アブダビグランプリ マクラーレン
2017年のF1世界選手権 最終戦 アブダビグランプリの予選が25日(土)にヤス・マリーナ・サーキットで行われ、バルテリ・ボッタス(メルセデス)がポールポジションを獲得した。

20戦で争われた2017年のF1シーズンもいよいよ最終戦。すでにルイス・ハミルトンがドライバーズタイトル、メルセデスがコンストラクターズタイトルを獲得しているが、まだまだ戦いは終わっていない。

フリー走行3回目では、ルイス・ハミルトンがトラックレコードを更新する1分37秒689を記録。メルセデス勢がトップに立ち、0.5秒差でフェラーリ勢、0.7秒差でレッドブル勢が続く展開。そこにマクラーレン・ホンダ勢が約1.5秒差で続いていた。

2017年シーズン最後のポールポジションをかけたF1アブダビGPの予選は現地時間17時にスタート。気温24.9℃、路面温度は32.1℃とフリー走行3回目の開始時と比較して路面温度は11℃低下した。

ポールポジションを獲得したのはメルセデスのバルテリ・ボッタス。前戦に続いて今シーズン通算4回目のポールポジションとなった。2番手にもルイス・ハミルトンが続き、メルセデスがフロントローを独占。

3番手には0.546秒差でセバスチャン・ベッテル、4番手にはダニエル・リカルドが続き、5番手のキミ・ライコネンとのフェラーリの間に割って入った。F1最後の予選となったフェリペ・マッサは10番手で終えた。

マクラーレン・ホンダは、フェルナンド・アロンソが11番手、ストフェル・バンドーンが13番手となり、Q2で敗退した。

F1アブダビGP 決勝は26日(日)の22時(現地時間17時)から行われる。

2017年 第20戦 F1 アブダビグランプリ 予選 結果
順位ドライバーチームQ1Q2Q3
1バルテリ・ボッタスメルセデス1分37秒3561分36秒8221分36秒231
2ルイス・ハミルトンメルセデス1分37秒3911分36秒7421分36秒403
3セバスチャン・ベッテルフェラーリ1分37秒8171分37秒0231分36秒777
4ダニエル・リカルドレッドブル1分38秒0161分37秒5831分36秒959
5キミ・ライコネンフェラーリ1分37秒4531分37秒3021分36秒985
6マックス・フェルスタッペンレッドブル1分38秒0211分37秒7771分37秒328
7ニコ・ヒュルケンベルグルノー1分38秒7811分38秒1381分38秒282
8セルジオ・ペレスフォース・インディア1分38秒6011分38秒3591分38秒374
9エステバン・オコンフォース・インディア1分38秒8961分38秒3921分38秒550
10フェリペ・マッサウィリアムズ1分38秒6291分38秒565 
11フェルナンド・アロンソマクラーレン1分38秒8201分38秒636 
12カルロス・サインツルノー1分38秒8101分38秒725 
13ストフェル・バンドーンマクラーレン1分38秒7771分38秒808 
14ケビン・マグヌッセンハース1分39秒3951分39秒298 
15ランス・ストロールウィリアムズ1分39秒5031分39秒646 
16ロマン・グロージャンハース1分39秒516  
17ピエール・ガスリートロ・ロッソ1分39秒724  
18パスカル・ウェーレインザウバー1分39秒930  
19マーカス・エリクソンザウバー1分39秒994  
20ブレンドン・ハートレートロ・ロッソ1分40秒471  

【Q1】 上位・中位ともに大接戦
ピレリはF1アブダビGPにソフト(イエロー)、スーパーソフト(レッド)、ウルトラソフト(パープル)という最も柔らかいレンジの3種類のコンパウンドを選択。

18分間の予選Q1では全ドライバーがウルトラソフトでアタックを開始。バルテリ・ボッタスが1分37秒356でトップに立ち、0.035秒差でルイス・ハミルトン、0.07秒差でキミ・ライコネンと接戦。セバスチャン・ベッテルも1分37秒台に入れた。

マクラーレン・ホンダは、ストフェル・バンドーンが8番手、フェルナンド・アロンソが12番手タイムで突破。

Q1ではロマン・グロージャン(ハース)、ザウバーの2台、トロ・ロッソの2台がノックアウト。ブレンドン・ハートレーは10グリッド降格が決定している。

【Q2】 メルセデス勢が頭一つ抜き出る
15分間の予選Q2。ルイス・ハミルトンが最初のアタックで1分36秒台に入れてトラックレコードを大きく更新(1分36秒742)。2番手のバルテリ・ボッタスとの差は0。080秒差。3番手のセバスチャン・ベッテルは0.281秒差、4番手のキミ・ライコネンは0.560秒差とメルセデス勢が頭一つ抜き出る。

最後のアタックでフェリペ・マッサが10番手に浮上してQ2を突破。フェルナンド・アロンソが11番手に下がる。Q2ではマクラーレン・ホンダの2台、カルロス・サインツ(ルノー)、ケビン・マグヌッセン(ハ ース)、ランス・ストロール(ウィリアムズ)がノックアウトとなった。

【Q3】 バルテリ・ボッタスが2戦連続でポール獲得
12分間の予選Q3。1回目のアタックではバルテリ・ボッタスが1分36秒231を記録してトップに浮上。0.172秒差でルイス・ハミルトンが続く。3番手のセバスチャン・ベッテルは0.628とやや離される。

2回目のアタックで上位勢はタイムを更新することができず、バルテリ・ボッタスのポールポジションが決定。ルイス・ハミルトンが2番手でフロントローに並ぶ。3番手にはセバスチャン・ベッテル、4番手にはダニエル・リカルドが続き、フェラーリ勢に割って入った。F1最後の予選となったフェリペ・マッサは10番手でセッションを終えた。

【決勝の展望】
レースは55周。現地時間17時(日本時間22時)にスタートが切られる。ヤス・マリーナ・サーキットは、カレンダー中5つしかない反時計回りのサーキットの一つで、高速コーナーの配置されたセクター1、ロングストレートのあるセクター2、低速セクションのセクター3と、特性の異なるセクターで構成されている。DRSゾーンはターン8と11へ向かうストレートの2箇所に設定される。ポールポジションはコース右側のレーシングライン上。ターン1は左コーナーだが、アウト側からの方がトラクションを多くかけられるので、ブレーキングゾーンで有利になる。ブレーキ負荷は高く、ブレーキングポイントは13カ所あり、一周のうちでブレーキを使用する割合は18%。燃費も1周あたり1.80㎏とカレンダー中でも比較的高め。ERSの影響は中程度となり、ERSのデプロイを低速コーナー出口で効果的に使用するのが重要だが、ブレーキングポイントが多いので回生する機会は多い。セーフティカー出動率は40%。接触があるとすればシケインの場合が多く、低速でのクラッシュとなる。そのため、デブリが比較的少なく、セーフティカーの可能性も低くなる。注目ポイントは日没時。ターン14と19は西向きで日が沈む方向にあるため、視界への影響がある。レース中わずかなタイミングではあるものの、ここはブラインドコーナーなので慎重な走行が必要となる。タイヤ的には2ストップ戦略が定石。1回のストップでのタイムロスは約22秒。昨年のルイス・ハミルトン、2015年のニコ・ロズベルグはともに2ストップで優勝し、ともに10周と25周前後でピットインした。今季使用されている硬めのタイヤ特性から、1ストップの可能性もあるが、デグラデーション次第となる。

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カテゴリー: F1 / F1レース結果 / F1アブダビGP