F1スペインGP 決勝:ピレリ タイヤ戦略解説
ピレリが、2020年のF1世界選手権 第6戦 F1スペインGP 決勝でのタイヤ戦略を振り返った。
ポールポジションからスタートしたメルセデスのルイス・ハミルトンが、ソフト~ミディアム~ミディアムと繋ぐ2ストップ戦略でスペイングランプリを制した。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは同様の戦略で2位を獲得した。フェルスタッペンは、ハミルトンよりも数周早いタイミングでピットストップを行った。
3位を獲得したハミルトンのチームメイト、バルテリ・ボッタスは、ソフト~ミディアム~ソフト~ミディアムの3ストップ戦略を実行した。ボッタスは残り2周時点で最終ピットストップを行い、ファイナルラップでファステストラップを記録し、エクストラポイントを獲得しした。
2ストッパーが主流となったなか、1ストッパーも見られた。レーシングポイントのセルジオ・ペレスは、ソフト~ミディアムの1ストップ戦略で5位を獲得した。一方、11番グリッドからミディアムでスタートしたフェラーリのセバスチャン・ベッテルは、ソフトタイヤで非常に長い第2スティントを走行し、7位でフィニッシュした。
マクラーレンのカルロス・サインツは、ソフト~ソフト~ミディアムの2ストップ戦略で6位フィニッシュだった。8位を獲得したレッドブルのアレクサンダー・アルボンは、ソフト~ハード~ミディアムと繋ぐユニークな戦略を採った。レースでハードタイヤを使用したドライバーはアルボンのみだった。
上位8名で7種類の戦略が展開された。
バルセロナでのレース時間は、ハイブリッドターボ時代幕開けの2014年と比較して約10分短くなった。これは、8秒以上ラップタイムが速くなっていることを意味しており、マシンスピードに足並みを揃えたタイヤ開発の成果を物語っている。
■各コンパウンドのパフォーマンス
【ハード C1】
レースではアルボンのみが使用した。カタロニア・サーキットにおいて、ハードのグリップレベルは他の2種類のコンパウンドよりも低いものだった。
【ミディアム C2】
ロングスティントを可能にし、レースのメインタイヤとなりました。ハミルトンは、1ストップも脳裏をよぎったものの、予定通り2ストップを実行したとレース後に語った。バルテリ・ボッタスがミディアムでファステストラップポイントを獲得した。
【ソフト C3】
トップ10グリッド全員がソフトでスタートした。性能と耐久性を併せ持つソフトは、1ストップ戦略でも使用された。
マリオ・イゾラ(ピレリ カーレーシング責任者)
「路面温度が50度近くまで上昇した厳しいコンディションの下で、特にソフトタイヤのマネジメントは大きな課題でした。それにもかかわらず、ソフトタイヤによる30周以上のスティントが見られました。非常に印象に残ったロングスティントは、我々の予測を超えたソフトを使用した1ストップ戦略に繋がりました。なかでも注目に値するのは、ソフト~ミディアムの戦略で5位を獲得したレーシングポイントのセルジオ・ペレスと、ミディアム~ソフトという勇敢な戦略を採ったフェラーリのセバスチャン・ベッテルです。多くのドライバーが経験したことのない暑さや広範囲に渡る厳しいコンディション下でも、タイヤは良好に機能していたと思います」
カテゴリー: F1 / ピレリ / F1スペインGP
ポールポジションからスタートしたメルセデスのルイス・ハミルトンが、ソフト~ミディアム~ミディアムと繋ぐ2ストップ戦略でスペイングランプリを制した。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは同様の戦略で2位を獲得した。フェルスタッペンは、ハミルトンよりも数周早いタイミングでピットストップを行った。
3位を獲得したハミルトンのチームメイト、バルテリ・ボッタスは、ソフト~ミディアム~ソフト~ミディアムの3ストップ戦略を実行した。ボッタスは残り2周時点で最終ピットストップを行い、ファイナルラップでファステストラップを記録し、エクストラポイントを獲得しした。
2ストッパーが主流となったなか、1ストッパーも見られた。レーシングポイントのセルジオ・ペレスは、ソフト~ミディアムの1ストップ戦略で5位を獲得した。一方、11番グリッドからミディアムでスタートしたフェラーリのセバスチャン・ベッテルは、ソフトタイヤで非常に長い第2スティントを走行し、7位でフィニッシュした。
マクラーレンのカルロス・サインツは、ソフト~ソフト~ミディアムの2ストップ戦略で6位フィニッシュだった。8位を獲得したレッドブルのアレクサンダー・アルボンは、ソフト~ハード~ミディアムと繋ぐユニークな戦略を採った。レースでハードタイヤを使用したドライバーはアルボンのみだった。
上位8名で7種類の戦略が展開された。
バルセロナでのレース時間は、ハイブリッドターボ時代幕開けの2014年と比較して約10分短くなった。これは、8秒以上ラップタイムが速くなっていることを意味しており、マシンスピードに足並みを揃えたタイヤ開発の成果を物語っている。
■各コンパウンドのパフォーマンス
【ハード C1】
レースではアルボンのみが使用した。カタロニア・サーキットにおいて、ハードのグリップレベルは他の2種類のコンパウンドよりも低いものだった。
【ミディアム C2】
ロングスティントを可能にし、レースのメインタイヤとなりました。ハミルトンは、1ストップも脳裏をよぎったものの、予定通り2ストップを実行したとレース後に語った。バルテリ・ボッタスがミディアムでファステストラップポイントを獲得した。
【ソフト C3】
トップ10グリッド全員がソフトでスタートした。性能と耐久性を併せ持つソフトは、1ストップ戦略でも使用された。
マリオ・イゾラ(ピレリ カーレーシング責任者)
「路面温度が50度近くまで上昇した厳しいコンディションの下で、特にソフトタイヤのマネジメントは大きな課題でした。それにもかかわらず、ソフトタイヤによる30周以上のスティントが見られました。非常に印象に残ったロングスティントは、我々の予測を超えたソフトを使用した1ストップ戦略に繋がりました。なかでも注目に値するのは、ソフト~ミディアムの戦略で5位を獲得したレーシングポイントのセルジオ・ペレスと、ミディアム~ソフトという勇敢な戦略を採ったフェラーリのセバスチャン・ベッテルです。多くのドライバーが経験したことのない暑さや広範囲に渡る厳しいコンディション下でも、タイヤは良好に機能していたと思います」
カテゴリー: F1 / ピレリ / F1スペインGP