平川亮 ハースF1チームのリザーブドライバー就任でアルピーヌを退団

トヨタの関連ドライバーとしてキャリアを積み、同社で世界耐久選手権(WEC)で2度、ル・マン24時間レースで優勝した31歳の日本人ドライバー、平川亮は、トヨタとの新たな関係を築くハースF1チームにとってうってつけのドライバーであり、昨年はアブダビでのシーズン後テストで同チームをドライブし、好印象を与えていた。
しかし、1月初旬、平川亮は驚きの発表として、フランコ・コラピントとポール・アロンとともにチームの控えドライバーとしてアルピーヌF1チームの控えドライバーに指名された。
平川亮はシミュレーター作業とテスト用旧車(TPC)走行を担当し、鈴鹿での開幕プラクティスではアルピーヌF1チームのドライバーとして走った。これは、マクラーレンとの関係により昨年アブダビの金曜フリー走行にも出場した彼にとって、F1プラクティスへの2回目の出場となった。
平川亮は先週の金曜の最初のプラクティスで12番目の速さで、アルピーヌのレギュラーであるピエール・ガスリーを上回った。

しかし、アルピーヌとの関係はすぐに終わりを迎えた。平川亮はアルピーヌのプログラムを離れ、今週末のバーレーンからオリバー・ベアマンの代役として金曜プラクティスに4回出場する契約で、ハースF1チームのリザーブドライバーとなった。
The Raceは、平川亮がアルピーヌに加わった際、ハースF1チームのレースシートを提供できないことを明確にしたため、アルピーヌの方がより良い機会があるかもしれないと考えていたと理解している。
だが、アルピーヌは平川亮との契約以降、フランコ・コラピント、ポール・アロン、クッシュ・マイニともリザーブドライバーとして契約。レギュラードライバーへの道は厳しいものとなっている。
そして、ハースF1チームが正式にドライバーとして起用する可能性は消えたわけではなく、平川亮はトヨタとのつながりから、結局はハースの方が適していると判断した。
アルピーヌでの鈴鹿での走行を終えた直後に退団が決まったが、その契約終了間際の動きと、トヨタと提携するハースとの正式な契約は、それよりかなり前から進行していた。
「亮をマネーグラム・ハースF1チームに迎え入れ、彼の経験がVF-25に対する我々の知識と理解を深めてくれることは素晴らしい」とハースF1チーム代表の小松礼雄は語った。
「昨年のシーズン後テストでは、彼のフィードバックは非常に詳細だった。そのため、今年4つの異なるサーキットでリョウに貴重なトラックタイムを提供できることは、チーム全体にとって非常に有益だ」
「トヨタ・ガズー・レーシングとの提携の一環として、チームに新たな才能を迎えるのは素晴らしいことだ。彼のドライビングの才覚を持つレーサーと仕事ができるのは本当に嬉しい」

今シーズン、平川亮がハースF1チームの他のプラクティスに参加するのは、スペイン、メキシコ、アブダビでの予定である。
アルピーヌの混雑した状況とは異なり、平川亮はハースF1チームのオフィシャルリザーブドライバーである。ただし、平川がトヨタのWECプログラムを継続しているため、平川が利用できない場合は、技術パートナーであるフェラーリのスタンバイドライバーであるアントニオ・ジョビナッツィと周冠宇を起用する可能性もある。
ハースF1チームの発表は平川のF1プラクティス参加に焦点を当てているが、トヨタ・ジュニアの宮田莉朋が今年初めにそうしたように、平川がチームでTPCを走らせるポテンシャルも存在する。
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