MotoGP | ヤマハ 第17戦 オーストラリアGP 初日レポート
フィリップアイランドの初日にビニャーレスがトップ獲得、ロッシは7位
オーストラリアGPのウイーク初日は天候が激しく変化。午前中のフリープラクティス第1セッションはフル・ウエットで行われ、午後からの第2セッションは一転、フル・ドライのコンディションとなった。そのなかでMonster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスは少しもぶれることなく、両セッションで好調ぶりを発揮してトップ・タイムをマーク。チームメイトのバレンティーノ・ロッシもふたつの異なるコンディションでマシン・セッティング向上を目指し、ラップタイムでは7番手で終了している。
第1セッション、ビニャーレスは雨の影響をものともせずに序盤から果敢にペースアップ。まもなく2番手に浮上したあとはセッティング作業に集中していたが、15分後から再びプッシュすると1分39秒338を記録してトップに浮上。続く2回のトライでも着実にタイムを短縮し、セッション中盤までに1分38秒957へ更新。そのあとこの記録が破られることはなく、2番手以下に0.17秒差をつけてトップでセッションを終了した。
例年同様、午後になるとコンディションは一転。明るい太陽がライダーたちを温かく迎え、路面は完全なドライに変化した。トップの座をキープしたいビニャーレスは、1度目の走行から素早くコンディションに適応して1分30秒110でトップへ。その後、全体のペースが上がると、すぐさま対応し、リアタイヤをソフト・コンパウンドに履き替えて再びプッシュしていった。最初のトライで1分29秒012へ短縮。次のラップでは初めて28秒台に入れ、1分28秒824のベストラップで2位以下を0.496秒引き離した。
一方のロッシもフリープラクティス第1セッションの最初から果敢にプッシュ。ウエット・コンディションに合わせてセッティングを追求しながら、何度も自己ベストを更新して5番手まで浮上した。このあとピットに戻って調整を行い、残り20分で再びコースイン。しかしますます雨が激しくなり、なかなかラップタイムを更新できないまま6番手へ後退した。もう一度、素早いピットストップを行って3度目の走行に挑んだロッシは、残り3分で1分39秒885を記録して4番手に浮上した。
ドライ・コンディションの第2セッションでは開始早々からフィーリングをつかんで好調ぶりを見せたが、ここでもYZR-M1のセッティングを重視。セッション終盤になってからアタックを試み、1分29秒436で一旦、5番手へ浮上したものの、最終的には7番手に後退してセッションを終えている。トップとの差は0.612秒。
フリープラクティス第2セッションに続いて、'タイヤ・テスト・セッション'が行われ、2020年型ミシュラン・タイヤの耐久性が試された。ビニャーレスとロッシはこの20分間を利用し、ケーシングの安定性とグリップ性が向上したミシュラン製ソフト・コンパウンドのデータを収集した。ラップタイムではそれぞれ、3番手と7番手を獲得している。
PETRONAS Yamaha SRTのモルビデリとクアルタラロが明暗を分ける
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのフランコ・モルビデリは好調を維持して総合9番手。チームメイトのファビオ・クアルタラロも序盤はハイペースを見せていたが、第1セッション終盤で転倒し、第2セッションは走行を取り止めた。
モルビデリはウエット・コンディションの経験を積みながら第1セッションで6位獲得と好調。フル・ドライに変わった第2セッションではタイムアタックに臨み、1分29秒718のベストラップでトップに0.894秒差の9番手を獲得した。
一方のクアルタラロはウエット・コンディションの第1セッション終盤、第6コーナーでハイサイドを起こして転倒。検査の結果、骨折はなかったが、左足首に血腫が認められた。そのため第2セッションと、その後のタイヤ・テスト・セッションは走行を取り止め、明日のフリープラクティス第3セッションの前にもう一度、診察をうけることになっている。
オーストリアGPウイーク2日目は、現地時間10:50にフリープラクティス、15:05に予選セッションがスタート。決勝は日曜日、全27ラップで競われる。
Monster Energy Yamaha MotoGP
マーベリック・ビニャーレス(フリー走行総合1番手/1分28秒824)
「フィーリングがとてもいいですし、このコースではいつも、素晴らしいラップタイムを記録することができるのでハッピーです。マシン・セッティングもとてもうまくいっているので、たとえウエットでも、ただコースへ出て周回を重ねるだけという状況でした。ここではタイヤをしっかり暖めることが非常に重要。そのためにも安定したペースで走行を続けなければならなかったので、そのなかでもこのような結果が出たことはとてもうれしいです。決勝について話すのは早過ぎると思います。今日は良い結果になりましたが、あと2日、これを続けていかなければなりませんし、決勝はまったく別のストーリーなのです。マシン・セッティングには満足していて、今はそのことが最も重要だと思います。2020年型ミシュラン・タイヤはフィーリング上々。非常に安定しており、彼らの仕事ぶりに満足です」
バレンティーノ・ロッシ(フリー走行総合7番手/1分29秒436)
「両方のコンディションを経験することができて、とても良かったと思います。それに明日はまた雨の予報なので、誰もがトップ10を目指して懸命にプッシュしていったのです。ドライ・コンディションでは好調ペースで7位を獲得。ウエットでも4位と、どちらのコンディションでも気持ちよく乗れています。もちろん、これで十分というわけではなく、さらなる改善を目指していかなければなりません。タイヤ・チョイスも重要です」
マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
「フィリップアイランドは天候の変化の激しさで知られています。何が起こっても不思議ではなく、今日もその状況を目撃することになりました。フリープラクティス第1セッションはフル・ウエット、第2セッションはフル・ドライ。両方のセッティングを試すチャンスに恵まれ、両セッションで好結果を導き出すことができました。マーベリックはまさにひとり勝ちといった状況で、両セッションで2位以下に大きく差をつけました。バレンティーノもマシンに好感触をつかんで、いい走りができており、総合7位を獲得しています。第2セッションでは前後スリック・タイヤのスペックを比較。これが最後のドライ・セッションになると思うので、欠くことのできない重要な機会でした。また'タイヤ・テスト・セッション'では2020年型ミシュラン・タイヤを試し、ふたりとも好感触を得ていました。まだ1日目ですが、現時点では非常に勢いに乗っています」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
フランコ・モルビデリ(フリー走行総合9番手/1分29秒718)
「今日はマシンが非常によく走ってくれました。フリープラクティス第1セッションはウエットでペースを上げることができましたし、第2セッションのドライでも好調でした。ドライではもう少し伸ばせるはずでしたが、少なくとも進むべき方向が見えていますし、さらなる進化への自信もあります。明日はどんなコンディションになったとしても向上を目指して前へ進むだけですが、予選セッションはやはり、ドライを期待したいと思っています。今日は最後にスペシャル・セッションがあり、ミシュランのニュー・タイヤをテストしました。いくらか良くなっていると感じましたが、本当に理解するまでには時間が必要です」
ファビオ・クアルタラロ
「フリープラクティス第2セッションも走りたかったのですが、足首の痛みがひどく、明日の朝またメディカル・センターへ行かなければならなくなってしまいました。いい感じのクラッシュではありませんでしたが、幸い、骨折は一か所もないので、できれば明日は走りたいと思っています。走れればいいですが、もしだめならリスクはおかしません。依然としてウエット・コンディションの経験は多くありませんが、もしも転倒してしまったら、そこから学ぶこともあります。そして今回のことは本当に多くのことを教えてくれました。明日の午前中はウエットのようなので、初めてQ1を走ることになります。でもそれも、私にとっては新しいことを知るチャンスです」
カテゴリー: F1 / MotoGP
オーストラリアGPのウイーク初日は天候が激しく変化。午前中のフリープラクティス第1セッションはフル・ウエットで行われ、午後からの第2セッションは一転、フル・ドライのコンディションとなった。そのなかでMonster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスは少しもぶれることなく、両セッションで好調ぶりを発揮してトップ・タイムをマーク。チームメイトのバレンティーノ・ロッシもふたつの異なるコンディションでマシン・セッティング向上を目指し、ラップタイムでは7番手で終了している。
第1セッション、ビニャーレスは雨の影響をものともせずに序盤から果敢にペースアップ。まもなく2番手に浮上したあとはセッティング作業に集中していたが、15分後から再びプッシュすると1分39秒338を記録してトップに浮上。続く2回のトライでも着実にタイムを短縮し、セッション中盤までに1分38秒957へ更新。そのあとこの記録が破られることはなく、2番手以下に0.17秒差をつけてトップでセッションを終了した。
例年同様、午後になるとコンディションは一転。明るい太陽がライダーたちを温かく迎え、路面は完全なドライに変化した。トップの座をキープしたいビニャーレスは、1度目の走行から素早くコンディションに適応して1分30秒110でトップへ。その後、全体のペースが上がると、すぐさま対応し、リアタイヤをソフト・コンパウンドに履き替えて再びプッシュしていった。最初のトライで1分29秒012へ短縮。次のラップでは初めて28秒台に入れ、1分28秒824のベストラップで2位以下を0.496秒引き離した。
一方のロッシもフリープラクティス第1セッションの最初から果敢にプッシュ。ウエット・コンディションに合わせてセッティングを追求しながら、何度も自己ベストを更新して5番手まで浮上した。このあとピットに戻って調整を行い、残り20分で再びコースイン。しかしますます雨が激しくなり、なかなかラップタイムを更新できないまま6番手へ後退した。もう一度、素早いピットストップを行って3度目の走行に挑んだロッシは、残り3分で1分39秒885を記録して4番手に浮上した。
ドライ・コンディションの第2セッションでは開始早々からフィーリングをつかんで好調ぶりを見せたが、ここでもYZR-M1のセッティングを重視。セッション終盤になってからアタックを試み、1分29秒436で一旦、5番手へ浮上したものの、最終的には7番手に後退してセッションを終えている。トップとの差は0.612秒。
フリープラクティス第2セッションに続いて、'タイヤ・テスト・セッション'が行われ、2020年型ミシュラン・タイヤの耐久性が試された。ビニャーレスとロッシはこの20分間を利用し、ケーシングの安定性とグリップ性が向上したミシュラン製ソフト・コンパウンドのデータを収集した。ラップタイムではそれぞれ、3番手と7番手を獲得している。
PETRONAS Yamaha SRTのモルビデリとクアルタラロが明暗を分ける
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのフランコ・モルビデリは好調を維持して総合9番手。チームメイトのファビオ・クアルタラロも序盤はハイペースを見せていたが、第1セッション終盤で転倒し、第2セッションは走行を取り止めた。
モルビデリはウエット・コンディションの経験を積みながら第1セッションで6位獲得と好調。フル・ドライに変わった第2セッションではタイムアタックに臨み、1分29秒718のベストラップでトップに0.894秒差の9番手を獲得した。
一方のクアルタラロはウエット・コンディションの第1セッション終盤、第6コーナーでハイサイドを起こして転倒。検査の結果、骨折はなかったが、左足首に血腫が認められた。そのため第2セッションと、その後のタイヤ・テスト・セッションは走行を取り止め、明日のフリープラクティス第3セッションの前にもう一度、診察をうけることになっている。
オーストリアGPウイーク2日目は、現地時間10:50にフリープラクティス、15:05に予選セッションがスタート。決勝は日曜日、全27ラップで競われる。
Monster Energy Yamaha MotoGP
マーベリック・ビニャーレス(フリー走行総合1番手/1分28秒824)
「フィーリングがとてもいいですし、このコースではいつも、素晴らしいラップタイムを記録することができるのでハッピーです。マシン・セッティングもとてもうまくいっているので、たとえウエットでも、ただコースへ出て周回を重ねるだけという状況でした。ここではタイヤをしっかり暖めることが非常に重要。そのためにも安定したペースで走行を続けなければならなかったので、そのなかでもこのような結果が出たことはとてもうれしいです。決勝について話すのは早過ぎると思います。今日は良い結果になりましたが、あと2日、これを続けていかなければなりませんし、決勝はまったく別のストーリーなのです。マシン・セッティングには満足していて、今はそのことが最も重要だと思います。2020年型ミシュラン・タイヤはフィーリング上々。非常に安定しており、彼らの仕事ぶりに満足です」
バレンティーノ・ロッシ(フリー走行総合7番手/1分29秒436)
「両方のコンディションを経験することができて、とても良かったと思います。それに明日はまた雨の予報なので、誰もがトップ10を目指して懸命にプッシュしていったのです。ドライ・コンディションでは好調ペースで7位を獲得。ウエットでも4位と、どちらのコンディションでも気持ちよく乗れています。もちろん、これで十分というわけではなく、さらなる改善を目指していかなければなりません。タイヤ・チョイスも重要です」
マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
「フィリップアイランドは天候の変化の激しさで知られています。何が起こっても不思議ではなく、今日もその状況を目撃することになりました。フリープラクティス第1セッションはフル・ウエット、第2セッションはフル・ドライ。両方のセッティングを試すチャンスに恵まれ、両セッションで好結果を導き出すことができました。マーベリックはまさにひとり勝ちといった状況で、両セッションで2位以下に大きく差をつけました。バレンティーノもマシンに好感触をつかんで、いい走りができており、総合7位を獲得しています。第2セッションでは前後スリック・タイヤのスペックを比較。これが最後のドライ・セッションになると思うので、欠くことのできない重要な機会でした。また'タイヤ・テスト・セッション'では2020年型ミシュラン・タイヤを試し、ふたりとも好感触を得ていました。まだ1日目ですが、現時点では非常に勢いに乗っています」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
フランコ・モルビデリ(フリー走行総合9番手/1分29秒718)
「今日はマシンが非常によく走ってくれました。フリープラクティス第1セッションはウエットでペースを上げることができましたし、第2セッションのドライでも好調でした。ドライではもう少し伸ばせるはずでしたが、少なくとも進むべき方向が見えていますし、さらなる進化への自信もあります。明日はどんなコンディションになったとしても向上を目指して前へ進むだけですが、予選セッションはやはり、ドライを期待したいと思っています。今日は最後にスペシャル・セッションがあり、ミシュランのニュー・タイヤをテストしました。いくらか良くなっていると感じましたが、本当に理解するまでには時間が必要です」
ファビオ・クアルタラロ
「フリープラクティス第2セッションも走りたかったのですが、足首の痛みがひどく、明日の朝またメディカル・センターへ行かなければならなくなってしまいました。いい感じのクラッシュではありませんでしたが、幸い、骨折は一か所もないので、できれば明日は走りたいと思っています。走れればいいですが、もしだめならリスクはおかしません。依然としてウエット・コンディションの経験は多くありませんが、もしも転倒してしまったら、そこから学ぶこともあります。そして今回のことは本当に多くのことを教えてくれました。明日の午前中はウエットのようなので、初めてQ1を走ることになります。でもそれも、私にとっては新しいことを知るチャンスです」
カテゴリー: F1 / MotoGP