WEC 富士 予選 ポルシェ
ポルシェの919ハイブリッドは10月15日(土)午後に富士スピードウェイで行われたFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦、富士6時間耐久レースの予選において2位及び6位となった。

現世界チャンピオンであるカーナンバー1のティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー/マーク・ウェバー組はフロントローから、現在チャンピオンシップポイントのリーダーであるカーナンバー2のロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リーブ(ドイツ)組は6番グリッドから明日の決勝レースをスタートする。

ポールポジションを獲得したカーナンバー8のアウディと2番グリッドのカーナンバー1のポルシェとの差は僅か0.025秒だった。このタイム差を距離に換算すると、2台の差は1.4mだった事になる。

かつてF1日本グランプリの舞台であった富士山の麓に位置する全長4.549kmのサーキットにおけるポルシェのターゲットは、マニュファクチュアラー及びドライバータイトル連覇に少しでも近づくこと。数々の条件はあるが、結果次第ではここ日本でポルシェが両タイトルを獲得する可能性がある。決勝レースは明日10月16日午前11時にスタート予定。

WECでは2名のドライバーによるベストタイムの平均でグリッドが決定する。富士スピードウェイにおいては、カーナンバー1ではベルンハルトとウェバー(1分23秒595で2番グリッド)が、カーナンバー2はジャニとリーブ(1分24秒134で6番グリッド)が予選アタックを担当した。

フリッツ・エンツィンガー (LMP1担当副社長)
「今回の富士の予選は本当にギリギリの争いでした。ポールポジションと2位の差は1000分の25秒しかありません。もちろんいつも予選はぎりぎりの戦いですが、今年これほど熾烈な争いはありませんでした。決勝においても同じようにエキサイティングな激しいレースを期待せずにいられません。気象情報によると明日は少し涼しくなるようですが、我々にとって問題ではありません」

アンドレアス・ザイドル (チーム代表)
「またしても非常にスリリングな予選を通じて我々は何とか919ハイブリッドをフロントローに戻すことができました。富士スピードウェイのような極端に長いストレートを持つ特殊なサーキットでも我々が十分な戦闘力を持つことを証明できました。ティモもマークも完璧なアタックを決めてくれ、ポールポジションとの差は本当に紙一重でした。ニールとマルクの2号車が何故、完全な戦闘力を発揮できなかったかはこれから分析します。朝のプラクティスでは、2台とも決勝ペースではいいタイムで走れることを確認していますので、明日のスタートを楽しみにしています」

ポルシェ919ハイブリッド カーナンバー1
ティモ・ベルンハルト
「言い訳するような必要はまったくありません。我々は必死にアタックして、ポールポジション獲得の可能性もありました。もちろん残念ではありますが、100分の3秒届かなかったということです。マークは2回にわたって完璧なアタックラップを敢行し、 私もいいタイムを出すことができました。もう一度予選について分析をしたら、決勝レースへ向けて頭を切り替えるべきです。明日こそが本当の勝負なのですから」

マーク・ウェバー
「今日のポールポジション争いは実に素晴らしいものでした。もちろん我々にとって満足のいく結果ではありませんでしたが、ティモも私も自分のベストラップには満足していますし、決勝レースへ向けての準備は整っています」

919ハイブリッド カーナンバー 2
ニール・ジャニ
「今回の予選は我々にとっていいものではありませんでした。我々はじっくりと分析してなぜこういうことになったか原因を分析する必要があります。個人的にも完璧なアタックラップを決めることができませんでしたし、マシーンも完璧とはいえませんでした。いずれにしても明日に向けてすべてが正しく機能するよう確認する必要があります。どんなに厳しいバトルになったとしても、本当に熱い戦いになるはずです」

マルク・リーブ
「6番手グリッドは決して嬉しいものではありません。カーNo.1のクルーは可能な限りひとつにまとめましたが、我々はそれができませんでした。今日はエキサイティングな一日でしたがトラフィックに捕まるという不運もありました。各車の差はほんの僅かです。もし0.2〜0.3秒でもロスをしたら6番手になってしまう、そういうことです」



このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / ポルシェ / WEC (FIA世界耐久選手権)