オスカー・ピアストリ F1ベルギーGP決勝「1周目にすべてを懸けた」

セーフティカーによるローリングスタートから始まったレースは、1周目の攻防が最大の山場となった。ピアストリはノリスに密着しながらスリップストリームを活かしてケメルストレートで逆転。以降は終始レースをコントロールし続けた。
インターミディエイトでの滑りやすい路面を慎重に乗り切った後、路面が乾いてくると他車と同じタイミングでスリックへ交換。ミディアムタイヤで後方のノリス(ハード)からのプレッシャーを受けたが、終盤までギャップを維持し、冷静に逃げ切った。残り数周ではグリップの低下もあったが、崩れることなく走り切った。
「1周目がこのレースを制する最大のチャンスだと思っていた。1コーナーの立ち上がりが良くて、オー・ルージュではできる限りリフトせずにいったんだ。それで充分だった。少しバタついたけどうまくまとめられたよ」
その後はインターミディエイトからミディアムへの交換を挟みつつ、ノリスからのプレッシャーに耐え続けた。
「ミディアムは最後の5〜6周で少し厳しかったかもしれないけど、ほぼコントロール下にあった。昨日(予選後)は自分にがっかりしてたけど、2番グリッドからのスタートも悪くないってことだね」

ピットインのタイミングとタイヤ選択については、事前に話し合いがされていたと明かす。
「レース前に話していた通りだったし、あのタイミングでのピットもかなりギリギリの判断だったけど、あの時点ではミディアムが一番安全だった。もしセーフティカーが出たらリスタートに備えてミディアムの方がいいからね」
ピアストリはこの勝利を、初めて海外のレースを観に来た祖父に捧げた。
「祖父にとってはオーストラリア国外での初めてのレース観戦だったんだ。姉もスペインが初レースで、その時も良い週末だった。だから今回は祖父に捧げたいと思った。自然な選択だったね」
次戦ハンガリーは、ピアストリが昨年初優勝を飾った思い出の地。だが本人は冷静だ。
「楽しみにしてるよ。いい街だし楽しい週末になると思う。でも走り始めたら思い出とかはすぐに忘れるものだし、今日はまずこの勝利を楽しみたいね」
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