【MotoGP】 ヤマハ:第16戦 マレーシアGP 予選レポート
フリープラクティス第3セッションと第4セッションはドライ・コンディションに恵まれ、Movistar Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスは前日に引き続きマシンのセッティング作業に取り組みながらQ2進出を決定。そのQ2では2分台を下回るタイムを繰り返し記録し、それぞれ4番手と5番手を獲得した。
バレンティーノ・ロッシはフリープラクティス第3セッションでトップタイムをマーク。Q2でも序盤から果敢にペースを上げ、1回目のアタックで7番手につけると次のトライで5番手に浮上した。このあとピットインの間に一時は8番手まで後退したが、残り4分でコースに戻り、残り2回のチャンスに全力をかける。そして1回目で1分59秒498をたたき出して一時トップに浮上。そのあとライバルたちが上回り、バレンティーノ・ロッシは4番手でセッションを終えた。トップとの差は0.286秒差だった。
マーベリック・ビニャーレスは、バレンティーノ・ロッシとは異なる作戦でQ2に臨んだ。全長が比較的長いこのコースではセッション中の周回数がいつもより少なくなるが、マーベリック・ビニャーレスはそれを気にすることなく、ほとんどのライダーがピットを離れるのを待ってからスタートした。そして前方にクリアスペースを確保すると、1回目のトライでいきなり5番手のタイムを記録。次のアタックではさらに1分59秒673へと更新して2番手に浮上した。その後、約7分を残して素早いピットインを行い2分後にコースに戻ると、その最初のアタックで1分59秒538をマークして5番手から3番手へと浮上。しかし、チェッカーフラッグ後にライバルたちがタイムを更新し、マーベリック・ビニャーレスはトップから0.326秒差の5番手でセッションを終了した。決勝では、バレンティーノ・ロッシと並んでセカンドローからスタートする。
ふたりのマシンには新たなカラーリングが施された。カウル下部にオレンジ色のENEOSのロゴが配され、2012年から続いてきたヤマハとENEOSブランドとのパートナーシップが強調されている。
Monster Yamaha Tech3 Teamのヨハン・ザルコは3戦連続でフロントローを獲得。セッション終盤で一時トップに立ったあと0.017秒差の2番手になったが、依然、ヤマハ勢トップの位置から表彰台を狙う。
一方、ジョナス・フォルガーの代役としてMotoGPデビューを果たしたマイケル・ファン・デル・マークは、グリッド8列目を確保して決勝に臨む。
Movistar Yamaha MotoGP
バレンティーノ・ロッシ (予選4番手/1分59秒498)
「午前中のセッションからすでにマシンのフィーリングが良く、全体的には順調でした。それでもトップの5、6台がかなり接近していてほとんど差がない状態だったので、午後からの予選に向けてなおも作業を続けました。Q2では懸命にプッシュしてラップタイムを更新。走りも非常に順調でした。そしてP1(予選1番手)のサインを確認したのですが、そのあと他のライダーたちが更新し4番手になりました。とはいえ4番手は悪くないポジションです。まだ十分にペースが上がらないセクションも残っているので、それを克服するために明日までにマシン・バランスを改良したいと思います。いつものように、決勝ではタイヤ・チョイスと天気が重要な鍵を握ることになりますが、タイヤは前後ともまだ決まっていません。ミディアムにするかハードにするか、またはそのコンビネーションでいくかを明日のコンディションを見て決めます。いずれにしても、好天に恵まれてスリックタイヤでレースに臨めるよう期待しています」
マーベリック・ビニャーレス (予選5番手/1分59秒538)
「予選タイムが非常に接近していて、トップとの差はわずか0.3秒なので満足しています。フリープラクティス第3セッションではフィーリングがあまり良くなかったのですが、第4セッションでは少しセッティング変更を行って改善できました。それでもさらなる改善の余地が残っているので、明日までにもっと煮詰めていかなければならないでしょう。タイヤに関してはフィーリングも上々で、選択の判断基準もはっきりしています。ウイークを通じてなかなか調子が上がらないレースもあるなかで、今回は確実に前進できており手ごたえを感じています。決勝では冷静さと賢明さが重要。なかでもタイヤ・チョイスは慎重に行わなければなりません。マシンは順調に仕上がってきており、とくにブレーキングでは他を凌ぐことができます。明日が楽しみです」
マッシモ・メレガリ (チームディレクター)
「今日はドライ用のセッティングに取り組むことになり、チームはまた大変な作業を課せられました。この暑さのなかで3セッションを走るのは非常に苦しいチャレンジですが、バレンティーノもマーベリックもしっかりやり遂げました。最終的にふたりはマシンに好感触を得られるようになり、ハードにプッシュすることができました。バレンティーノはフリープラクティス第3セッションで早くもファステストタイムを記録する好調ぶり。今日は全セッションでハイペースを維持しており、4番手獲得と良い結果を出すこともできました。それでもまだ、明日までにさらに改良を目指しています。
マーベリックは午前中のセッションではあまりフィーリングが良くありませんでしたが、チームクルーのサポートのおかげで予選セッションまでに改善され、バレンティーノと並んで2列目を確保できたのはとても良かったと思います。ほとんどすべてのタイヤ・チョイスを試して、すでに方向性は見えています。明日まで引き続き作業を行い、マシン・バランスを向上させてラップタイムの短縮につなげたいと思っています。天候がレース展開に大きく影響することになるので、どんな状況にも適応できるようしっかり準備しなければなりません」
Monster Yamaha Tech3 Team
ヨハン・ザルコ (予選2番手/1分59秒229)
「Q2セッションの終盤でトップタイムをマークできたので、ポールポジションを獲りたいと思っていました。でもそれができなかったとしても、グランプリではフロントローに並ぶことが非常に重要です。1ラップのタイムだけでなく全体にペースが良かったので、明日の決勝も晴れて暖かくなれば、優勝を狙っていけると思っています。天候によって状況は変わってしまいますが、現時点では自信を持ってプッシュできることに満足しています。好レースを期待しています」
マイケル・ファン・デル・マーク (予選22番手/2分02秒376)
「予選の結果にはちょっとがっかりしています。午前中のフリープラクティス第3セッションで大幅な進化を実感できたのですが、それが結果につながらず、目標としていたポジションには届きませんでした。午後のセッションではリア・グリップに問題が出てしまい、1ラップ目は新品タイヤの挙動に苦労しました。2回目の走行になって少しフィーリングが良くなってきていたのですが、第5コーナーでいきなりフロントから転倒。ここまで順調に前進してきただけに、悔しい気持ちでいっぱいでした。またチームのみんなにもとても申し訳なく思っています。転倒は誰も望んでいませんが、さまざまな要因が重なって起こります。路面温度が高かったこともそのひとつで、私はそうした状況に慣れていなかったのです。午前中のセッションは全体的にペースが速く、そのなかでトップから2秒差に入っていたことは評価したいと思います。その一方で、コーナー立ち上がりでリアのスピンが激しいので、それを抑えることが明日に向けての最大の課題になります。決勝の中でまた多くのことを経験できるでしょう。誰かとバトルし、レースを思い切りエンジョイしたいと思っています」
カテゴリー: F1 / MotoGP
バレンティーノ・ロッシはフリープラクティス第3セッションでトップタイムをマーク。Q2でも序盤から果敢にペースを上げ、1回目のアタックで7番手につけると次のトライで5番手に浮上した。このあとピットインの間に一時は8番手まで後退したが、残り4分でコースに戻り、残り2回のチャンスに全力をかける。そして1回目で1分59秒498をたたき出して一時トップに浮上。そのあとライバルたちが上回り、バレンティーノ・ロッシは4番手でセッションを終えた。トップとの差は0.286秒差だった。
マーベリック・ビニャーレスは、バレンティーノ・ロッシとは異なる作戦でQ2に臨んだ。全長が比較的長いこのコースではセッション中の周回数がいつもより少なくなるが、マーベリック・ビニャーレスはそれを気にすることなく、ほとんどのライダーがピットを離れるのを待ってからスタートした。そして前方にクリアスペースを確保すると、1回目のトライでいきなり5番手のタイムを記録。次のアタックではさらに1分59秒673へと更新して2番手に浮上した。その後、約7分を残して素早いピットインを行い2分後にコースに戻ると、その最初のアタックで1分59秒538をマークして5番手から3番手へと浮上。しかし、チェッカーフラッグ後にライバルたちがタイムを更新し、マーベリック・ビニャーレスはトップから0.326秒差の5番手でセッションを終了した。決勝では、バレンティーノ・ロッシと並んでセカンドローからスタートする。
ふたりのマシンには新たなカラーリングが施された。カウル下部にオレンジ色のENEOSのロゴが配され、2012年から続いてきたヤマハとENEOSブランドとのパートナーシップが強調されている。
Monster Yamaha Tech3 Teamのヨハン・ザルコは3戦連続でフロントローを獲得。セッション終盤で一時トップに立ったあと0.017秒差の2番手になったが、依然、ヤマハ勢トップの位置から表彰台を狙う。
一方、ジョナス・フォルガーの代役としてMotoGPデビューを果たしたマイケル・ファン・デル・マークは、グリッド8列目を確保して決勝に臨む。
Movistar Yamaha MotoGP
バレンティーノ・ロッシ (予選4番手/1分59秒498)
「午前中のセッションからすでにマシンのフィーリングが良く、全体的には順調でした。それでもトップの5、6台がかなり接近していてほとんど差がない状態だったので、午後からの予選に向けてなおも作業を続けました。Q2では懸命にプッシュしてラップタイムを更新。走りも非常に順調でした。そしてP1(予選1番手)のサインを確認したのですが、そのあと他のライダーたちが更新し4番手になりました。とはいえ4番手は悪くないポジションです。まだ十分にペースが上がらないセクションも残っているので、それを克服するために明日までにマシン・バランスを改良したいと思います。いつものように、決勝ではタイヤ・チョイスと天気が重要な鍵を握ることになりますが、タイヤは前後ともまだ決まっていません。ミディアムにするかハードにするか、またはそのコンビネーションでいくかを明日のコンディションを見て決めます。いずれにしても、好天に恵まれてスリックタイヤでレースに臨めるよう期待しています」
マーベリック・ビニャーレス (予選5番手/1分59秒538)
「予選タイムが非常に接近していて、トップとの差はわずか0.3秒なので満足しています。フリープラクティス第3セッションではフィーリングがあまり良くなかったのですが、第4セッションでは少しセッティング変更を行って改善できました。それでもさらなる改善の余地が残っているので、明日までにもっと煮詰めていかなければならないでしょう。タイヤに関してはフィーリングも上々で、選択の判断基準もはっきりしています。ウイークを通じてなかなか調子が上がらないレースもあるなかで、今回は確実に前進できており手ごたえを感じています。決勝では冷静さと賢明さが重要。なかでもタイヤ・チョイスは慎重に行わなければなりません。マシンは順調に仕上がってきており、とくにブレーキングでは他を凌ぐことができます。明日が楽しみです」
マッシモ・メレガリ (チームディレクター)
「今日はドライ用のセッティングに取り組むことになり、チームはまた大変な作業を課せられました。この暑さのなかで3セッションを走るのは非常に苦しいチャレンジですが、バレンティーノもマーベリックもしっかりやり遂げました。最終的にふたりはマシンに好感触を得られるようになり、ハードにプッシュすることができました。バレンティーノはフリープラクティス第3セッションで早くもファステストタイムを記録する好調ぶり。今日は全セッションでハイペースを維持しており、4番手獲得と良い結果を出すこともできました。それでもまだ、明日までにさらに改良を目指しています。
マーベリックは午前中のセッションではあまりフィーリングが良くありませんでしたが、チームクルーのサポートのおかげで予選セッションまでに改善され、バレンティーノと並んで2列目を確保できたのはとても良かったと思います。ほとんどすべてのタイヤ・チョイスを試して、すでに方向性は見えています。明日まで引き続き作業を行い、マシン・バランスを向上させてラップタイムの短縮につなげたいと思っています。天候がレース展開に大きく影響することになるので、どんな状況にも適応できるようしっかり準備しなければなりません」
Monster Yamaha Tech3 Team
ヨハン・ザルコ (予選2番手/1分59秒229)
「Q2セッションの終盤でトップタイムをマークできたので、ポールポジションを獲りたいと思っていました。でもそれができなかったとしても、グランプリではフロントローに並ぶことが非常に重要です。1ラップのタイムだけでなく全体にペースが良かったので、明日の決勝も晴れて暖かくなれば、優勝を狙っていけると思っています。天候によって状況は変わってしまいますが、現時点では自信を持ってプッシュできることに満足しています。好レースを期待しています」
マイケル・ファン・デル・マーク (予選22番手/2分02秒376)
「予選の結果にはちょっとがっかりしています。午前中のフリープラクティス第3セッションで大幅な進化を実感できたのですが、それが結果につながらず、目標としていたポジションには届きませんでした。午後のセッションではリア・グリップに問題が出てしまい、1ラップ目は新品タイヤの挙動に苦労しました。2回目の走行になって少しフィーリングが良くなってきていたのですが、第5コーナーでいきなりフロントから転倒。ここまで順調に前進してきただけに、悔しい気持ちでいっぱいでした。またチームのみんなにもとても申し訳なく思っています。転倒は誰も望んでいませんが、さまざまな要因が重なって起こります。路面温度が高かったこともそのひとつで、私はそうした状況に慣れていなかったのです。午前中のセッションは全体的にペースが速く、そのなかでトップから2秒差に入っていたことは評価したいと思います。その一方で、コーナー立ち上がりでリアのスピンが激しいので、それを抑えることが明日に向けての最大の課題になります。決勝の中でまた多くのことを経験できるでしょう。誰かとバトルし、レースを思い切りエンジョイしたいと思っています」
カテゴリー: F1 / MotoGP