F1 ドイツGP 結果
2018年のF1世界選手権 第11戦 ドイツGPの決勝レースが7月22日(日)にホッケンハイムリンクで行われ、ルイス・ハミルトンが波乱のレースで大逆転勝利を挙げた。バルテリ・ボッタスも2位に続き、メルセデスが母国レースで1-2フィニッシュを飾った。

トロロッソ・ホンダは、ブレンドン・ハートレーが10位入賞。ピエール・ガスリーは14位でレースを終えた。

2年ぶりのF1ドイツGPの舞台となるのはホッケンハイムリンク。DRSゾーンは1箇所追加されて3箇所となっている。セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、ニコ・ヒュルケンルグ(ルノー)、そしてメルセデスの母国レースとなるドイツGPの決勝日には16万5000人がサーキットを訪れた。

予選ではポイントリーダーのセバスチャン・ベッテルがポールポジション。一方、ライバルのルイス・ハミルトン(メルセデス)はマシントラブルで14番手と対照的な結果となった。

日曜日のホッケンハイムは晴れてはいるものの、上空には雨雲が垂れ込め、降水確率60%の予報。現地時間15時10分、気温25℃、路面温度41℃のドライコンディションでフォーメーションラップが開始した。

レースはポールポジションからスタートしたセバスチャン・ベッテルがコントロールする展開。しかし、終盤にサーキットに局地的な雨が。この雨がレースに大きな波乱を巻き起こす。

52周目にセバスチャン・ベッテルがコーナーを曲がり切れずにウォールにクラッシュ。まさかのリタイアとなる。レースにはセーフティカーが導入され、ここでトップに立ったのが14番手からスタートしたルイス・ハミルトン。そのままトップを守り、今季4勝目。ドライバーズランキングで首位に返り咲いた。

2位にはバルテリ・ボッタスが続いてメルセデスが母国レースで1-2フィニッシュを達成。コンストラクターズ選手権の首位も奪還した。3位にはキミ・ライコネン(フェラーリ)が続いた。

以下、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ニコ・ヒュルケンベルグ、ロマン・グロージャン(ハース)、セルジオ・ペレス(フォース・インディア)、エステバン・オコン(フォース・インディア)、マーカス・エリクソン(ザウバー)、ブレンドン・ハートレー(トロロッソ)まで入賞となった。ブレンドン・ハートレーは自身2回目のポイント獲得。

レース終了後、表彰台セレモニーが行われているときには雷雨が。ルイス・ハミルトンにとって天候が味方したレースとなった。

2018年 第11戦 F1ドイツGP 決勝 結果

順位Noドライバーチーム
144ルイス・ハミルトンメルセデス
277バルテリ・ボッタスメルセデス
36キミ・ライコネンフェラーリ
433マックス・フェルスタッペンレッドブル
527ニコ・ヒュルケンベルグルノー
611セルジオ・ペレスフォース・インディア
731エステバン・オコンフォース・インディア
88ロマン・グロージャンハース
99マーカス・エリクソンザウバー
1028ブレンドン・ハートレートロロッソ・ホンダ
1120ケビン・マグヌッセンハース
1255カルロス・サインツルノー
132ストフェル・バンドーンマクラーレン
1410ピエール・ガスリートロロッソ・ホンダ
1516シャルル・ルクレールザウバー
1614フェルナンド・アロンソマクラーレン
 18ランス・ストロールウィリアムズ
 5セバスチャン・ベッテルフェラーリ
 35セルゲイ・シロトキンウィリアムズ
 3ダニエル・リカルドレッドブル

【レース展開】
ピレリは、F1ドイツGP用のタイヤとしてミディアム(白)、ソフト(黄)に加え、ウルトラソフト(紫)の3つのコンパウンドを選択。レースではミディアムもしくはソフトのどちらかの使用が義務付けられている。

トップ10は全員がウルトラソフトでスタート。後方ではエステバン・オコンがウルトラソフト、ダニエル・リカルドがミディアム、それ以外はソフトを選択した。

オープニングラップではトップ4の順位は変わら。トップ10内ではヒュルケンベルグが6番手、ペレスが8番手に順位を上げている。

2周目を終えた時点でキミ・ライコネンがバイザーに雨粒がついていることを報告している。

14番グリッドスタートのルイス・ハミルトンは4周目にはポイント圏内の10番手まで順位を上げ、14周目には中団勢を抜いて5番手まで順位を取り戻す。

対照的に19番グリッドからミディアムでのスタートを選んだダニエル・リカルドは抜きあぐねており、13番手で苦戦を強いられている。

トップのセバスチャン・ベッテルは、2番手のバルテリ・ボッタスに約3.5秒の差をキープしながらタイヤをマネジメントしている。

15周目、3番手を走行していたキミ・ライコネンがピットイン。ソフトタイヤに交換してハミルトンの前の4番手でコースに復帰する。

19周目、7番手を走行していたニコ・ヒュルケンベルグがピットイン。ミディアムに交換して15番手でコースに復帰する。ここでダニエル・リカルドがポイント圏内の10番手に順位を上げる。

21周目、6番手を走行していたケビン・マグヌッセンがピットイン。ミディアムに交換して10番手でコースに復帰。

ここで中団勢が続々とピットイン。カルロス・サインツはミディアム、シャルル・ルクレールはソフト、ロマン・グロージャンはミディアム、セルジオ・ペレスはソフトに交換するなど選択は様々だ。

26周目、トップを走行していたセバスチャン・ベッテルがピットイン。キミ・ライコネンの後ろ、ルイス・ハミルトンの前の4番手でコースに復帰する。

29周目、見た目上のトップを走行していたバルテリ・ボッタスがピットイン。ソフトに交換してハミルトンの後ろの5番手でコースに復帰。

ここで最後列から6番手まで順位を上げていたダニエル・リカルドがマシントラブルでコース上にストップし、リタイアとなった。

30周目、マックス・フェルスタッペンがピットイン。ソフトに交換してボッタスの後ろの5番手でコースに復帰する。

キミ・ライコネンの後ろを走行してタイヤに影響を受けているセバチャン・ベッテルが無線で不満を訴えているが、フェラーリはチームオーダーを出さない。二人の差は約1秒まで迫っている。

38周目、ようやくフェラーリがチームオーダーを発令。セバスチャン・ベッテルを前に出す。タイヤを理由にした回りくどい言い方にライコネンは思わず愚痴をこぼしている。

雨雲でサーキットがやや暗くなってきた43周目、3番手を走行していたルイス・ハミルトンがピットイン。ウルトラソフトに交換して5番手でコースに復帰する。

翌周にサーキットにはセクター2だけ局地的に雨が。ザウバーがシャルル・ルクレール、マクラーレンがフェルナンド・アロンソをピットに呼び込みインターミディエイトを装着する。トロロッソ・ホンダはピエール・ガスリーにフルウェットを履かせた。

まだコンディションはドライの47周目、4番手を走行していたマックス・フェルスタッペンがピットインし、インターミディエイトに交換するギャンブルに出る。

49周目、シャルル・ルクレール、ピエール・ガスリー、マックス・フェルスタッペンがウルトラソフトに戻し、50周目にはフェルナンド・アロンソもソフトに戻す。

52周目、バルテリ・ボッタスがキミ・ライコネンを抜いて2番手に浮上。

直後、セバスチャン・ベッテルがセクター3でコースオフしてウォールにクラッシュ。セーフティカーが導入される。

ここでトップを走行していたバルテリ・ボッタスがピットイン。しかし、タイヤが用意されておらず、大きくタイムロス。3番手に順位を落としてコースに復帰する。

54周目、キミ・ライコネンがピットインしてウルウトラソフトに交換。ボッタスの後ろの3番手でコースに復帰し、トップはルイス・ハミルトンとなる。

雨がまだコース上に降るなか、中団でもドライ⇔ウェットとタイヤ交換が入り乱れて順位が大きく動く。

残り10周でレースは再開。バルテリ・ボッタスがルイス・ハミルトンに仕掛けたが、抜くには至らず。ここでメルセデスがオーダーを出したようでボッタスはバックオフする。

そこからはルイス・ハミルトンがファステストを連発してトップでチェッカー。見事な大逆転劇を演じた。

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カテゴリー: F1 / F1レース結果 / F1ドイツGP