レッドブルF1 メキースが語るフェルスタッペンの真価「彼は最高のセンサー」
レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースは、マックス・フェルスタッペンと仕事をすることをどれほど楽しんでいるか、これまで一度も隠したことがない。

2025年のタイトル争いでは数理的にはまだ可能性が残るものの、フェルスタッペンがファンジオの5度目到達に並ぶには、残り3戦すべてを完璧にこなす必要がある。

今季中盤まで苦しんでいたレッドブルが後半戦で見せた“復活”は無視できない。メキース本人はその功績を否定するが、クリスチャン・ホーナーの後任として即座にチームに変化をもたらしたことは明らかで、フェルスタッペン側のフィードバックもより重視される体制に変わったとされる。

その中でメキースは、フェルスタッペンへの称賛の言葉を新たに語った。ただし「彼には言わないでほしい」と前置きしながら。

メキース「フェルスタッペンはレッドブルの“最高のセンサー”」
メキースはレッドブル公式ポッドキャスト「Talking Bull」で、フェルスタッペンと働くことについてこう語った。

「本当に、彼と一緒に働けるのは幸運なんだ。車の中の彼が extraordinary(並外れている)のはもちろんだけど、車の外ではさらに extraordinary なんだ。

レベルの高い技術的感性を持っていることを知るんだ。僕たちは彼を“車の中で最高のセンサー”と呼んでいる。でも、彼には言わないでほしい。実際に最高なんだ」

さらに彼はフェルスタッペンの姿勢をこう評価した。

「コミットメントのレベル、エネルギーの量、モータースポーツに全身全霊で浸っている姿勢……F1以外のレースにも出るし、レースのない週末はシムで走り続けている。

レース翌日の月曜日に連絡すると“休んでる?”と聞くんだけど、彼は“いや、今レース中だよ”と返してくる。レース翌日でもシムを走ってる。信じられないよ」

マックス・フェルスタッペン レッドブル・レーシング

フェルスタッペンが抱える“今年最大のハンデ”
フェルスタッペンは後半戦だけで100点以上あった差を大きく縮め、依然として王座争いに踏みとどまっている。
しかし今季の戦いを通じて明らかになったのは、レッドブルがフェルスタッペン一人に依存しすぎているという事実だ。

角田裕毅は昇格後に苦戦が続き、ブラジルではフェルスタッペンのセットアップ方向性を探るため“実験役”に回されたが、有効な比較データを残せなかった。
2026年のチームメイトはアイザック・ハジャーと予想されるが、F1参戦20戦のルーキーに大きな負荷がかかるのは避けられない。

レッドブルF1が2026年に向けて直面する最大のテーマ
メキース自身が認めるように、レッドブルの“最強の武器”はフェルスタッペンである。
しかしレッドブルがコンストラクターズとドライバーズの両タイトルを狙うためには、フェルスタッペンだけに負担が集中する現在の状況を変える必要がある。

2026年は大改革の年であり、チーム体制見直し・技術トランジション・育成戦略の再構築が不可欠になる。

メキースはフェルスタッペンの能力を最大限に活かす一方、ガレージの“もう片方”の戦力をどこまで引き上げられるかが、レッドブルの未来を決めることになる。

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / マックス・フェルスタッペン