SUPER GT
5月4日(日)、富士スピードウェイでSUPER GT第2戦富士500kmレースが行われ、ポールポジションから110周の決勝レースをスタートした#12カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が安定した速さを見せて優勝。ポール・トゥ・ウィンを果たした。

晴天に恵まれたこともあり、この決勝レース日には57,000名を超すレースファンが富士スピードウェイを訪れた。

前日の予選日は、GT500クラスのトップタイムが#12 GT-Rで、フロントロウには#46 S Road MOLA GT-R(本山哲/柳田真孝)、3位には#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が続き、さらに6位に#24 D’station ADVAN GT-R(ミハエル・クルム/佐々木大樹)が入るなどGT-R勢の速さが光り、決勝のグリッド前方をGT-Rが占めた。

アクシデントからレースに戻った松田の#23 GT-Rは後方からハイペースで先行車を追い続け、34周目には10 位にまで挽回。その後、交代したクインタレッリもポジションアップに挑み、45周目には8位となり、63周目にも先行車を捕らえて7位へあげると、そのままポイント圏内でレースをフィニッシュした。

レースがスタートすると、4周目にGT300車両が第一コーナーで激しくクラッシュし、序盤から7周にもわたるセーフティカー(SC)ランとなった。さらに20周目には、2位を走行していた#46 GT-Rから出火。ドライバーの本山が第2コーナー脇にマシンを止め、かけつけたオフィシャルによって消火されたが、#46 GT-Rはこの時点でリタイアとなった。この作業の間再びSCランとなり、レースリーダーのオリベイラ駆る#12 GT-Rは広げつつあった2位以降との差をその度に縮められてしまった。

しかし、オリベイラは、再スタート後も危なげない走りで首位を守り続ける。42周目までそのままレースをリードし続け彼は、ピットインし安田に交代。その際、タイヤ交換に手間取りタイムロス。安田は4位でレースに戻ったが、その後再びトップに返り咲いた。最後の30周を担当したオリベイラは、一度も後方を脅かされることもなく、最終的には24秒ものリードを築き、トップフィニッシュを果たした。

予選3位となり表彰台以上が期待された#23 GT-Rは、#46 GT-Rの離脱で2位にポジションアップ。スタートドライバーのクインタレッリは、ポジションを維持しながら35周目にピットインし、松田にドライバーチェンジした。コースに戻った松田は、一時4位にポジションを落としていた#12 GT-Rに代わって日産勢のトップを走る。さらに、47周目には#18 NSXコンセプトを抜いてフロントランナーの座を奪いかえした。そのまま、#23 GT-Rがレースをリードし続けるかに見えたが、69周目の300Rコーナーで突然スローダウンして停止。スロー走行でピットに戻り、ステアリング系統を修理し、松田はそのままレースに復帰する。しかし、タイムロスは大きく、順位は7位にまで後退。その後、ふたたびクインタレッリにドライバー交代し、8位でレースをフィニッシュした。

今大会の練習走行から好調に走っていた#24 GT-Rは、6番グリッドからクルムがスタート。他車に遅れをとることなく最初のスティントを5位で終えると、GT500ルーキーの佐々木は3位に順位をあげて最終ランナーのクルムにステアリングを託した。表彰台の可能性もあった#24 GT-Rでしたが、「まだプッシュできる余裕はあったけど異音がするなど不安要素もあり、無理せずフィニッシュすることを選んだ」とクルムは話すように、終盤はペースをコントロールし、4位でチェッカーフラッグを受けた。

#12ドライバー、安田裕信
「僕に取ってはむ久しぶりの優勝なので、本当に嬉しいです。最初のJP(オリベイラ)のスティントが完璧だったのに、ピットでロスがあり、また走り出したらタイヤかすを拾ってしまう現象に悩みました。さらに、GT300車両とのコンタクトもあったりして……。それでも最後のスティントでまたJPが危なげない走りだったので、勝てると思いました」

#12ドライバー、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
「ストレスフルなレースでしたね。序盤からリードを広げる作戦だったので、SCでその度にアドバンテージが消されてしまいましたから。また、タイヤのピックアップにも苦しんだりしましたが、最後はリードが築けたので良かったですね。チャンピオンシップをリードしているので、この先が楽しみです」

柿元邦彦日産系チーム総監督
「今回は12号車が優勝できてホッとしました。とは言え、23号車、46号車にトラブルがあったので、フラストレーションもたまりましたね。しかし、GT-Rの速さが本物だということは証明できました。特に12号車は24秒ものマージンを築いてゴールできましたし、24号車は着実に速くなっていると印象づけました。これからにも大いに期待していただけると思います」

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カテゴリー: F1 / F1関連