MotoGP 日本GPプラクティス:ベッツェッキ最速 小椋藍は14番手
アプリリアMotoGPライダーのマルコ・ベッツェッキが、もてぎで行われたMotoGP日本GP 金曜プラクティス2回目の激しいセッションで最速を記録し、アレックス・マルケスは2025年シーズン初めて直接Q2進出を逃した。

マルケス弟は依然として、兄マルク以外で唯一タイトル獲得の可能性を数学的に残しているライダーであり、マルクは日本GP週末で3ポイント多く獲得すればタイトルを決められる状況にある。

しかしアレックスは、この60分間のセッションを通して通常の爆発的な速さを欠き、9コーナーで転倒した後、タイムシート最下位に沈む厳しい展開となった。終盤にソフトタイヤで強烈なプッシュラップを決めて挽回したかに見えたが、その努力は水の泡となった。

一方、マルクの方はトップ10入りを逃す深刻な危機に見舞われていたが、最終ランで大幅なラップタイム改善を果たした。

ベッツェッキは、オープニングプラクティスで2度転倒したにもかかわらず、1分43秒193をマークして最速となった。これは昨年ペドロ・アコスタが記録したポールレコードまであとコンマ2秒足らずのタイムだった。

アコスタ自身は自己ベストを記録した直後、1コーナーでグラベルに突っ込んでマシンを粉砕しながらも2番手につけた。

兄マルケスはドゥカティ勢最速の3番手で終え、以下ホンダのジョアン・ミル、VR46ドゥカティのファビオ・ディ・ジャンアントニオ、ホンダのルカ・マリーニが続いた。

FP1最速のフランチェスコ・バニャイアも復調の流れを維持。序盤にメカニカルトラブルでリズムを崩されたが、タイムアタックでは容易にタイムを伸ばしていった。

9位ラウル・フェルナンデスの両側に入ったのは、9コーナーで高速オフを喫しながらも転倒を免れたファビオ・クアルタラロと、終盤に改良タイムを叩き出したヨハン・ザルコで、それぞれエネア・バスティアニーニとフェルミン・アルデグエルをQ2圏外へ追いやった。

Q2進出ライダー: ベッツェッキ、アコスタ、M.マルケス、ミル、ディ・ジャンアントニオ、マリーニ、バニャイア、クアルタラロ、フェルナンデス、ザルコ

Q1出場ライダー: アルデグエル、バスティアニーニ、マルティン、小椋藍、A.マルケス、モルビデリ、ビンダー、チャントラ、リンス、ミラー、中上貴晶、オリベイラ、ビニャーレス

ホルヘ・マルティン(アプリリア)はセッション中に2度転倒し、チームメイトのベッツェッキがセッション1でそうしたのと同じ轍を踏んだ。結果13位に終わり、小椋とアレックス・マルケスという同一ラップタイムの2人の前に並んだ。アレックスは最終ラップでトップ10入りを果たしたかに見えたが、直後に3コーナーでのトラックリミット違反が記録されて無効となった。

フランコ・モルビデリは、速いラップで9コーナー転倒を喫してQ2進出の望みが潰え、ジャック・ミラーはアウトラップの5コーナーで転倒し同じく試みが頓挫した。

驚くべきことに、LCRホンダのルーキー、ソムキアット・チャントラは2025年シーズンで最も競争力ある走りを見せ、Q2進出の可能性さえちらつかせたが、3コーナーで転倒を喫した。

2025年 MotoGP 日本GP フリープラクティス 結果

1.マルコ・ベッツェッキ(アプリリア・レーシング)- 1'43.193
2.ペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)- 1'43.329
3.マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)- 1'43.360
4.ジョアン・ミル(ホンダHRC・カストロール)- 1'43.361
5.ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)- 1'43.391
6.ルカ・マリーニ(ホンダHRC・カストロール)- 1'43.503
7.フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)- 1'43.539
8.ファビオ・クアルタラロ(モンスター・エナジー・ヤマハMotoGPチーム)- 1'43.594
9.ラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム)- 1'43.666
10.ヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)- 1'43.734
11.フェルミン・アルデグエル(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)- 1'43.742
12.エネア・バスティアニーニ(レッドブルKTMテック3)- 1'43.743
13.ホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)- 1'43.784
14.小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)- 1'43.784
15.アレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)- 1'43.784
16.フランコ・モルビデリ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)- 1'43.828
17.ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)- 1'43.855
18.ソムキアット・チャントラ(イデミツ・ホンダLCR)- 1'43.911
19.アレックス・リンス(モンスター・エナジー・ヤマハMotoGPチーム)- 1'44.013
20.ジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)- 1'44.113
21.中上貴晶(ホンダHRC・テストチーム)- 1'44.282
22.ミゲル・オリベイラ(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)- 1'44.654
23.マーベリック・ビニャーレス(レッドブルKTMテック3)- 1'44.801

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カテゴリー: F1 / MotoGP