MotoGP ホンダ オーストリアGP
MotoGP 第10戦チェコGPからの連戦となった第11戦オーストリアGPの初日は、午前中は青空が広がったものの、午後は断続的に強い雨が降るあいにくの一日となった。そのため、MotoGPクラスは午前中に行われたFP1のみで初日の総合順位が決まり、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が4番手、チームメートのダニ・ペドロサが6番手に。カル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は7番手で初日を終えた。

午前中のフリー走行で4番手につけたマルク・マルケスは、今大会もセッションを通して1セットのタイヤで走り続けた。そのため、走り出して6周目がこの日のベストタイムとなったが、それ以降もベストタイムに匹敵する1分24秒から25秒台で周回を重ねた。マルケスより速いタイムを出した上位3選手は、セッション終盤にニュータイヤを装着してタイムを更新しているだけに、4番手タイムでも内容ではトップグループに匹敵、もしくはそれを上回る内容で初日を終えている。

ウエットになった午後のセッションは、強い雨のためにセッション開始が15分遅れたが、そんな難コンディションの中でもマルク・マルケスは7ラップを刻み、2番手のスコット・レディング(ドゥカティ)に0.543秒、3番手以下には約1秒以上のリードを築き、トップタイムでセッションを終えている。ドライでもウエットでも、ほぼ万全の状態で初日を終えたマルケスは、レッドブル・リンクの初制覇に向けて好スタートを切った。

チームメートのダニ・ペドロサも順調なスタートとなった。ドライコンディションとなったFP1では1分25秒台で連続周回し、最後は新品タイヤで1分24秒台のベストタイムを記録。この日は、前後ともにソフトとミディアムのテストを行い、決勝に向けての準備を進めました。

カル・クラッチローはペドロサとわずか0.017秒差、トップから0.661秒差で7番手とまずまずのスタートを切った。クラッチローもペドロサ同様、ソフトとミディアムのテストを行い、決勝に向けて準備を進めた一日となった。

以下、中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)がトップから1.181秒差の16番手。フランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)がそれと僅差で17番手と続き、トーマス・ルティ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は23番手でした。Honda勢3人のルーキーは、2日目のフリー走行、予選でのポジションアップに挑む。

マルク・マルケス(MotoGP 4番手)
「今日はいい日でした。午後は雨になり、コースに出ることに対して懸念がありました。なぜなら明日の午後と日曜日はドライになりそうだからです。でもとにかく走ってみようということになり、電気系統とセットアップをチェックするために数周、走りました。すぐにいい感触と自信を得ることができました。でも最も大事なことは、午前中のドライでいい感触があったことです。午後は雨が降る可能性があったので、ミディアムスペックでセッションを通して走ることにしました。そしていつものようにレースに向けて取り組みました。明日はほかのタイヤスペックを試したいと思います。ここではドゥカティ勢が速く、特に(アンドレア)ドヴィツィオーゾは速い走りをしていますが、それほど離れているわけではありません」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 6番手)
「午前中は路面が完全にドライだったので速く走れるよう、できる限りがんばりました。FP2はかなりの確率で雨が降りそうでしたからね。セッションをフルに活用して、コースとタイヤをなるべく理解できるようにがんばりました。ウエットコンディションではタイヤとグリップを確かめるために数周走っただけでしたが。思ったよりよかったです。もし雨がさらに激しくなっていたら、たいへんなセッションになっていたと思います。今日の天気は本当に変わりやすかったので、とにかく、そのときのフィーリングを確かめることはとても重要でした。でも明日は天気がよくなると思います」

カル・クラッチロー(MotoGP 7番手)
「雨でもすばらしいグリップがあるサーキットはありますが、ここはかなり滑りやすかったです。このサーキットはドライでも、最も安全なサーキットというわけではありません。まして雨のときはさらに慎重にならなければなりません。でもほかのライダーたちから遅れるわけにはいかないので、コースに出なければなりませんでした。全体的にはポジティブな日でした。ドライでも雨でもいい感触がありましたが、日曜日のレースに向けてセッティングを改善できるように考えなければなりません。コーナリング中のスライドのフィーリングをもっとよくしたいです。ドライとウエットでは3カ所でそういう走りになります。それを改善できるようにセッティングに取り組みます」

中上貴晶(MotoGP 16番手)
「FP1はドライでした。そして、走り出しからまずまずの走りができました。最後にうまくタイムを出せませんでしたが、全体的には悪くなかったと思います。今日はセクター2でロスしていますが、そのほかはいい走りができました。ウエットコンディションは久しぶりで、リズムをつかむのにちょっと時間かかりました。今日は雨量の変化が大きく、順位は悪かったのですが、まずまずの走りができました。今日はドライ、ウエットともにしっかり走り込めたのでよかったです」

フランコ・モルビデリ(MotoGP 17番手)
「FP1の走りにはまずまず満足しています。自分たちの仕事にかなり満足できましたが、もっと前進したいと思っています。ウエットコンディションになったFP2では、ウエットの経験があまりないので、加速に苦戦しました。もっといいセットアップが必要です。でも、雨の中を楽しく走りました。FP1では、コース上でアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)をスローダウンさせてしまったようなので、レースでは3グリッド降格のペナルティーが科せられます」

トーマス・ルティ(MotoGP 23番手)
「今日の順位は僕のポテンシャルを反映していません。ブルノのテスト、そして今日のFP1と本当にいい感触でスタートし、途中は13番手までポジションを上げることができました。午後は雨の予報があったので、ソフトのリアタイヤでアタックしましたが、最終コーナーの出口で失敗し、23位になってしまいました。マシンの感触がとてもポジティブだったので残念です。そのあとFP2では雨が降り始めましたが、雨の中で初めて乗るMotoGPマシンはおもしろかったです」

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カテゴリー: F1 / MotoGP