元F1王者キミ・ライコネンは“無口すぎた”?サインツとの対照が話題
2007年にフェラーリに最後のF1ワールドチャンピオンタイトルをもたらしたキミ・ライコネン。その後フェラーリに再加入し、キャリアの終盤はアルファロメオ(現在のザウバーF1)で3シーズンを過ごした。しかし、この“伝説のドライバー”には思わぬ弱点があったとF1関係者が語っている。

フランス紙『レキップ』のジャーナリスト、フレッド・フェレはF1 Nationポッドキャストでこう語った。

「重要なのは“経験豊富なドライバー”というだけではなく、“フィードバックができるドライバー”が必要なんだ。ザウバー時代にキミ・ライコネンと一緒に働いていた幹部たちに話を聞くと、彼は確かに経験豊富だったけれど、フィードバックをまったくしなかった。だからマシンの改善が難しかった」

一方、ウィリアムズに加入したカルロス・サインツは、正反対のスタイルでF1パドックから高く評価されている。サインツは優れたフィードバック能力に加え、グランプリ勝者としての実力も兼ね備えている。

「フェラーリでの経験を持つサインツは、技術的な感覚が非常に鋭く、エンジニアに対してどうやって道を切り開くかを伝えることができる」とフェレは述べた。

“幾度も適応してきた”カルロス・サインツ
2025年シーズンのウィリアムズは開幕から好調で、コンストラクターズ選手権で5位につけている。アレックス・アルボンとカルロス・サインツのドライバー陣がチームを牽引し、すでに今年のマシン開発は停止。チームは2026年の新レギュレーションに向けた準備に集中している。

フェラーリから移籍してきたサインツは、数週間で新しいマシンに適応し、すでにチームにとって欠かせない存在となっている。

F1プレゼンターのローラ・ウィンターは次のように語る。

「カルロスはこれまで何度もチームを変えてきた。彼はグリッドの半分以上のチームで走ってきた経験がある。そのたびに新しい環境に適応してきたし、前向きな姿勢で課題に取り組むタイプ。彼は“どうすればクルマを速くできるか”を常に模索している。今のウィリアムズはまさにその努力が報われるタイミングにある」

「そしてカルロス・サインツは“戦略家”でもある。今季序盤にはクラッシュでリタイアした後、ピットウォールに立ってチームの戦略決定をサポートしたシーンもあった。彼はレース中のマシンの中でも、そうした判断を下してきた。これはフェラーリ時代から繰り返し言われてきたこと」

「新しいウィリアムズにもすでに慣れてきている。彼は今、ウィリアムズというチームと真の意味で“近づいている”段階にある」

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カテゴリー: F1 / キミ・ライコネン