳王者候補に求められる“感情のコントロール”
今回の一件は、アントネッリの速さと同時に、19歳という若さも改めて浮き彫りにした。

メルセデス内部では、ラッセルとアントネッリの関係が2026年F1タイトル争いの中心軸になりつつある。ブランドルの指摘どおり、今後の鍵は純粋なスピードだけではなく、激しいプレッシャー下でも感情を制御できるかどうかにある。

特にラッセルのような経験豊富なチームメイトとの接近戦では、“自分が正しい”という感情だけでは勝てない。ヴォルフやボニントンの存在は、アントネッリが王者候補として成熟していくうえで極めて重要な支えになりそうだ。

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カテゴリー: F1 / アンドレア・キミ・アントネッリ / メルセデスF1