宮田莉朋 F2第7戦のスプリントで最速ラップもトラブルで苦戦
FIA-F2の第7戦がオーストリア・シュピールベルクのレッドブルリンクで行われ、TGR WECチャレンジプログラムから同シリーズに今季よりフル参戦している宮田莉朋は、スプリントレースでファステストラップを記録するなど速さは見せたものの、トラブルなどで苦しい戦いを強いられ、スプリントレースは22位、フィーチャーレースはリタイアに終わった。

6月28日(金)から30日(日)にかけて、オーストリアのレッドブルリンクで2024年FIA-F2第7戦が開催された。FIA-F2には今季TOYOTA GAZOO Racing(TGR) WECチャレンジプログラムのドライバーである宮田莉朋がロディン・モータースポーツからフル出場している。

宮田莉朋は開幕戦サヒール(バーレーン)のフィーチャーレースで9位に入り、デビュー戦で入賞、ポイントを獲得。第3戦アルバートパーク(オーストラリア)でもスプリントレース、フィーチャーレース共に5位フィニッシュとポイント獲得を果たした。しかし、約2か月のインターバルの後に舞台が欧州へと移ってからは、ほとんどのコースが初経験の宮田に対し、ライバル勢は走行経験の豊富なコースということもあり、第4戦イモラ、第5戦モナコと苦戦。しかし、走行経験のある第7戦バルセロナでは、予選6番手、スプリントレースで7位入賞を果たしている。

【予選】
28日(金)好天の下で午後2時55分から30分間の予選が行われた。セッション開始と共に各車積極的にタイムを縮めていく中、宮田莉朋も1分16秒380をマークし、全車が最初のアタックを終えピットへと戻ってきた時点で6番手と好位置につけた。

残り10分を切って全車再度アタック。ライバル勢が一気にタイムを更新して行く中、宮田莉朋はパフォーマンス不足に苦しみ1分16秒348とわずかなタイムアップに留まった。この予選セッションは22台全車が1秒以内に入る僅差の激戦となったが、宮田は21番手と厳しい結果に終わった。

宮田莉朋 FIAフォーミュラ2選手権

【スプリントレース】
29日(土)午後1時半、気温30度、強い日差しに照らされ路面温度も50度近くまで上がる中で、ピット義務無しの28周で争われるスプリントレースのスタートが切られた。

最後列21番手スタートとなった宮田千代もは、スタートでは最後尾22位へといったん落ちるも、すぐに2台抜き返し、10周目には19位へと浮上。
その後は順位が膠着したまま周回が重ねられていく中、宮田莉朋は22周を終えたところでピットインし、タイヤを交換。最後尾の22位へと順位は落としたが、他の車両のいないクリーンなスペースで新品タイヤを活かして猛烈なハイペースで周回し、25周目、26周目とファステストラップを更新。最終的に22位でチェッカーを受けたが、このレースでのファステストラップを記録した。なお、ファステストラップによるポイントはトップ10のみに与えられるため、宮田はポイント獲得はならなかった。

宮田莉朋
今回のレッドブルリンクは初走行でしたが、自分としては初めてのコースながらいい走りができている感じはありました。予選が始まるとクルマのパフォーマンス不足に悩まされてしまいましたが、チームとクルマのセットアップを含めてしっかり話し合って、今日のスプリントレースではパフォーマンス面も改善したように感じられました。ペースも悪くなさそうなので、引き続きチームと共に今のパフォーマンス不足をしっかり見つめて改善していって、明日のフィーチャーレースは良いレースができるように頑張りたいと思います。

宮田莉朋 FIA フォーミュラ2選手権

【フィーチャーレース】
30日(日)午前10時、好天の下、気温28度、路面温度36度というコンディションで、タイヤ交換義務有りの40周で争われるフィーチャーレースがスタート。フォーメーションラップ開始時に3台がエンジンストールを喫しピットスタートとなる波乱の幕開けとなった。21番手グリッドの宮田莉朋は、これにより実質18位でレースを開始すると、1,2コーナーで上手く前の車両をかわし15位までジャンプアップ。

7周目を終えて早くもピットインする車両が出てくる中、宮田莉朋はピットを遅らせ、自己ベストタイムを更新しながら周回を重ねていった。10周目に6位へ上がった宮田は、14周目に前を行く車両をかわして5位へ順位を上げた。

しかし、17周目、突然宮田莉朋はストレートでスローダウン。その後ペースは戻ったかに見えたが、徐々に順位を落として行き、20位まで後退。

27周目にピットインし、長いピット作業の後にコースへと復帰、ファステストラップを争うハイペースで走行を再開したが、再びピットへ入ることとなり、チェッカーを待たずリタイアとなった。

宮田莉朋
車両トラブルによって戦線離脱になってしまいましたが、それまでのパフォーマンスはスプリントレースよりも良くなって、良いレースを進められていたので、今回のこのトラブルをしっかりチームと共に改善して、またシルバーストーンでは良いレースができるように準備していきたいと思います。今回もたくさんの応援、ありがとうございました。引き続き、シルバーストーンでも応援よろしくお願いします。

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カテゴリー: F1 / 宮田莉朋 / FIA F2