F1モナコGP 決勝:レッドブル・ホンダF1のフェルスタッペが今季2勝目!
2021年のF1世界選手権 第5戦 F1モナコGPの決勝が5月23日(日)にモンテカルロ市街地サーキットで行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が今季2勝目を挙げ、チャンピオンシップ首位に躍り出た。
世界3台レースのひとつに数えらえるF1モナコGPは、昨年、コロナ禍の影響で1954年以来66年ぶりに開催がなかったが、今年はグランドスタンドの収容人数の40%にあたる1日当たり最大7500人の観客を動員して開催された。
多くのF1ドライバーが居を構えるモナコ公国の全長3.34kmに及ぶ公道サーキットで行われるレースは、コース周囲に立ちはだかるウォールと非常に滑らかな路面が各チームに独特な課題を呈する。マシンの間際に迫るガードレールと、タイトなコーナーという厳しい環境で、直近7年のセーフティカー出動率は100%。一切のミスは許されない。
今大会ではマクラーレンが、パートナーのガルフオイルのブルーとオレンジの“ガルフカラー”にマシンを装飾。また、750戦目を迎えたウィリアムズはヘイローに100名のファンの名前を掲載するとともに、エンジンカバーに“750”のロゴを掲載。数名のドライバーが“モナコ仕様”の特別なヘルメットを用意しているのも特徴的な週末だ。
F1モナコGPでは、ハード(C3)、ミディアム(C4)、ソフト(C5)とピレリのコンパウンドレンジで最も柔らかいタイヤが選択されている。決勝ではハードとミディアムのいずれか1セットを使うことが義務付けられる。
日曜日の天候は晴れ。スタート前には波乱が舞っていた。ポールポジションを獲得した地元モナコ出身のシャルル・ルクレールがマシンを修復してレコノサンスラップに向かったが、ドライブシャフトが故障。ピットレーンクローズの時間までに修理することができず、出走を断念。予選で右側からウオールにヒットして、ギアボックスを交換せずに修復したが、左側のドライブシャフトが故障するという不運だった。
優勝は事実上のポールポジションからスタートしたレッドブル・ホンダF1のマックス・フェルスタッペン。スタートでリードを守ると、そこからは危なげないレースを展開。今季2勝目、通算12勝目。F1モナコGPでは初勝利。
ラストイヤーのホンダF1にとっても感慨深い勝利となった。ホンダのF1エンジンが優勝するのは1992年のアイルトン・セナ以来となる。
また、今回の結果により、レッドブル・ホンダF1は両方のチャンピオンシップをリード。マックス・フェルスタッペンは105ポイントで、ルイス・ハミルトン(メルセデス)に4ポイントのリードを築いた。メルセデス以外のドライバーがチャンピオンシップをリードするのは2018年第10戦イギリスGP以来。フェルタッペンとしては初めて首位に立った。
コンストラクターズ選手権ではレッドブル・ホンダ(149)がメルセデス(148)を1ポイントリード。レッドブルとしては2014年にF1がハイブリッド時代に入ってから初めて、ホンダF1としては1991年以来のチャンピオンシップリードとなる。
2位にはフェラーリのカルロス・サインツが入り、自己ベストタイ。3位にはマクラーレンのランド・ノリス。昨年までチームメイト同士だった二人。フェラーリ移籍には賛否があったサインツだが、少なくとも伝統のモナコの表彰台を獲得したことでそれが間違った選択ではなかったことを証明した。
4位はレッドブル・ホンダのセルジオ・ペレス。上位勢が一通りタイヤ交換を済ませた36周目にピットイン。結果的にオーバーカットが正解であり、一気に3台の前に出た。最後はランド・ノリスに1秒差まで迫ったが惜しくも移籍後初表彰台は果たせなかった。それでも、コンストラクターズ選手権でメルセデスを上回る上で仕事を果たした。
5位はアストンマーティンF1のセバスチャン・ベッテル。移籍後のベストリザルトであり、モナコで6位以上でフィニッシュという記録をキープした。
6位はアルファタウリ・ホンダF1のピエール・ガスリー。31周目にピットシンしてルイス・ハミルトンの前に出ると、抜きにくいモナコではあるものの、ハミルトンが諦めてファステストを狙いにいくまで35周にわたって抑え込んだ。レッドブルのドライバーとして仕事を果たした形だ。
7位はメルセデスのルイス・ハミルトン。順位が変わらなかったスタートの後、30周目に真っ先にピットインするという賭けに出たが戦略的にアンダーカットは失敗。最後はポジションアップを諦めてファステストラップの1ポイントを獲った。
8位はランス・ストロール(アストンマーティン)、9位はエステバン・オコン(アルピーヌ)、10位のアントニオ・ジョビナッツィはアルファロメオに今季初ポイントをもたらした。
アルファタウリ・ホンダF1の角田裕毅は、16番グリッドスタートをハードタイヤスタートで打開しようとしたが、実らず。66周目まで引っ張り、ソフトに交換した後は一時はファステストラップを記録した。結果的にスタートポジションと同じ16位でフィニッシュし、ポイント獲得はならなかった。
メルセデスF1のバルテリ・ボッタスは2位を走行していた31周目にピットインするも、右フロントタイヤが外れず、リタイアとなった。
カテゴリー: F1 / F1レース結果 / F1モナコGP
世界3台レースのひとつに数えらえるF1モナコGPは、昨年、コロナ禍の影響で1954年以来66年ぶりに開催がなかったが、今年はグランドスタンドの収容人数の40%にあたる1日当たり最大7500人の観客を動員して開催された。
多くのF1ドライバーが居を構えるモナコ公国の全長3.34kmに及ぶ公道サーキットで行われるレースは、コース周囲に立ちはだかるウォールと非常に滑らかな路面が各チームに独特な課題を呈する。マシンの間際に迫るガードレールと、タイトなコーナーという厳しい環境で、直近7年のセーフティカー出動率は100%。一切のミスは許されない。
今大会ではマクラーレンが、パートナーのガルフオイルのブルーとオレンジの“ガルフカラー”にマシンを装飾。また、750戦目を迎えたウィリアムズはヘイローに100名のファンの名前を掲載するとともに、エンジンカバーに“750”のロゴを掲載。数名のドライバーが“モナコ仕様”の特別なヘルメットを用意しているのも特徴的な週末だ。
F1モナコGPでは、ハード(C3)、ミディアム(C4)、ソフト(C5)とピレリのコンパウンドレンジで最も柔らかいタイヤが選択されている。決勝ではハードとミディアムのいずれか1セットを使うことが義務付けられる。
日曜日の天候は晴れ。スタート前には波乱が舞っていた。ポールポジションを獲得した地元モナコ出身のシャルル・ルクレールがマシンを修復してレコノサンスラップに向かったが、ドライブシャフトが故障。ピットレーンクローズの時間までに修理することができず、出走を断念。予選で右側からウオールにヒットして、ギアボックスを交換せずに修復したが、左側のドライブシャフトが故障するという不運だった。
優勝は事実上のポールポジションからスタートしたレッドブル・ホンダF1のマックス・フェルスタッペン。スタートでリードを守ると、そこからは危なげないレースを展開。今季2勝目、通算12勝目。F1モナコGPでは初勝利。
ラストイヤーのホンダF1にとっても感慨深い勝利となった。ホンダのF1エンジンが優勝するのは1992年のアイルトン・セナ以来となる。
また、今回の結果により、レッドブル・ホンダF1は両方のチャンピオンシップをリード。マックス・フェルスタッペンは105ポイントで、ルイス・ハミルトン(メルセデス)に4ポイントのリードを築いた。メルセデス以外のドライバーがチャンピオンシップをリードするのは2018年第10戦イギリスGP以来。フェルタッペンとしては初めて首位に立った。
コンストラクターズ選手権ではレッドブル・ホンダ(149)がメルセデス(148)を1ポイントリード。レッドブルとしては2014年にF1がハイブリッド時代に入ってから初めて、ホンダF1としては1991年以来のチャンピオンシップリードとなる。
2位にはフェラーリのカルロス・サインツが入り、自己ベストタイ。3位にはマクラーレンのランド・ノリス。昨年までチームメイト同士だった二人。フェラーリ移籍には賛否があったサインツだが、少なくとも伝統のモナコの表彰台を獲得したことでそれが間違った選択ではなかったことを証明した。
4位はレッドブル・ホンダのセルジオ・ペレス。上位勢が一通りタイヤ交換を済ませた36周目にピットイン。結果的にオーバーカットが正解であり、一気に3台の前に出た。最後はランド・ノリスに1秒差まで迫ったが惜しくも移籍後初表彰台は果たせなかった。それでも、コンストラクターズ選手権でメルセデスを上回る上で仕事を果たした。
5位はアストンマーティンF1のセバスチャン・ベッテル。移籍後のベストリザルトであり、モナコで6位以上でフィニッシュという記録をキープした。
6位はアルファタウリ・ホンダF1のピエール・ガスリー。31周目にピットシンしてルイス・ハミルトンの前に出ると、抜きにくいモナコではあるものの、ハミルトンが諦めてファステストを狙いにいくまで35周にわたって抑え込んだ。レッドブルのドライバーとして仕事を果たした形だ。
7位はメルセデスのルイス・ハミルトン。順位が変わらなかったスタートの後、30周目に真っ先にピットインするという賭けに出たが戦略的にアンダーカットは失敗。最後はポジションアップを諦めてファステストラップの1ポイントを獲った。
8位はランス・ストロール(アストンマーティン)、9位はエステバン・オコン(アルピーヌ)、10位のアントニオ・ジョビナッツィはアルファロメオに今季初ポイントをもたらした。
アルファタウリ・ホンダF1の角田裕毅は、16番グリッドスタートをハードタイヤスタートで打開しようとしたが、実らず。66周目まで引っ張り、ソフトに交換した後は一時はファステストラップを記録した。結果的にスタートポジションと同じ16位でフィニッシュし、ポイント獲得はならなかった。
メルセデスF1のバルテリ・ボッタスは2位を走行していた31周目にピットインするも、右フロントタイヤが外れず、リタイアとなった。
2021年 第5戦 F1モナコGP 決勝 結果
順位 | No | ドライバー | チーム | GAP | INT | PIT |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 33 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル・ホンダ | LAP | 78 | 1 |
2 | 55 | カルロス・サインツ | フェラーリ | 8.968 | 8.968 | 1 |
3 | 4 | ランド・ノリス | マクラーレン | 19.427 | 10.459 | 1 |
4 | 11 | セルジオ・ペレス | レッドブル・ホンダ | 20.490 | 1.063 | 1 |
5 | 5 | セバスチャン・ベッテル | アストンマーティン | 52.591 | 32.101 | 1 |
6 | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ・ホンダ | 53.896 | 1.305 | 1 |
7 | 44 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 68.231 | 14.335 | 2 |
8 | 18 | ランス・ストロール | アストンマーティン | 1L | 14.949 | 1 |
9 | 31 | エステバン・オコン | アルピーヌ | 1L | 36.909 | 1 |
10 | 99 | アントニオ・ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1L | 0.416 | 1 |
11 | 7 | キミ・ライコネン | アルファロメオ | 1L | 1.352 | 1 |
12 | 3 | ダニエル・リカルド | マクラーレン | 1L | 2.150 | 1 |
13 | 14 | フェルナンド・アロンソ | アルピーヌ | 1L | 0.488 | 1 |
14 | 63 | ジョージ・ラッセル | ウィリアムズ | 1L | 25.309 | 1 |
15 | 6 | ニコラス・ラティフィ | ウィリアムズ | 1L | 1.084 | 1 |
16 | 26 | 角田裕毅 | アルファタウリ・ホンダ | 1L | 0.759 | 1 |
17 | 9 | ニキータ・マゼピン | ハース | 3L | 1L | 1 |
18 | 47 | ミック・シューマッハ | ハース | 3L | 1.456 | 1 |
DNF | 77 | バルテリ・ボッタス | メルセデス | 1 | ||
DNS | 16 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 0 |
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