MotoGP ヤマハ
MotoGP 第9戦 ドイツGPが今週末ザクセンリンクで開催される。今シーズン前半戦の最終レースへむけてMovistar Yamaha MotoGPは士気を高めている。

大接戦が展開されたオランダGPから2週間、Movistar Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスは今週末、第9戦ドイツGPに臨む。 オランダGPでは見事な走りを披露しながらも、わずかに表彰台を逃したバレンティーノ・ロッシ。

今回はその雪辱を果たすべくウイークのスタートを待っている。シリーズランキング2位をキープしているロッシは、トップとの41ポイント差を縮めてから夏休みを迎えたいところ。ここザクセンリンクでは豊富な経験と多くの好成績を残している。2002年、2005年、2006年、2009年に優勝。2000年、2003年、2008年に2位、2013年と2015年に3位を獲得している。

チームメイトのマーベリック・ビニャーレスは前回表彰台を獲得し、シリーズポイントではロッシから6ポイント差のランキング3位につけている。アッセンTTサーキットではスタートからフィニッシュまで力強い走りを見せており、今回も勢いをそのままに好結果を導き出そうと自信を持って臨む。ザクセンリンクでは2度、表彰台に上っている。2011年に125ccクラスで、2013年にはMoto3で3位を獲得した。今年はMotoGPで、初めてのトップ3を目指す。

Monster Yamaha Tech3 Teamのヨハン・ザルコは、終始トップグループにつけた前回のアッセン同様、今回も引き続きさらなる前進を目指す。一方、アッセンで厳しい戦いを強いられたチームメイトのハフィス・シャーリンは、もう一度ここでポイントを獲得してからシーズン後半戦にそなえたいところ。

ザクセンリンクのあるケムニッツ地方は2輪と4輪のレースが盛んな地として知られており、1920年代にはクローズドの公道サーキットでレースが行われていた。ザクセンリンクは1996年、安全性を考慮して建設。その2年後に初めてMotoGPを開催して今日に至る。コース幅12mのサーキットには多くのタイトコーナー(左10、右3)が設けられ、MotoGPカレンダーのなかでは最もスピードの遅いコースのひとつとなっている。

バレンティーノ・ロッシ
「アッセンは素晴らしいレースでした。だからこそ、早くまた走りたくてうずうずしています。ここザクセンリンクでもあのようなレースを再現できるかどうかはわかりませんが、トップライダーたちとともにトップグループで戦うためにすべてを賭けるつもりです。去年のドイツGPはあまり良いところがありませんでした。それだけに、わたしたちのポテンシャルを理解するのに適した場所と言えるでしょう。金曜日の最初のフリープラクティスからハードワークを行い、レースに備えなければなりませんが、わたしは非常に自信を持っています。わたし自身、とても調子がいいですし、チームも本当によく頑張ってくれています。夏のショートブレイクを迎える前の大事な一戦なので、ベストを尽くし、日曜日には好バトルを展開し、シーズン前半を良い形で終えたいと思っています」

マーベリック・ビニャーレス
「ザクセンリンクをとても楽しみにしています。マシンの準備は順調ですし、すべてのことが良い方向へと進み始めています。このまま好調を保ってシーズン前半戦を終えることができると確信しています。チャンピオンシップで好位置をキープするために、できるだけ多くのポイントを獲得したいと思っています。アッセンでは幸いに、マシンに以前と同じような好フィーリングが戻ってきました。レース序盤で悩まされていた問題を解決することができたので、ライバルたちと同等の戦いができるようになったのです。その結果として立った表彰台では新しい空気を吸ったような気持ちがして、より一層、大きなモチベーションが生まれました。この場所を維持するために、いつものように100%の力を注ぎたいと思っています。昨年は4位に留まり、惜しいところで表彰台を逃しました。今年はすべてをぶつけて表彰台を目指し、良い方向性をキープしていきたいと思っています」

マッシモ・メレガリ (チームディレクター)
「アッセンでの素晴らしいバトルを見たあとだけに、わたしたちチームは次のレースを待ちきれない気持ちでいます。ライダーたちはふたりとも、前回のレースで大きな手ごたえをつかんでいたのです。オランダでつかんだグッド・フィーリングを、今回もまた再現することを心に決めています。バレンティーノもマーベリックも数日間の休養でバッテリーをチャージし直しているので、夏休み前の最後のレースとなるザクセンリンクでもう一度100%を注ぐことができるはずです。ザクセンリンクはヤマハのマシンによく合っています。しかしここではセッティングの出来が大きな役割を果たすことになるのです。狭いコースに合わせてセッティングを仕上げていくために、わたしたちは初日の金曜日から良い状態でスタートする必要があるでしょう。昨年はわずかに表彰台に届きませんでした。今年はその雪辱を果たすことがわたしたちの目標になります。そのためにも前回のような仕事を今回も再現することが重要になります」

ヨハン・ザルコ
「ドイツのザクセンリンクは小さいサーキットですが、とてもおもしろくて、とてもいいコースです。ときどき大雨に見舞われたりしますが、そんなときでもコースは良い状態を保ってグリップも十分。そうなると、ウエット・コンディションでもびっくりするほどマシンを傾けられたりするので、私にとってはそれが逆に邪魔になるほど。その感触に慣れるまでに少し時間がかかるのです。ドライ・コンディションならば、同時に気温も高めになってほしいと思っています。ここは左コーナーがとても多いので、タイヤの右側が常に冷たいままになってしまいます。気温が上がれば、右側の感触もいくらか良くなるからです。去年は9位。当時のチームメイト、ジョナスはホームGPで素晴らしい活躍を見せました。今年は私が、なんとかそれを引き継ぎたいと思っています。そしてザクセンリンクで表彰台を目指します」

ハフィス・シャーリン
「ザクセンリンクは小さくてテクニカル。他のコースとは異なる特徴を持っています。私は日曜日の30ラップの決勝に照準を合わせ、ハードワークを重ねて着実に前進していきたいと思っています。前回のウイーク序盤と同じように、マシンに好感触をつかむことが重要。ウイークのスタートが非常に楽しみです。自分自身を成長させ、またポイント圏内に復活してトップルーキー奪還を目指します。好天を期待します」

エルベ・ポンシャラル (チームマネジャー)
「ここザクセンリンクでシーズン前半が終了し、パドックは短い夏休みに入ります。毎年のことですが、前半戦を良い状態で終えることがとても重要で、チームにとってひとつの指針にもなります。現時点でヨハンはランキング4位。まずそれをキープすることが目標ですが、彼のすぐ後ろに大勢のライダーがついてきているので、そう簡単ではないでしょう。ザクセンリンクは夏休み前の重要なポイントなので、ここで好感をつかむことによって夏休みがより充実し、より良い気分で後半戦を迎えることができるのです。昨年はジョナス・フォルガーがトップ争いを展開して最終的に2位を獲得。母国ファンの前でMotoGPの初表彰台に上るという素晴らしい結果になりました。これはわたしにとっても特別なことで、思い出すと今でも涙があふれるほどです。ジョナスはもちろん、チーム全員の夢がかなった瞬間だったのです。わたしたちはこのコースで良いレースができることを知っています。数年前にはカル・クラッチローも、マルク・マルケスと戦って2位を獲得しています。このようにいくつかの好成績と素晴らしい思い出が生まれた場所であり、また大勢のファンが迎えてくれる場所でもあるのです。いつも大観衆がわたしたちを良い気分にさせてくれるので、毎年ここへ来るのを楽しみにしています。ドイツの熱狂的ファンがわたしたちに幸せな時間を与えてくれるのです。 ハフィスもまた、トップルーキーを目指してここまでとてもよく頑張っています。前回のアッセンは残念な結果となりましたし、ザクセンリンクも彼にとってはあまり良いところがなかったと思いますが、彼がワークショップで数日間を過ごした間に、わたしはこのような話をしたのです。"良いライダーになりたければ、どのサーキットでも速く走れるようにならなければならない。とにかくそこへ行って楽しむこと。それが成果をつかむ方法なのだ"。ヨハンはランキング4位キープを、ハフィスはフランコ・モルビデリより多くのポイントを目指して戦います。そのあとわたしたちは数日間の休みをとり、またシーズン後半戦に向けて準備を始めます」

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カテゴリー: F1 / MotoGP