レッドブルF1、2026年は「エンジンより空力が最大リスク」と認識
レッドブル・レーシングは、2026年F1レギュレーションで最大の性能差リスクになるのはパワーユニットではなく空力だと認識している。

新世代エンジンでは内燃エンジン(ICE)が重要な要素になるとの見方を共有しつつも、2014年のような一強時代が再来する可能性は低いとし、むしろマシン全体がリセットされる空力面こそが決定的な差を生む要因になり得ると警戒を強めている。

2026年F1の新時代を前に、各チームとマニュファクチャラーがどこに位置しているのか、そして今季の最大の性能差要因は何になるのかという点が注目されている。

FIAのシングルシーター部門ディレクターであるニコラス・トンバジスは、2026年に向けた序列は内燃エンジン(ICE)が大きく左右するとの見通しを示している。これに対し、レッドブル・フォード・パワートレインズのパワーユニット責任者ベン・ホジキンソンも、その見解を一部では共有しつつ、異なる視点を示した。

オートスポーツ誌から「2026年における最大の性能差要因はICEになるのか」と問われたホジキンソンは、新しいパワーユニットにおいては、電動比率が高まったとはいえ、その可能性は高いと認めた。一方で、空力レギュレーションの重要性を過小評価すべきではないと強調している。

「パワーユニットという枠の中では、内燃エンジンが最大の差別化要因になるというのは事実かもしれない」とホジキンソンは語った。

「ERSの面では、パワーエレクトロニクスやモーターの効率は、どのメーカーも99%程度まで到達するはずだと思っている」

その上で、ICE側こそが性能差を生みやすい領域であり、燃料パートナーとの協業が重要になると説明した。

「最大の違いはおそらくICEの部分に出るだろうし、そこでは燃料パートナーとの連携が大きく影響する。我々の場合、エクソンモービルはICEから可能な限りのパフォーマンスを引き出すうえで、非常に重要な存在になっている」

レッドブル・レーシング

もっとも、ホジキンソンは2014年のような一方的な支配が再来するとは考えていない。当時、彼が所属していたメルセデスはパワーユニットで圧倒的な先行を果たし、その優位性は長年にわたって固定化された。

「パワーユニット間の差は、2014年ほど大きくはならないと思っている。なぜなら、特にICEは非常によく似たものだからだ」と彼は説明する。

「持続可能燃料の導入やMGU-Hの廃止、圧縮比の制限など、燃焼技術を意図的にリセットするための変更は多く入っているが、まったく別物というほどではない」

一部の点では、今回のレギュレーションは以前よりも参入しやすくなっており、これはアウディのような新規参戦メーカーを見据えた意図でもある。

「突然まったく違うコンフィギュレーションを開発するわけではない。V6であることは変わらないし、基本的には同じだ」とホジキンソンは指摘する。

「圧縮比やブースト圧といった要素が引き下げられたことで、各部品にかかる負荷はむしろ小さくなり、部品が受けるストレスは少し楽になっている」

そのため、パワーユニット同士はかなり近い性能になる可能性があるという。

「もしかすると、我々がレッドブル・パワートレインズとして技術的には新参者だから、そう言っているのかもしれない。ただ、スタッフの多くはF1で豊富な経験を持っているので、自分自身はあまり新参者だと感じていない。その感覚が、こうした発言につながっているのかもしれない」

「他チームがどこにいるのかを見るのは興味深いが、リスクが大きいのは空力のほうだと思っている」

FIAも空力面で差が出る可能性は認めているが、2022年と同様に数か月のうちに急速な収束が進むだろうとも付け加えている。それでもホジキンソンは、2026年において空力が主要な性能差要因になり得ると考えている。

「ただし、空力は私の専門分野ではないから、公式見解だと思わないでほしい」と彼は笑いながら前置きした。

「でも、今回はパワーユニットだけでなく、マシン全体が完全にリセットされる。そういう意味では、違いは確実に出るはずだし、それがどんなものになるのかは、実際に走り出してから分かるだろう」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / フォード F1