レッドブル・ホンダF1の驚異的なマシン修復作業にライバル勢からも拍手
レッドブル・ホンダF1のチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、F1ハンガリーGPの決勝直前にマックス・フェルスタッペンのマシンを修復して見せたメカニックたちに、グリッド上のライバルからも拍手が送られたと述べた。
マックス・フェルスタッペンがハンガリーGP決勝レースのスターティンググリッドに着く前にクラッシュした瞬間、誰もが彼の出走を疑った。
しかし、レッドブル・ホンダF1のメカニックたちが超人的なハードワークで彼のRB16を超高速で修復したため、マックス・フェルスタッペンはレースに出走できたばかりか、2位表彰台も獲得した。
クリスチャン・ホーナーは、マックス・フェルスタッペンのクラッシュを次のように振り返る。
「アウトラップをモニタリングしていると、まず、ターン6・ターン7でマックスが外へ膨らんだのが見えた。そして、どこでグリップが得られるのかを確認しようとしていたマックスは、ターン12へ向かいながら8速に合わせようとした。8速に合わせるためには全開で走る必要があるのだが、当日のサーキットの路面状態はマックスが思っていたよりも滑りやすく、タイヤもまだ冷えていた。彼がバリアに突っ込んだ瞬間はチーム全員が目を疑った」
「幸運なことに、マックスのエンジンは無事だったので、バリアから戻ることができた。ダメージがどれだけ深刻なのかは分かっておらず、彼をピットへ呼び戻すかどうかをすぐに判断しなければならなかった。しかし、ピットではなくグリッドへ向かわせることにした。グリッド上で作業が終われば、ポジションを失わなくて済むからだ。メカニックたちがマックスのRB16をグリッド後方で受けて前へ押していったが、時間内に修復作業が完了するかどうかはまったく分かっていなかった」
「スクリーン上ですでにトラックロッドとプッシュロッドが破損しているのを確認していたが、サスペンションのウィッシュボーンとアップライトの状態は分かっていなかった。これらが破損していたらゲームオーバーになっていた」
「面白いことに、私は特にストレスを感じていなかった。マシンが修復可能な状態なら、私たちのメカニックたちならやってくれるだろうと思っていた。マックスがグリッドに着くと、メカニックたちはすぐに仕事に取り掛かったが、コンポーネントをひとつも壊すことなく細部まで調査していくことが何よりも重要だった」
「調査の結果、問題ないことが分かったので、あとは時間内にパーツをすべて交換するだけになったのだが、これは非常に大変な作業になる。なぜなら、各パーツは非常に複雑なデザインをしているからだ。狭いスペースで指を動かし続けることができる優れたピアニストにならなければならない。F1マシンはそのくらいタイトにデザインされている」
「全員がそれぞれの仕事をしてくれた。フロントエンド、ナンバーワンメカニック、チーフメカニックたちがシームレスに作業をしていった。もちろん、修復作業だけではなく決勝レーススタート前のいつもの準備も進めていかなければならなかったので、チームは見事な連携を取っていた」
「制限時間の5分前にチーフメカニックが問題なさそうだということをウインクで伝えてくれた。そして25秒前にホイールを装着することができた」
「グリッドを離れたあと、他のチームのメカニックたちが拍手で讃えてくれた。あれはチームワークの鑑だった。全員がシンクロして時間と戦い、仕事を終わらせた。あの “Don’t Crack Under Pressure” ぶりにはチームパートナーのタグ・ホイヤーも誇りに思っただろう!(編注:“Don’t Crack Under Pressure / プレッシャーに負けるな” はタグ・ホイヤーのキャンペーンコピー)」
「ガレージに戻ったメカニックたちは興奮していたが、もちろん、すぐに落ち着かなければならなかった。なぜなら、ピットストップを担当するのも彼らだからだ。そして彼らはレース中に2秒切りのピットストップをやってのけ、3戦連続でピットストップ最速記録をマークした。驚異的なチームパフォーマンスだった」
関連:【動画】 レッドブル・ホンダF1のマシン修復作業 - 激動の20分間完全版
カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / ホンダF1 / F1ハンガリーGP / マックス・フェルスタッペン
マックス・フェルスタッペンがハンガリーGP決勝レースのスターティンググリッドに着く前にクラッシュした瞬間、誰もが彼の出走を疑った。
しかし、レッドブル・ホンダF1のメカニックたちが超人的なハードワークで彼のRB16を超高速で修復したため、マックス・フェルスタッペンはレースに出走できたばかりか、2位表彰台も獲得した。
クリスチャン・ホーナーは、マックス・フェルスタッペンのクラッシュを次のように振り返る。
「アウトラップをモニタリングしていると、まず、ターン6・ターン7でマックスが外へ膨らんだのが見えた。そして、どこでグリップが得られるのかを確認しようとしていたマックスは、ターン12へ向かいながら8速に合わせようとした。8速に合わせるためには全開で走る必要があるのだが、当日のサーキットの路面状態はマックスが思っていたよりも滑りやすく、タイヤもまだ冷えていた。彼がバリアに突っ込んだ瞬間はチーム全員が目を疑った」
「幸運なことに、マックスのエンジンは無事だったので、バリアから戻ることができた。ダメージがどれだけ深刻なのかは分かっておらず、彼をピットへ呼び戻すかどうかをすぐに判断しなければならなかった。しかし、ピットではなくグリッドへ向かわせることにした。グリッド上で作業が終われば、ポジションを失わなくて済むからだ。メカニックたちがマックスのRB16をグリッド後方で受けて前へ押していったが、時間内に修復作業が完了するかどうかはまったく分かっていなかった」
「スクリーン上ですでにトラックロッドとプッシュロッドが破損しているのを確認していたが、サスペンションのウィッシュボーンとアップライトの状態は分かっていなかった。これらが破損していたらゲームオーバーになっていた」
「面白いことに、私は特にストレスを感じていなかった。マシンが修復可能な状態なら、私たちのメカニックたちならやってくれるだろうと思っていた。マックスがグリッドに着くと、メカニックたちはすぐに仕事に取り掛かったが、コンポーネントをひとつも壊すことなく細部まで調査していくことが何よりも重要だった」
「調査の結果、問題ないことが分かったので、あとは時間内にパーツをすべて交換するだけになったのだが、これは非常に大変な作業になる。なぜなら、各パーツは非常に複雑なデザインをしているからだ。狭いスペースで指を動かし続けることができる優れたピアニストにならなければならない。F1マシンはそのくらいタイトにデザインされている」
「全員がそれぞれの仕事をしてくれた。フロントエンド、ナンバーワンメカニック、チーフメカニックたちがシームレスに作業をしていった。もちろん、修復作業だけではなく決勝レーススタート前のいつもの準備も進めていかなければならなかったので、チームは見事な連携を取っていた」
「制限時間の5分前にチーフメカニックが問題なさそうだということをウインクで伝えてくれた。そして25秒前にホイールを装着することができた」
「グリッドを離れたあと、他のチームのメカニックたちが拍手で讃えてくれた。あれはチームワークの鑑だった。全員がシンクロして時間と戦い、仕事を終わらせた。あの “Don’t Crack Under Pressure” ぶりにはチームパートナーのタグ・ホイヤーも誇りに思っただろう!(編注:“Don’t Crack Under Pressure / プレッシャーに負けるな” はタグ・ホイヤーのキャンペーンコピー)」
「ガレージに戻ったメカニックたちは興奮していたが、もちろん、すぐに落ち着かなければならなかった。なぜなら、ピットストップを担当するのも彼らだからだ。そして彼らはレース中に2秒切りのピットストップをやってのけ、3戦連続でピットストップ最速記録をマークした。驚異的なチームパフォーマンスだった」
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