角田裕毅 F1モナコGPでの「ブレーキング中の進路変更」をガスリーが非難

接触が発生したのは、1周目に義務ピットストップを終えた後、角田裕毅とピエール・ガスリーが17番手と18番手を走行していたシケイン区間。アルピーヌのピエール・ガスリーが仕掛け、レッドブルの角田裕毅と衝突した。
テレビ中継では、ピエール・ガスリーの無線で「ブレーキがない」という音声が流れたが、本人はこれが文脈を誤って伝えられていると釈明した。
「ブレーキは効いていた」とピエール・ガスリーは強調した。「トンネル手前で角田がミスをして、僕はすごく接近することができた。
「毎周、彼は右側のレーシングライン上でブレーキを踏んでいたけど、この周は本当に近かったから左側に残ることにした。すると彼は左でブレーキを始めた。だから僕は右に切り替えて、彼より遅らせてブレーキを踏んだけど、そこで彼がレーシングラインに戻ってきた。僕はもう動き出していたし、避けられなかった」
「このコースではラインを守らなきゃいけない。2台が並ぶスペースなんてほとんどない。ポジションを守ることはできるけど、『右に寄せてブロックして、左に来たら左も潰す』というのは違う。このサーキットはオーバーテイクが極めて難しいんだから。だから、彼がスペースを残すと思っていた」
「たぶんあとで話すことになるけど、今回の彼の対応はベストとは言えなかったと思う」
このピエール・ガスリーのコメントが「不安定なドライビング」と言い換えられて角田裕毅に伝えられると、角田裕毅は驚きを隠さず、こう反論した。
「えっ?自分が何か悪いことをしたとは思っていません」
「もう一度同じ状況になっても、やっぱり同じことをすると思います。ずっと壁に張り付いて走っていましたし、彼が仕掛けてくるだろうなとは思っていたので、ブレーキング中に動かないようにしていました」

いずれにしても、アルピーヌにとってはまたしても苦しい週末となった。ピエール・ガスリーは今季ワーストの18番手で予選を終え、チームメイトのフランコ・コラピントは最下位スタートだったが、決勝では13位まで順位を上げた。
ピエール・ガスリーは、モナコの市街地サーキットがアルピーヌのA525に合わないことを予想していた。
「まずは予選でうまくいかなかった原因を理解することが大事だと思っている。すでにいくつか見当はついているけどね。ただ、このコースではクルマの弱点が明らかになることはわかっていた」と語る。
「車高変動への対応力が我々のマシンの強みではない。このサーキットは低速区間が多く、縁石を乗り越える場所も多いし、3輪状態になるような場所もある。今のマシンには柔軟性が足りていない」
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