MotoGP イタリアグランプリ マルク・マルケス
MotoGP イタリアGPの予選は、気温26℃、路面温度が48℃まで上昇。タイヤに厳しい条件となり、Honda勢は苦戦を強いられた。RC213Vを駆るライダーの最上位は、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)の6番手。続いて、カル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が8番手という結果だった。以下、初めてQ2進出を果たしたフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が12番手、初日12番手とまずまずのスタートを切った中上貴晶(IDEMITSU LCR・Honda)は18番手へと後退し、トーマス・ルティ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が19番手、グリップに苦しんだダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、20番手と苦しいグリッドになった。

初日3番手から2日目午前中のセッションでサーキットベストタイムを塗り替えてトップに浮上したマルク・マルケスは、気温も路面温度も上昇した午後の予選ではグリップに苦戦。PPから12番手までが0.794秒差という接戦の中で6番グリッドとなった。初日のフリー走行を終えたときに「気温が上昇すれば厳しい走りを強いられる」とコメントしていた通りの展開になったが、決勝に向けてセットアップを改善し、アメリカズGP、スペインGP、フランスGPに続く、今季4勝目を目指す。

初日6番手だったカル・クラッチローは、午前中のフリー走行で7番手。予選でも大接戦の中で8番手となり、3列目から決勝に挑む。大接戦となった今大会だが、連続ラップで抜きん出た選手はおらず、決勝も大接戦が予想される。予選の一発タイムでは苦戦したクラッチローだが、マルケス同様、決勝での快走に期待される。

ホームGPに気合満点のフランコ・モルビデリは、初日8番手から2日目のフリー走行でも8番手をキープ、初めてQ2進出を果たした。そして迎えた予選Q2では、フリー走行のベストタイムにわずかに届かず12番手だったが、今季ベストグリッドから自己ベストリザルトに挑む。

初日12番手と好調なスタートを切った中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、フリー走行で着実にタイムを短縮したが、タイムが接近する中で15番手。予選Q1からQ2進出に挑むことになったが、気温と路面温度の上昇でタイヤのパフォーマンスを生かしきれず、18番手へとポジションを落とした。

初日2回の転倒を喫したトーマス・ルティ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、フリー走行、予選と着実にタイムを更新して19番手。初日でグリップに苦しみ14番手だったペドロサは、午前中のフリー走行で13番手と1つポジションを上げたが、予選では再びグリップ不足に陥り20番手に後退。厳しいグリッドからの決勝となった。FP4で転倒した影響で1号車を使えなかったこともタイムを出せない理由の一つだが、決勝では後方から追い上げのレースに挑む。

マルク・マルケス(MotoGP 6番手)
「明日は6番手からのスタートになりますが、今日の結果には満足しています。今日のベストラップは、すべてをまとめることができませんでした。2度目にコースに出たときは、とても速いラップを刻むことができたのですが、ミスをしてしまいました。MotoGPクラスはタイヤの割り当てがあり、今回のタイヤは僕たちには少しソフトすぎます。特に午後に気温が上がったときに苦戦しました。予選では好みだったフロントスペックのオプションがもうなくなってしまい、全力でプッシュし始めたときに、3つのコーナーでフロントがオーバーヒート。もっとスムーズに走らなければなりませんでした。明日のコンディションがどうなるか様子を見たいと思いますが、どのようなコンディションになったとしても、できる限りそれに合わせて、ポイントを獲得できるようにがんばらなければなりません」

カル・クラッチロー(MotoGP 8番手)
「今日は残念な日でした。ミスをしてしまい、ベストラップタイムを失ってしまいました。2列目のグリッドを獲得し、Honda勢の中で最速になるはずでしたが、残念ながら5コーナーの出口で緑のペイントに触れてしまいました。アドバンテージはなにも得ることができませんでしたが、ルールなので仕方ありません。 LCR Honda Castrol Teamには本当に申し訳なく思っています。その後、同じタイヤで8番グリッドを獲得しました。今のところ難しいレースウイークになっていますが、ベストを尽くし、クリーンでいいレースができることを願っています」

フランコ・モルビデリ(MotoGP 12番手)
「すばらしい日になりました。予選のときは路面温度が上がり、少し苦戦しましたが、すべてのセッションで速く走ることができました。2度目のアタックでもっと速く走りたかったのですが、マシンの感触が変わってしまいました。それでも満足しています。ホームレースでこのようなパフォーマンスができてうれしいです」

中上貴晶(MotoGP 18番手)
「FP3はソフトタイヤでベストタイムもアベレージもよくなったのですが、タイムが接近戦だったので、目標のトップ10には入れず15番手でした。午後の予選Q1では路面温度が上がったせいなのかニュータイヤのパフォーマンスを生かせず、1分47秒台に入れるのがやっとの18番手でした。FP4でリアにミディアムを試したのですが、昨日同様、全く機能せず、ソフトでいくことになります。決勝でトップ10を狙うためには1分47秒台でラップしなくてはいけないので、それを決勝の目標にして、全力を尽くします」

トーマス・ルティ(MotoGP 19番手)
「今日はラップタイムを更新できました。1分47秒台に入ることができたので、一歩前進することができました。レースではソフトタイヤを使うので、かなりの時間をセットアップに取り組みました。最終的なタイヤ選択はウォームアップが終わってからになりますが、いいリズムで走れるようになったので自信はあります」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 20番手)
「とても難しいレースウイークとなっています。グリップが足らず苦戦しています。全く速く走れません。FP4で転倒したので、Q1でそのマシンを使えませんでした。セカンドマシンは違うセットアップになっていて、それを調整する時間はなく、いいラップを刻めませんでした。今できることは、レースで集中力を維持して、ベストを尽くすことです」

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カテゴリー: F1 / MotoGP