【MotoGP】 ホンダ:第7戦 カタルニアGP プレビュー
MotoGP 第7戦カタルニアGPが、6月9日(金)~11日(日)の3日間、スペイン・バルセロナ郊外のカタルニア・サーキットで開催される。
このサーキットでグランプリが開催されるのは今年で26回目。カタルニアGPとしては22回目を迎える(1992~95年はヨーロッパGP)。
バルセロナでは1950年代と60年代に、モンジュイックで公道を利用したスペインGPが開催されていた。
61年には、125ccクラスでトム・フィリスがHondaのグランプリ初優勝を達成。バルセロナは、Hondaにとってグランプリにおける栄光の第一歩を踏み出した記念すべき場所となった。
2001年には、この年の開幕戦日本GP(鈴鹿サーキット)で達成したHondaグランプリ通算500勝の祝賀会がバルセロナで行われた。Hondaは2015年のインディアナポリスGPのマルク・マルケス(Repsol Honda Team)による勝利で通算700勝目を達成。現在、通算730勝へと優勝数を伸ばしている。
スペインでは、スペインGP(ヘレス)、カタルニアGP(バルセロナ)、アラゴンGP(アルカニス)、バレンシアGP(バレンシア)と、年4戦が行われている。バルセロナ出身のライダーが多いこともあり、カタルニアGPは、毎年大きな盛り上がりをみせている。
カタルニア・サーキットは、昨年までは一周4.727kmだったが、今年はコース終盤のレイアウトが変更されたことで、4.652kmに短縮された。これまでは高速コーナーが連続し、ホームストレートではスリップストリームを使って、激しくポジションを入れ替わるサーキットだったが、新しいコースの後半セクションは、安全性を高めるため、低中速コーナーが連続するテクニカルセクションへと生まれ変わった。
Repsol Honda TeamにとってカタルニアGPは、スポンサーのRepsol、そして最高峰クラスで4回目のチャンピオンを狙うマルク・マルケスと、初タイトルに挑み続けているダニ・ペドロサにとっても、ホームグランプリとなる。
ディフェンディングチャンピオンのマルク・マルケスは、今年は6戦を終えて1勝を含む2回の表彰台で総合4位。ここまでの戦いは決して順調とは言えず、ホームグランプリとなる今大会は、今季2勝目を目標にトップとのポイント差を縮める戦いとなる。
マルク・マルケスは、125cc時代の10年にカタルニアGP初制覇を達成した。Moto2クラス時代は、11年に2位、12年に3位と表彰台に立った。そして、MotoGPクラスでは13年に3位、14年に優勝。15年は優勝争いに加わりながら転倒リタイア。昨年は2位になり、この大会で総合首位に浮上し、タイトル獲得に向けて調子を上げていった。前戦イタリアGPは、フロントのフィーリングに苦しんで6位。今大会はその雪辱を果たし、地元ファンの期待に応える意気込みだ。
チームメートのダニ・ペドロサも、ホームグランプリに闘志を燃やしている。今年は6戦を終えて1勝を含む3回の表彰台に立つ活躍で復調をアピールしている。前戦イタリアGPでは、思うようにペースを上げられず、最終ラップに転倒を喫し、リタイアに終わった。そのため、総合2位からマルケスと同ポイントの総合5位へとポジションを落としたが、チャンピオンシップは大接戦、マルケスとともに、再び上位を目指す。
ダニ・ペドロサは、カタルニアGPでは、03年に125ccクラス、05年に250ccクラスで優勝。最高峰クラスでは08年に優勝している。以後、地元ファンの熱狂的な応援を受けながら、カタルニアGPに挑み続けてきた。09年はケガの影響で6位だったが、10年は2位。11年はケガのために欠場するも、12年、13年は連続で2位。14年はし烈な優勝争いに加わって3位。15年は右腕の手術でシーズン前半を欠場していたが、カタルニアGPではシーズン初の表彰台となる3位でフィニッシュし、ファンを喜ばせた。そして昨年も表彰台を獲得。今年は、9年ぶりの大会制覇を目標に、マルケスとの1-2フィニッシュ、同時表彰台が期待される。
6戦を終えて総合10位のカル・クラッチロー(LCR Honda)は、前戦イタリアGPではペドロサの転倒に巻き込まれてリタイアとなった。今年は好調なシーズンのスタートを切ったが、開幕戦カタールGP、第4戦スペインGP、そして前戦イタリアGPで3度のノーポイントがあり、チャンピオンシップでは一進一退を繰り返している。
しかし、カル・クラッチローから総合2位のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)までは39点差。1レースで大きくポジションが入れ替わるだけに、今大会の巻き返しに闘志を燃やす。昨年の大会は6位だったが、これをきっかけに調子を上げた。今年もカタルニアGPを大きなターニングポイントにする意気込みだ。
ジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、前戦イタリアGPで15位と低迷したことから、総合10位から総合12位へとポジションを落とした。ミラーは、昨年の大会では低迷から脱出して10位でフィニッシュ、この大会を境に調子を上げていくこととなった。今季好調な走りをみせていたミラーは、前戦イタリアGPで苦しい戦いを強いられたが、今年もカタルニアGPで弾みをつけることが期待される。
チームメートのティト・ラバトは、今季最高のモチベーションでホームグランプリを迎える。前戦イタリアGPではMotoGPクラスにチャレンジしてから初めてQ2進出を果たし、ベストグリッドとなる10番手から11位でフィニッシュした。今大会は地元ファンの声援の中で、ベストグリッド、ベストリザルトに挑む。
カテゴリー: F1 / MotoGP / ホンダF1
このサーキットでグランプリが開催されるのは今年で26回目。カタルニアGPとしては22回目を迎える(1992~95年はヨーロッパGP)。
バルセロナでは1950年代と60年代に、モンジュイックで公道を利用したスペインGPが開催されていた。
61年には、125ccクラスでトム・フィリスがHondaのグランプリ初優勝を達成。バルセロナは、Hondaにとってグランプリにおける栄光の第一歩を踏み出した記念すべき場所となった。
2001年には、この年の開幕戦日本GP(鈴鹿サーキット)で達成したHondaグランプリ通算500勝の祝賀会がバルセロナで行われた。Hondaは2015年のインディアナポリスGPのマルク・マルケス(Repsol Honda Team)による勝利で通算700勝目を達成。現在、通算730勝へと優勝数を伸ばしている。
スペインでは、スペインGP(ヘレス)、カタルニアGP(バルセロナ)、アラゴンGP(アルカニス)、バレンシアGP(バレンシア)と、年4戦が行われている。バルセロナ出身のライダーが多いこともあり、カタルニアGPは、毎年大きな盛り上がりをみせている。
カタルニア・サーキットは、昨年までは一周4.727kmだったが、今年はコース終盤のレイアウトが変更されたことで、4.652kmに短縮された。これまでは高速コーナーが連続し、ホームストレートではスリップストリームを使って、激しくポジションを入れ替わるサーキットだったが、新しいコースの後半セクションは、安全性を高めるため、低中速コーナーが連続するテクニカルセクションへと生まれ変わった。
Repsol Honda TeamにとってカタルニアGPは、スポンサーのRepsol、そして最高峰クラスで4回目のチャンピオンを狙うマルク・マルケスと、初タイトルに挑み続けているダニ・ペドロサにとっても、ホームグランプリとなる。
ディフェンディングチャンピオンのマルク・マルケスは、今年は6戦を終えて1勝を含む2回の表彰台で総合4位。ここまでの戦いは決して順調とは言えず、ホームグランプリとなる今大会は、今季2勝目を目標にトップとのポイント差を縮める戦いとなる。
マルク・マルケスは、125cc時代の10年にカタルニアGP初制覇を達成した。Moto2クラス時代は、11年に2位、12年に3位と表彰台に立った。そして、MotoGPクラスでは13年に3位、14年に優勝。15年は優勝争いに加わりながら転倒リタイア。昨年は2位になり、この大会で総合首位に浮上し、タイトル獲得に向けて調子を上げていった。前戦イタリアGPは、フロントのフィーリングに苦しんで6位。今大会はその雪辱を果たし、地元ファンの期待に応える意気込みだ。
チームメートのダニ・ペドロサも、ホームグランプリに闘志を燃やしている。今年は6戦を終えて1勝を含む3回の表彰台に立つ活躍で復調をアピールしている。前戦イタリアGPでは、思うようにペースを上げられず、最終ラップに転倒を喫し、リタイアに終わった。そのため、総合2位からマルケスと同ポイントの総合5位へとポジションを落としたが、チャンピオンシップは大接戦、マルケスとともに、再び上位を目指す。
ダニ・ペドロサは、カタルニアGPでは、03年に125ccクラス、05年に250ccクラスで優勝。最高峰クラスでは08年に優勝している。以後、地元ファンの熱狂的な応援を受けながら、カタルニアGPに挑み続けてきた。09年はケガの影響で6位だったが、10年は2位。11年はケガのために欠場するも、12年、13年は連続で2位。14年はし烈な優勝争いに加わって3位。15年は右腕の手術でシーズン前半を欠場していたが、カタルニアGPではシーズン初の表彰台となる3位でフィニッシュし、ファンを喜ばせた。そして昨年も表彰台を獲得。今年は、9年ぶりの大会制覇を目標に、マルケスとの1-2フィニッシュ、同時表彰台が期待される。
6戦を終えて総合10位のカル・クラッチロー(LCR Honda)は、前戦イタリアGPではペドロサの転倒に巻き込まれてリタイアとなった。今年は好調なシーズンのスタートを切ったが、開幕戦カタールGP、第4戦スペインGP、そして前戦イタリアGPで3度のノーポイントがあり、チャンピオンシップでは一進一退を繰り返している。
しかし、カル・クラッチローから総合2位のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)までは39点差。1レースで大きくポジションが入れ替わるだけに、今大会の巻き返しに闘志を燃やす。昨年の大会は6位だったが、これをきっかけに調子を上げた。今年もカタルニアGPを大きなターニングポイントにする意気込みだ。
ジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、前戦イタリアGPで15位と低迷したことから、総合10位から総合12位へとポジションを落とした。ミラーは、昨年の大会では低迷から脱出して10位でフィニッシュ、この大会を境に調子を上げていくこととなった。今季好調な走りをみせていたミラーは、前戦イタリアGPで苦しい戦いを強いられたが、今年もカタルニアGPで弾みをつけることが期待される。
チームメートのティト・ラバトは、今季最高のモチベーションでホームグランプリを迎える。前戦イタリアGPではMotoGPクラスにチャレンジしてから初めてQ2進出を果たし、ベストグリッドとなる10番手から11位でフィニッシュした。今大会は地元ファンの声援の中で、ベストグリッド、ベストリザルトに挑む。
マルク・マルケス (MotoGP 総合4位)
「すぐにレースに戻ることができます。それがカタルニアというのがうれしいです。ファンが大勢駆けつけてくれるホームレースはいつも以上に力が入ります。イタリアGPでは、そのときできる限りを尽くしましたが、いいレベルをキープし、もっとコンスタントに、もっとうまく走らなければいけません。カタルニアで行ったテストはとてもうまくいきました。たくさん周回し、マシンのセットアップも進めることができました。金曜日は、そこから積み上げていきたいです。コースが変更されました。おもしろそうですが、攻略するのはかなり難しそうです。変更されたセクター以外は、スピードもコーナーもそれほど変わりません。カタルニアのレイアウトは独特であり、とても好きです」ダニ・ペドロサ (MotoGP 総合5位)
「モンメロのサーキットは大好きです。ファンクラブはもちろんのこと、すべてのファンがいつも最高の雰囲気を作り出してくれます。とても楽しみです。今大会はムジェロの前のレベルに戻れるように一生懸命がんばります。また5月にモンメロで行ったテストで得たポジティブなインフォメーションを活かしたいです。セットアップを進めるだけではなく、テストでは、新しいシケインを試すことができました。ラップタイムは以前とあまり変わりませんが、このセクターはさらにタイトになりました。路面はとてもバンピーなので、それも考慮しなければなりません。いい結果が出せるように100%の力を発揮したいです。準備はできています」カル・クラッチロー (MotoGP 総合10位)
「ムジェロはHondaライダーにとっては難しい週末になりました。完走できず残念でした。でもすでに過去のことなので、今週のバルセロナのレースに集中しなければなりません。今回も難しいレースになると思いますが、唯一の救いは、マシンがかなりスライドすることです。レース終盤では通常、マシンがスライドする方がいいラップタイムを刻むことができます。目標は完走していい結果を出すことです。そしてチャンピオンシップでポイントをばん回することです」ジャック・ミラー (MotoGP 総合12位)
「ムジェロは厳しいレースでした。すべてのセッションで、いい感触がなかったのですが、幸いにもポイントは獲得できました。連戦となる今週のバルセロナが楽しみです。イタリアではケガをしている右手に特に問題はなかったし、今週のレースも問題はありません。ル・マンのあと、バルセロナで行われたテストに参加しなかったので、新しいレイアウトに早く慣れて、グリップを得られることを願っています。そして日曜日のレースでは、いるべきところに戻れることを願っています」ティト・ラバト (MotoGP 総合16位)
「ホームレースを迎えるのは、いい気分です。ムジェロはとてもポジティブな週末でした。マシンも大きく一歩前進しました。フランスGPのあとにバルセロナでテストを行ったので、ほかのチームに比べたら一歩先を進んでいます。コースのレイアウト変更は、どちらかといえば、僕たちHondaには少し役立っていると思います。でも最も重要なことは、新しいレイアウトが安全のために変更されたということです。以前よりもかなり安全になりました。今大会も、いい結果が残せることを願っています」カテゴリー: F1 / MotoGP / ホンダF1