レッドブル代表メキース、角田裕毅のF1復帰に含み「再びチャンスは来る」

ミルトンキーンズを拠点とするレッドブルは12月初旬、2026年にマックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてアイザック・ハジャーを起用することを発表した。また、姉妹チームのレーシングブルズでは、リアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドがシートを務める。
この決定により角田裕毅は来季のレースシートを失うことになったが、テスト兼リザーブドライバーとしてレッドブルに残留する。
この判断に至った理由について、メキースはRacingNews365を含むメディアに次のように語った。
「非常に難しい決断だった。レッドブルのセカンドシートは簡単なものではない」
「我々のマシンは運転が難しい。そしてもちろん、角田裕毅をサポートするためにできる限りのことはすべて試してきた」
「しかし、ある時点で、今後数年を見据えたうえで難しい決断を下さなければならなかった」
角田裕毅は今季途中、苦戦していたリアム・ローソンに代わって開幕2戦後に昇格したが、シーズンを通して調子を上げきれなかった。
メキースは、この急激な入れ替わりこそがF1の変化の速さを示しており、角田裕毅が再びコックピットに戻る可能性も同様に開けていると強調した。
「彼には、またチャンスが巡ってくると願っているし、そうなると思っている」とメキースは述べた。「来年は我々のリザーブドライバーになる。何が起きるかは分からない」
「我々は過去にも、かなり素早いドライバー判断をしてきたことで知られている。ひとつ思い出すのは、2024年シーズン終盤、角田裕毅はとても良い走りをしていた」
「その時、リアムがレッドブル・レーシングに昇格することになり、彼にとっては受け止めるのが非常に難しかった。冬を迎えるにあたり、いつか自分にチャンスが来るのかどうか分からない状況だった」
「しかし彼は戻ってきて、当時のチームとともに『すべてを最大化する』『星を狙う』という目標を掲げた」
「そして3戦後、彼はレッドブルのマシンをドライブしていた。だから、将来に何が待っているかは分からない。ここにいる全員、そしてその外にいる人たちも、挫折を経験してきたはずだ。時には厳しい挫折もある」
「これは彼にとっての挫折だ。しかし、彼には再びチャンスをつかめるだけのものが、まだ十分にあると私は確信している」
角田裕毅のケースが示すレッドブルの流動性
メキースの発言が示しているのは、角田裕毅の評価が完全に終わったわけではないという点だ。レッドブルは過去にも短期間で状況を一変させる判断を下してきたチームであり、リザーブという立場は単なる待機役にとどまらない。
角田裕毅自身が2024年末に経験したように、評価とチャンスは短期間で大きく変わる可能性がある。2026年にレースシートを失った事実は重いが、メキースの言葉は、彼のF1キャリアがまだ完全には閉ざされていないことを明確に示している。
カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / 角田裕毅
