レッドブルF1首脳 リアム・ローソンの降格は「彼のキャリアを救うため」
レッドブルF1のアドバイザーであるヘルムート・マルコによると、レッドブル・レーシングからリアム・ローソンを降格させることは「彼のキャリアを救う」ことになるという。

オーストラリアと中国でのひどいパフォーマンスにより、レーシングブルズのドライバーである角田裕毅とシートを入れ替えることになったリアム・ローソンに、F1界から多くの同情が寄せられている。

「彼のキャリアを救うために、レーシングブルズに戻すことにした」とマルコはServus TVに語った。

しかし、ローソンにとっての光明を見出すのは難しいと考える人も多く、元F1ドライバーのギド・ヴァン・デル・ガルデは「いじめのような動き」と評した。

インスタグラムの投稿には、同じオランダ人のマックス・フェルスタッペンが「いいね」を押している。

レッドブルは、2025年のマシンはフェルスタッペン以外のドライバーにとってはさらに運転が難しいことを認めている。マルコは「これまでずっと、マックスはマシンを最適に扱える唯一のドライバーだった」と認めた。

「若いドライバーにとっては、さらに難しい状況だ。リアムをマシンに残していたら、プレッシャーのかかる状況での彼のパフォーマンスはさらに悪化していただろう」

「我々にはセカンドチームがあるため、彼はよりリラックスした環境でリハビリを行うことができる。レーシングブルズでは、彼は再び何かを築き上げるチャンスがある」

レッドブル F1 リアム・ローソン

ヘルムート・マルコは、当初2025年のシートを角田裕毅ではなくローソンに与えるという決定を正当化した。その理由は、角田は昨年「一貫性がなさ過ぎた」こと、そしてローソンの方がよりタフな性格だったことだ。

では、なぜ角田裕毅が突然トップシートにふさわしい存在になったのだろうか?

「冬の間に角田が前進したことは見て取れた。人間的にも強くなった。そして、日本人である裕毅は、当然ながら鈴鹿サーキットをよく知っている」

「裕毅は一貫性がなさすぎた」とマルコは主張する。

「だからこそ、私たちは満場一致でローソンに決めたのだ。しかし、プレッシャーが増大する中、彼はオーストラリアでの初日から結果を出せなかった。そして、彼は下降スパイラルに陥った」

「ボロボロのボクサーのようなもので、そこから抜け出すのは非常に難しい。そういう意味では、確かに間違いだった」

実際、ローソンの現在の調子では、レッドブルがコンストラクターズチャンピオンシップで争うことはないだろう。

「彼がこれまでやってきたことは明らかに不十分だ」とマルコはOsterreich紙に語った。

「チームの戦術のためにも、我々には強力なセカンドドライバーが必要だ」

しかし、マルコは、レーシングブルズのマシンは、実際には2025年のレッドブルよりも優れているという考えに異議を唱えた。

「RB21は確かに運転が難しい。レーシングブルズのマシンは扱いやすく、予選ラップでは非常に速い」

「しかし、レースではレッドブル・レーシングのマシンに大きく遅れをとる」

「ローソンにとって、これで終わりというわけではない。ローソンには、レーシングブルで成功するF1キャリアをスタートさせるチャンスがまだ残っている」

そして、今、24歳の角田裕毅にバトンが渡された。角田ファエンツァを拠点とするジュニアチームで4シーズンを過ごした経験を持つ。

フランスのAuto Hebdo誌は、「一生に一度のチャンス」か、「毒入り聖杯」かと疑問を投げかけている。

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / リアム・ローソン