ロードレース世界選手権 日本グランプリ
MotoGP ロードレース世界選手権 第15戦日本GPは、フリー走行、予選、決勝と3日間ともにウエットコンディションの中で行われた。

今季11回目のフロントローとなる3番グリッドから決勝に挑んだマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は2位でフィニッシュし、今季10度目の表彰台を獲得した。

レースでは、フロントローから絶好のスタートを切ったマルク・マルケスが、まずホールショットを奪う。その後、ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)、ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)に先行を許すが、4周目に2番手に浮上すると、12周目を終えるまで、首位を走るペトルッチを追撃。13周目にペトルッチをかわしトップに浮上すると、2番手に浮上してきたアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)とし烈な首位争いを展開、最終ラップの最終コーナーでトップに立つも、クロスラインでドヴィツィオーゾに抜かれ、2位でフィニッシュした。

惜しくも優勝を逃したマルク・マルケスだが、2位でフィニッシュしたことで、今大会優勝したドヴィツィオーゾに11点差をつけ、ランキングトップをキープしている。

以下、厳しいコンディションの中でHonda勢は苦戦のレースとなり、ティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が15位。ジャック・ミラーの代役として出場の青山博一(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、18位で完走を果たした。

予選6番手から決勝に挑んだダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は思うようにペースを上げられず、21周を終えてピットに戻り、リタイア。カル・クラッチロー(LCR Honda)も転倒を喫し、リタイアとなった。

マルク・マルケス (MotoGP 2位)
「100%の力を出せるよう、最終ラップの最終コーナーまで戦い続けました。今日のレースは、チャンピオンシップを争っている2人による、優勝をかけたすばらしい戦いでした。今日はコース上に水が多く、またそのほかの理由からも、予想していたよりも少し苦戦してしまいました。プッシュしつつもスムーズなレースをしようとしましたが、レース中ずっと、アンドレアがとても速かったです。最終ラップに入ったときには、少しだけ前にいることができましたが、8コーナーでミスをして、パスされてしまいました。アンドレアが前に行ってからは非常に強いブレーキングをしていたので、彼に合わせていくことができませんでした。最終コーナーでもう一度パスを試みたのですが、成功しませんでした。アンドレアは今日、信じられないようなレースをして優勝しましたが、彼がこのサーキットでとても速いことは分かっていたので、自分たちの結果には満足しています。ポイントも獲得でき、ファンの前でいいレースができたので、よかったと思います」

ティト・ラバト (MotoGP 15位)
「ウエットでとても寒く、難しい週末でしたが、ライディングスタイルとウエットでのブレーキングを改善するいい機会になりました。100%の力で走りましたが、より速く走るには、このコンディションはリスクが大き過ぎました。アクセルを開けたときに2度ほどリアから転倒しかけました。ここもてぎではポイントの収穫ができたので、来週のオーストラリアに向けてモチベーションがとても上がりました」

青山博一 (MotoGP 18位)
「レースでなにが起きたのか分からず、とても残念です。ウエットレースでしたので、自分の経験を活かし、今回はいいリザルトが得られるだろうと考えていました。しかし、2周目に転倒しそうになったことで、なんとかそこは切り抜けられましたが、タイムをロスしてしまい、私のレースは終わってしまいました。チームがいいリザルトを目指して努力してくれていただけに残念です。このような機会を与えてくれたチームに感謝します。ジャックの代役で1レースだけ参加するのは、簡単ではありませんでした」

ダニ・ペドロサ (MotoGP リタイア)
「難しい一日でした。いいレースをできるすばらしい機会があっただけに、非常に残念です。FP1から昨日にかけてはとても改良ができていたのですが、今日のレース中に、リアタイヤに起きたことについてはまだよく分かっていません。レースの始めの方で、リアタイヤがスピンしてトラクションを失い、ストレートでスロットルを開けることができませんでした。この状況がずっと続いて、レース中盤を過ぎるとさらに悪化していきました。マシンを改善するためにできることはすべて試したのですが、その状況ではほとんど乗ることもできない状況でした。多くのタイムをロスしてしまい、ポイント圏外になったときに、転倒するよりもリタイアすることを選びました。路面に水が多かったので、リアタイヤにエクストラソフトを使うことについては問題がなかったと思いますし、実際にペトルッチは同じ選択をして表彰台を獲得しています。今回のデータをミシュランと一緒に検討して、同じことが起こらないようにしたいです」

カル・クラッチロー (MotoGP リタイア)
「日本グランプリは非常に残念な終わり方になってしまいました。レース開始直後は戦えていましたが、はるか後方にいたため、ほかのマシンが巻き上げる水しぶきがひどく、安全性に不安を感じるほど周囲が見えにくくなりました。第7コーナーにできていた水たまりでリアブレーキを少し効かせながらわたったところ、ハイサイドになってしまいました。ピットに戻り、セカンドバイクに乗りましたが、バックストレートで水流の中を横切るときに転倒してしまいました。あまりプッシュしていなかったので、次のラップまでピットには行きませんでしたが、ポイント獲得の可能性がなくなったのでリタイアしました。次戦のオーストラリアでは、昨年勝っているので、ポジティブに挑めると思います」

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カテゴリー: F1 / MotoGP