MotoGP | ホンダ 第17戦 オーストラリアGP 決勝レポート
マルク・マルケス今季11勝目を達成。カル・クラッチローが2位になり今季3回目の表彰台を獲得する。
日本GPからの連戦となった第17戦オーストラリアGPは、予選3番手から決勝に挑んだマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、ポールポジション(PP)スタートのマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)との間で繰り広げられた一騎打ちを制し、今季11勝目を達成した。これでマルケスは最高峰クラスで55勝を達成、Hondaで5回のタイトルを獲得したミック・ドゥーハン氏の記録をブレイクした。
今大会は、土曜日の予選が強風のためにキャンセルとなり、決勝日のウォームアップが終わった後に予選が行われる変則スケジュールとなった。金曜日、土曜日とドライコンディションでタイヤテストがしっかり消化できていないマルケスは、ウォームアップ、それに続く予選でタイヤテストに集中し、3番グリッドを獲得した。
迎えた決勝では、フロントにハード、リアにソフトを選択。「リアのソフトはちょっとギャンブルだった」と語るマルケスだが、スタートに失敗した序盤の遅れを取り戻すと、5周目にはカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)に続いて2番手に浮上。その後、PPスタートのビニャーレス(ヤマハ)がマルケス、そしてクラッチローと続けてパスして首位に浮上すると、すかさずビニャーレスを追撃して一騎打ちとなった。戦いは最終ラップまでもつれ込み、27周目のストレートでビニャーレスをかわしたマルケスは、ビニャーレスの追撃を振り切って、真っ先にチェッカーを受けた。
第15戦タイGPでマルケスは9勝目を挙げてライダースタイトルを獲得。第16戦日本GPでは10勝目を挙げて、Hondaがコンストラクターズタイトルを獲得した。そして今大会、マルケスが11勝目を挙げたことで、Repsol Honda Teamは、チームランキングで首位のドゥカティに1点差に迫った。
最終ラップに、先行したマルケスを追撃したビニャーレスが転倒したことで、単独3番手を走行していたクラッチローが2位でフィニッシュ。今季3回目の表彰台を獲得した。不安定なコンディションとなった金曜日のフリー走行で3番手につけたときに「表彰台に立てる」という自信を得たというクラッチローだが、4周目にトップに浮上すると9周目まで首位を走り、ファンを喜ばせた。
右肩の手術のため終盤の3戦を欠場することになった中上貴晶の代役として初めてRC213Vに乗ったヨハン・ザルコ(LCR Honda IDEMITSU)は、不安定な天候が続くという厳しい条件の中でのデビュー戦となったが、14番グリッドから好スタートを切って13位でフィニッシュ。ポイントを獲得した。次戦マレーシアGP、最終戦バレンシアGPに向けて大きな期待を抱かせる走りだった。
不安定なコンディションに翻弄されたホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)は、予選19番手、決勝16位と、思うような走りができなかった。今大会は雨と強風に苦しんだ。ケガから復帰して今大会が6戦目となるが、復帰してからもっとも悪い内容に厳しい表情だった。
マルク・マルケス(MotoGP 優勝)
「悪天候が影響するクレイジーな週末でした。マーベリックはとても速い走りをしていましたが、ついていくことができました。そして、優勝に向けて少しずつ攻めていきました。マーベリックは全力でプッシュしていました。とても速いペースでしたが、4周か5周ついていったときに、今日は優勝も可能だと感じました。限られた時間でRepsol Honda Teamはすばらしい仕事をしてくれました。リアにソフトタイヤを選び、少し賭けに出ました。最後は限界の走りでしたが、優勝することができました。Hondaとともに55勝目をあげることができてとてもうれしいです。Hondaファミリーとチームとともにこの瞬間を楽しむことができて興奮しています」
カル・クラッチロー(MotoGP 2位)
「金曜日のフリープラクティスがどんな結果であっても、今大会は表彰台に上がれるペースがあると思っていました。表彰台に向けて一生懸命がんばりました。これで1年で3回表彰台に上がることができました。マーベリックが転倒してしまったのは残念ですが、彼が転倒しなくても表彰台に上がっていたと思います。今日のペースには満足しています。マルクやマーベリックについていけるようなグリップもマシンもありませんでした。そのためかなりギャップが開きましたが、自分のペースには満足しています。残り5周になったときにリアタイヤをうまくコントロールしなければなりませんでした。最終ラップは雨が降り始めました。昨年のケガを考えたら、今年ここで表彰台に上がることができてとてもうれしいです。一時は戻ってくることもできないかもしれないと思いました。Hondaとともにすばらしい仕事をしてくれたクルーに感謝しています。彼らのおかげで表彰台に上がることができました。今日はLCR Honda CASTROLの努力が報われました。マーベリックが2位になるはずでしたが、こうして2位になることができたのはラッキーでした。今日は友達のジャック(ミラー、ドゥカティ)と一緒に表彰台に上がることができてとてもうれしいです」
ヨハン・ザルコ(MotoGP 13位)
「今日のレースはとてもおもしろく、そしてうれしい結果となりました。Hondaで走る初めてのレースでした。ポル・エスパルガロとバトルとなりました。序盤から彼を何度もオーバーテイクしました。しかし、彼も僕をオーバーテイクして行かせようとしませんでした。そのため僕たちのペースは落ちることになり、前の集団と少しずつ離れていきました。彼とのバトルがなければ前の集団についていくことができたと思います。とにかく今日は多くのことを学ぶことができました。金曜日からマシンを理解しようと努めましたが簡単ではありませんでした。天気が悪く、ドライコンディションでほとんど走ることができませんでした。今日は27周走ることができました。13位という結果はあまりよくありませんが、マシンをうまくコントロールするためには時間が必要です。カルはすばらしい仕事をしました。マルクは優勝しました。とにかく僕もいろいろ学ばなければならないし、それが出来れば結果もついてくると思います」
ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 16位)
「ここに来る前は苦戦すると思っていましたが、いろいろ状況が変わり、速く走れるのではないかと期待もしました。しかし、FP1から強風と寒さに苦しみました。アッセンのケガから戻ってから一番悪い結果です。残念ながらこれが現実です。マレーシアが普通のコンディションなら。僕と相性がいいサーキットなので、もてぎの時のペースに戻れると思います」
カテゴリー: F1 / MotoGP
日本GPからの連戦となった第17戦オーストラリアGPは、予選3番手から決勝に挑んだマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、ポールポジション(PP)スタートのマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)との間で繰り広げられた一騎打ちを制し、今季11勝目を達成した。これでマルケスは最高峰クラスで55勝を達成、Hondaで5回のタイトルを獲得したミック・ドゥーハン氏の記録をブレイクした。
今大会は、土曜日の予選が強風のためにキャンセルとなり、決勝日のウォームアップが終わった後に予選が行われる変則スケジュールとなった。金曜日、土曜日とドライコンディションでタイヤテストがしっかり消化できていないマルケスは、ウォームアップ、それに続く予選でタイヤテストに集中し、3番グリッドを獲得した。
迎えた決勝では、フロントにハード、リアにソフトを選択。「リアのソフトはちょっとギャンブルだった」と語るマルケスだが、スタートに失敗した序盤の遅れを取り戻すと、5周目にはカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)に続いて2番手に浮上。その後、PPスタートのビニャーレス(ヤマハ)がマルケス、そしてクラッチローと続けてパスして首位に浮上すると、すかさずビニャーレスを追撃して一騎打ちとなった。戦いは最終ラップまでもつれ込み、27周目のストレートでビニャーレスをかわしたマルケスは、ビニャーレスの追撃を振り切って、真っ先にチェッカーを受けた。
第15戦タイGPでマルケスは9勝目を挙げてライダースタイトルを獲得。第16戦日本GPでは10勝目を挙げて、Hondaがコンストラクターズタイトルを獲得した。そして今大会、マルケスが11勝目を挙げたことで、Repsol Honda Teamは、チームランキングで首位のドゥカティに1点差に迫った。
最終ラップに、先行したマルケスを追撃したビニャーレスが転倒したことで、単独3番手を走行していたクラッチローが2位でフィニッシュ。今季3回目の表彰台を獲得した。不安定なコンディションとなった金曜日のフリー走行で3番手につけたときに「表彰台に立てる」という自信を得たというクラッチローだが、4周目にトップに浮上すると9周目まで首位を走り、ファンを喜ばせた。
右肩の手術のため終盤の3戦を欠場することになった中上貴晶の代役として初めてRC213Vに乗ったヨハン・ザルコ(LCR Honda IDEMITSU)は、不安定な天候が続くという厳しい条件の中でのデビュー戦となったが、14番グリッドから好スタートを切って13位でフィニッシュ。ポイントを獲得した。次戦マレーシアGP、最終戦バレンシアGPに向けて大きな期待を抱かせる走りだった。
不安定なコンディションに翻弄されたホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)は、予選19番手、決勝16位と、思うような走りができなかった。今大会は雨と強風に苦しんだ。ケガから復帰して今大会が6戦目となるが、復帰してからもっとも悪い内容に厳しい表情だった。
マルク・マルケス(MotoGP 優勝)
「悪天候が影響するクレイジーな週末でした。マーベリックはとても速い走りをしていましたが、ついていくことができました。そして、優勝に向けて少しずつ攻めていきました。マーベリックは全力でプッシュしていました。とても速いペースでしたが、4周か5周ついていったときに、今日は優勝も可能だと感じました。限られた時間でRepsol Honda Teamはすばらしい仕事をしてくれました。リアにソフトタイヤを選び、少し賭けに出ました。最後は限界の走りでしたが、優勝することができました。Hondaとともに55勝目をあげることができてとてもうれしいです。Hondaファミリーとチームとともにこの瞬間を楽しむことができて興奮しています」
カル・クラッチロー(MotoGP 2位)
「金曜日のフリープラクティスがどんな結果であっても、今大会は表彰台に上がれるペースがあると思っていました。表彰台に向けて一生懸命がんばりました。これで1年で3回表彰台に上がることができました。マーベリックが転倒してしまったのは残念ですが、彼が転倒しなくても表彰台に上がっていたと思います。今日のペースには満足しています。マルクやマーベリックについていけるようなグリップもマシンもありませんでした。そのためかなりギャップが開きましたが、自分のペースには満足しています。残り5周になったときにリアタイヤをうまくコントロールしなければなりませんでした。最終ラップは雨が降り始めました。昨年のケガを考えたら、今年ここで表彰台に上がることができてとてもうれしいです。一時は戻ってくることもできないかもしれないと思いました。Hondaとともにすばらしい仕事をしてくれたクルーに感謝しています。彼らのおかげで表彰台に上がることができました。今日はLCR Honda CASTROLの努力が報われました。マーベリックが2位になるはずでしたが、こうして2位になることができたのはラッキーでした。今日は友達のジャック(ミラー、ドゥカティ)と一緒に表彰台に上がることができてとてもうれしいです」
ヨハン・ザルコ(MotoGP 13位)
「今日のレースはとてもおもしろく、そしてうれしい結果となりました。Hondaで走る初めてのレースでした。ポル・エスパルガロとバトルとなりました。序盤から彼を何度もオーバーテイクしました。しかし、彼も僕をオーバーテイクして行かせようとしませんでした。そのため僕たちのペースは落ちることになり、前の集団と少しずつ離れていきました。彼とのバトルがなければ前の集団についていくことができたと思います。とにかく今日は多くのことを学ぶことができました。金曜日からマシンを理解しようと努めましたが簡単ではありませんでした。天気が悪く、ドライコンディションでほとんど走ることができませんでした。今日は27周走ることができました。13位という結果はあまりよくありませんが、マシンをうまくコントロールするためには時間が必要です。カルはすばらしい仕事をしました。マルクは優勝しました。とにかく僕もいろいろ学ばなければならないし、それが出来れば結果もついてくると思います」
ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 16位)
「ここに来る前は苦戦すると思っていましたが、いろいろ状況が変わり、速く走れるのではないかと期待もしました。しかし、FP1から強風と寒さに苦しみました。アッセンのケガから戻ってから一番悪い結果です。残念ながらこれが現実です。マレーシアが普通のコンディションなら。僕と相性がいいサーキットなので、もてぎの時のペースに戻れると思います」
カテゴリー: F1 / MotoGP