MotoGP ロードレース世界選手権 バレンシアグランプリ
快晴に恵まれたMotoGP バレンシアGPの予選は、初日のフリー走行で6番手ながらセットアップを入念に行ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、2日目のFP3でトップに浮上すると、FP4、そして予選を完ぺきに制し、今季8度目のポールポジション(PP)を獲得した。

予選では、最初のアタックでただ一人1分29秒台に入れて2番手以下を圧倒、2度目のアタックでさらにタイムを短縮する予定だったが、4コーナーで痛恨の転倒を喫しタイムを更新できなかった。

しかし、最初のアタックでマークした1分29秒897は、2番手のヨハン・ザルコ(ヤマハ)に0.349秒のリードを築くすばらしい走りだった。

総合2位でタイトルを争うアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)は9番手。そのドヴィツィオーゾに21点差をつけてタイトル王手のマルク・マルケスは、2年連続4度目のタイトル獲得に向けて、絶好のグリッドから決勝に挑む。

バレンシアGP4度目の優勝を狙うチームメートのダニ・ペドロサは、初日2番手からフリー走行で9番手へとポジションを落としたが、予選では5番手へと再びポジションを上げた。バレンシアは、ペドロサが得意とするサーキットの一つ。地元ファンの声援の中で、125cc 、250ccを含めて、通算7勝目を目指しす。

初日7番手と好調なスタートを切ったジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、2日目のフリー走行でも7番手をキープしてダイレクトにQ2進出を果たした。しかし、予選では痛恨の転倒を喫し、12番グリッドから決勝に挑む。

チームメートのティト・ラバトは、フリー走行で17番手。Q1からQ2進出に挑んだが、転倒を喫し14番グリッドが確定。カル・クラッチロー(LCR Honda)は、フリー走行で12番手。ラバト同様Q1からQ2進出を目指したが、転倒を喫し16番グリッドから追い上げのレースに挑む。

マルク・マルケス(MotoGP ポールポジション)
「このサーキットではスタートがとても重要になるので、フロントロー獲得という目標を実現でき、本当にうれしいです。予選で転倒したときは、ほんの数分でしたが少しだけフラストレーションを感じました。実際のところ、最初の走行のときに4コーナーでのフロントの感触があまりよくなかったので、サンティ(エルナンデス)に2度目の走行に出る前にそう伝えました。そのときに、彼から気をつけるように言われましたが、速く走るためにはプッシュし続けなくてはならず、結果的に転倒しました。木曜日に言ったとおり、“マルケス・スタイル”はウォームアップまでは健在です。いつも通りのやり方で作業して、プラクティスの間はハードにプッシュします。一番大切なことは、週末の間に十分に作業して、ユーズドタイヤでのいいペースを得ることです。レースでは、スイッチを切り替えなければなりません。ドヴィ(ドヴィツィオーゾ)の位置を把握して、ベストを尽くし、どこでフィニッシュするかを見極めなくてはなりません」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 5番手)
「この週末は多くの作業をしてきました。しかし、明日の決勝は気温が変わる可能性もあるので、最終的なタイヤ選択はこれからになります。予選では、残念なことに完ぺきなラップをこなすことができませんでした。アタックしているときに何度かトラフィックに引っかかり、思い通りにはいきませんでした。それでも明日は5番手からのスタートになるので、いいスタートを切って、序盤から先頭グループに加わり、キープしたいと思います。マルク、ロレンソ、そしてそのほか、ペースがいい一部のライダーたちがいるので、レースでは選択したタイヤのことを考えながら、互いの戦略を見極めていくつもりです。そしてなによりも、今シーズン最後のレースをすばらしいリザルトで終えたいので100%の力を出したいと思います」

ジャック・ミラー(MotoGP 12番手)
「3回の転倒がありましたが、ケガもなく、12番グリッドを獲得しました。またFP3では9番手につけたことも弾みとなっています。この週末はレースペースに関してはポジティブだと思います。予選では最初に履いたタイヤを使い続けて1分31秒190をマークしました。そのときの感触がよくて、2度目の走行では決勝でのバトルを想定して出ましたが、最終コーナーのシフトダウンでミスをしてラインを外し、転倒してしまいました。残念な終わりでしたが、決勝に向けて自信を感じています。先頭集団に加わり、引き離したいです」

ティト・ラバト(MotoGP 14番手)
「今日はFP4でユーズドタイヤを履きながら4番手を走行するなど、本当に楽しめました。レースに向けていい状態です。予選では、最後に小さな転倒をしましたが、それまで単独走行でした。このサーキットは本当に気持ちがよく、やるべきことは、いいスタートが切れるように集中することだけです。明日、シーズン最高のリザルトを獲得できるポテンシャルが僕にはあると思います」

カル・クラッチロー(MotoGP 16番手)
「このグリッドから好スタートを切るのは難しいと思います。当初はもっとうまくいくと思っていましたが、Q2に直接進めなかった時点で厳しくなると感じていました。タイムを出しにいこうとしたところで、転倒しました。バレンシアでは典型的なタイヤの右側での転倒です。ロングランでは、6番手から7番手くらいのペースがあると思うのですが、スタートからそこまで抜けていくのはたいへんなことです。明日はウォームアップで試さなくてはいけないことがあるので、明日できることを確認したうえで、いいスタートを切ってオープニングラップに全力を尽くしたいです」

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カテゴリー: F1 / MotoGP