ピレリ:F1スペインGP プレビュー
ピレリが、2013年 第5戦 F1スペインGPが開催されるカタロニア・サーキットでのレースをタイヤメーカーの観点から解説した。
スペインGPには、P Zeroオレンジ・ハードコンパウンドとP Zeroホワイト・ミディアムコンパウンドが選択されているが、今年のカタロニア・サーキットではいくつかのタイヤに関する変更がもたらされた。
それは、戦略の可能性をより広げるためにP Zeroオレンジ・ハードコンパウンドを進化させたこと。その他のコンパウンドに変更はない。
また、タイヤを温存することなく、フリー走行セッションでの積極的な走行を奨励する目的で、プロトタイプのハードタイヤが1セット追加供給される。このプロトタイプは、レースで使用されるP Zeroオレンジ・ハードタイヤと同一ではなく、各チームができるだけ長く走行することができるよう、耐久性を強化した特製のコンパウンドとなっている。タイヤを識別するため、このプロトタイプにはカラーマーキングが施されない。
ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
「今回、変更が加えられたハードタイヤをスペインに持ち込みます。これは2012年型に近い特性を持っています。この新型タイヤは、パフォーマンス面ではやや劣るものの、より広い作動温度領域を提供するため、変更点が無い他のコンパウンドと組み合わせて、各チームが、以前より多様なレース戦略を立案することを可能にします。今回の変更は、これまでの4レースのデータを分析し、Formula Oneをより見応えのあるものにするために決定したものです。我々がFormula Oneに復帰した2011年のスペインGPで新型のハードタイヤを導入したように、これは我々にとっては一種の伝統的な流れです。ミディアムタイヤの方が著しく速いと見ていますので、おそらく各チームは予選でミディアムを主体とすると思われますが、決勝ではハードタイヤが中心になるでしょう。レギュレーションで認められているため、フリー走行用にプロトタイプのハードコンパウンドを1セット追加供給します。これによって、全マシンがセッション時間をフルに活用して走行することを期待します。特にルーキードライバーたちが、ファンにその腕前を披露できるよう、全てのチームにフリー走行からできる限り多くの走行を奨励することは、我々がやりたかったことなのです」
ジャン・アレジ (ピレリ・ブランド・アンバサダー)
「バルセロナは、シーズン開幕後初めて、タイヤを適正に評価できる場所だと思います。それは、特にクセの無いリファレンスとして知られるこのサーキットからヨーロッパラウンドがスタートするからです。ここは非常に複雑ではあるものの、個人的にはドライバーとして好きなサーキットでした。特に、ターン3は非常にタイヤに厳しいところです。オーバーテイクがとても難しかったことを覚えています。そして、DRSとともに、ピレリがバルセロナでのレースを変えたと言えるでしょう。タイヤに大きな負荷を課すトラクションが性能面では鍵となります。今後の戦いのための有益な指標となるので、シーズン中で最も重要なレースのひとつとなるでしょう。フリー走行用の1セットのタイヤ追加供給の導入は、とてもスマートな動きだと思います。マシンがガレージの中で長い時間留まっていることは、Formula Oneにとって良いことではありませんからね。決勝でのハードタイヤの新しい仕様の効果が見られることも、とても興味深く思います。各チームはこのサーキットでの豊富なテストデータを持っていますので、彼らはバルセロナに万全の態勢で臨んでくるでしょう。大きな問題は、昨年以降、気温と路面温度が大きく変化しているため、データがどれだけ活用できるかということです」
カテゴリー: F1 / ピレリ
スペインGPには、P Zeroオレンジ・ハードコンパウンドとP Zeroホワイト・ミディアムコンパウンドが選択されているが、今年のカタロニア・サーキットではいくつかのタイヤに関する変更がもたらされた。
それは、戦略の可能性をより広げるためにP Zeroオレンジ・ハードコンパウンドを進化させたこと。その他のコンパウンドに変更はない。
また、タイヤを温存することなく、フリー走行セッションでの積極的な走行を奨励する目的で、プロトタイプのハードタイヤが1セット追加供給される。このプロトタイプは、レースで使用されるP Zeroオレンジ・ハードタイヤと同一ではなく、各チームができるだけ長く走行することができるよう、耐久性を強化した特製のコンパウンドとなっている。タイヤを識別するため、このプロトタイプにはカラーマーキングが施されない。
ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
「今回、変更が加えられたハードタイヤをスペインに持ち込みます。これは2012年型に近い特性を持っています。この新型タイヤは、パフォーマンス面ではやや劣るものの、より広い作動温度領域を提供するため、変更点が無い他のコンパウンドと組み合わせて、各チームが、以前より多様なレース戦略を立案することを可能にします。今回の変更は、これまでの4レースのデータを分析し、Formula Oneをより見応えのあるものにするために決定したものです。我々がFormula Oneに復帰した2011年のスペインGPで新型のハードタイヤを導入したように、これは我々にとっては一種の伝統的な流れです。ミディアムタイヤの方が著しく速いと見ていますので、おそらく各チームは予選でミディアムを主体とすると思われますが、決勝ではハードタイヤが中心になるでしょう。レギュレーションで認められているため、フリー走行用にプロトタイプのハードコンパウンドを1セット追加供給します。これによって、全マシンがセッション時間をフルに活用して走行することを期待します。特にルーキードライバーたちが、ファンにその腕前を披露できるよう、全てのチームにフリー走行からできる限り多くの走行を奨励することは、我々がやりたかったことなのです」
ジャン・アレジ (ピレリ・ブランド・アンバサダー)
「バルセロナは、シーズン開幕後初めて、タイヤを適正に評価できる場所だと思います。それは、特にクセの無いリファレンスとして知られるこのサーキットからヨーロッパラウンドがスタートするからです。ここは非常に複雑ではあるものの、個人的にはドライバーとして好きなサーキットでした。特に、ターン3は非常にタイヤに厳しいところです。オーバーテイクがとても難しかったことを覚えています。そして、DRSとともに、ピレリがバルセロナでのレースを変えたと言えるでしょう。タイヤに大きな負荷を課すトラクションが性能面では鍵となります。今後の戦いのための有益な指標となるので、シーズン中で最も重要なレースのひとつとなるでしょう。フリー走行用の1セットのタイヤ追加供給の導入は、とてもスマートな動きだと思います。マシンがガレージの中で長い時間留まっていることは、Formula Oneにとって良いことではありませんからね。決勝でのハードタイヤの新しい仕様の効果が見られることも、とても興味深く思います。各チームはこのサーキットでの豊富なテストデータを持っていますので、彼らはバルセロナに万全の態勢で臨んでくるでしょう。大きな問題は、昨年以降、気温と路面温度が大きく変化しているため、データがどれだけ活用できるかということです」
カテゴリー: F1 / ピレリ