MotoGP:ホンダ 2023年 ポルトガルGP 決勝レポート
2023年のポルトガルGPで、MotoGPクラスで64回目のPPを獲得し、前日に12周で行われたスプリントレースで3位になったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、25周のレースで開幕戦表彰台を狙いましたが、惜しくも転倒リタイアに終わった。
好スタートからトップグループに加わったマルケスは、3周目の3コーナーのブレーキングでフロントタイヤをロックさせたことで、前を走るホルヘ・マルティン(ドゥカティ)に接触、その衝撃で2人の前にいたミゲル・オリベイラ(アプリリア)に追突するアクシデントに見舞われた。
マルケスとオリベイラは転倒し、マルケスは右手の第一中手骨を骨折するケガを負ったが、オリベイラにケガはなかった。マルケスは、事故の後、すぐにオリベイラとチームに謝罪した。また、連戦となる第2戦アルゼンチンGPに向けてマルケスは、骨折した右手の状態を検査している。
マルケスは転倒リタイアに終わったが、予選16番手のアレックス・リンス(LCR Honda CASTROL)がエネア・バスティアニーニの欠場で15番グリッドからスタートして10位、予選14番手(13番グリッド)のジョアン・ミル(Repsol Honda Team)が11位、予選18番手(17番グリッド)の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が12位でチェッカーを受けた。
今大会がMotoGPクラス100戦目の出場となるリンスは、オープニングラップ11番手から序盤は9番手までポジションを上げるが、6台で繰り広げられたし烈な4位争いを視野に10位でフィニッシュした。今大会はコーナーでライバルとの差を縮めるも、ストレートでロスする苦しい戦いとなり、思うような戦いはできなかった。
リンスは、前日のスプリントレースでは13位。ポイントを獲得できなかったが、この日の決勝レースでは、トップ10フィニッシュを果たした。
ミルは、前日のスプリントレースでファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)と接触し転倒した。そのため今日のレースでは「ロングラップ」のペナルティーを科せられ、最終的に11位だった。
13番グリッドからスタートしたミルは、3周目に9番手までポジションを上げるが、4周目にロングラップを消化したことで15番手までポジションを落とした。そこから粘り強い追い上げを見せ、中盤は中上貴晶を追走し、終盤に中上をパスして11位でチェッカーを受けた
前日のスプリントレースで転倒リタイアに終わっているミルも、11位でフィニッシュし、ポイントを獲得した。
予選18番手の中上貴晶は、オープニングラップで16番手に浮上すると、3周目には13番手へ。以後、レース中盤は、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)を追撃し、後半にフェルナンデスをパスして12位でチェッカーを受けた。
前日に行われたスプリントレースでは、激しい戦いの中で15位に終わり、ポイントを獲得できなかったが、このレースで多くのデータを収集した中上は、そのデータを活かし、ポジションを上げることに成功した。
今大会はリアタイヤのトラクション不足に苦しみましたが、フリー走行、予選、そしてスプリントレースで得たデータから、決勝ではリアにソフトを選択した。その結果、レース中盤までいいリズムを刻み、終盤もしっかり走り抜くことに成功した。
次戦アルゼンチンGPは、休む暇もなく連戦となりますが、ホンダ勢は、さらに上位を目指す。
アレックス・リンス(LCR Honda CASTROL)
「今日は、前のライダーを追い抜くのが難しいレースでした。1人か2人は抜きましたが、何人かに抜かれました。ファビオ(クアルタラロ)に抜かれたときは1分39秒台前半を出すことができましたが、レース終盤はフロントタイアが厳しくなり苦しい戦いになりました。とにかくベストを尽くしました。ストレートでタイムをロスしていますが、コーナーでばん回することができました。全体的には上位陣と大きな差はないので、もっと上を目指したいです。上位に近づくためのレベルはありますが、もっとうまくオーバーテイクできるようにしなければなりません」
ジョアン・ミル(Repsol Honda Team)
「ロングラップのペナルティーはもちろんですが、昨日の転倒が今日のレースに影響しました。今日のレースで初めて10周以上の連続走行をしました。そのため多くの時間を学習することに費やすことになりましたが、自分の乗り方やマシンの挙動を改善していくためには、もっと時間が必要です。特に、タイヤの性能を最大限に引き出すためにはまだまだ時間が足りません。もう少し経験があれば、もっといいレースができたと思いますが、今日経験できたことには満足しています」
中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
「とても厳しいレースでした。今日のパフォーマンスはベストとは言えませんが、17番グリッドからスタートし12位でフィニッシュすることができました。リアにソフトコンパウンドを選択しましたが、これは正しい判断でした。レースではベストを尽くし、終盤に1分39秒3というベストラップを出すことができました。序盤はなかなかリズムをつかめませんでしたが、今日の状況を考えれば悪くないレースでした。今日はポイントを獲得することができましたが、よりよい結果を目指し、これからもプッシュしていかなければなりません。次戦に向けてやるべきことはたくさんあります。テストと最初のレースを終えて、多くのデータを得ることができたので、あとは自分たちがどこでタイムをロスしているのか、どこを改善できるかをしっかり考えたいです」
マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
「まず最初に、オリベイラと彼のチーム、そしてポルトガルのファンに対して、謝罪しなければなりません。本当に大きなミスを犯してしまいました。しかし、このような事態を招いてしまったのは私の意図したことではありませんでした。あのとき、マルティンを追い抜くつもりはなかったのですが、フロントが大きくロックしてしまいました。ハードコンパウンドのフロントの温度が上がりきっていなかったせいなのか、ブレーキを離すとマシンがインに入ってしまいました。マルティンと接触し、オリベイラに追突してしまいました。事故の後、すぐにメディカルセンターにいる彼の様子を見に行きました。幸いにも彼は無事でした。本当によかったです。この事故で私は、右手とヒザに痛みはありますが、今はそれほどひどくはありません。アルゼンチンGPのダブルロングラップのペナルティーは、自分のミスなので、ペナルティーを完全に受け入れ、今回の裁定を尊重したいと思います」
カテゴリー: F1 / MotoGP
好スタートからトップグループに加わったマルケスは、3周目の3コーナーのブレーキングでフロントタイヤをロックさせたことで、前を走るホルヘ・マルティン(ドゥカティ)に接触、その衝撃で2人の前にいたミゲル・オリベイラ(アプリリア)に追突するアクシデントに見舞われた。
マルケスとオリベイラは転倒し、マルケスは右手の第一中手骨を骨折するケガを負ったが、オリベイラにケガはなかった。マルケスは、事故の後、すぐにオリベイラとチームに謝罪した。また、連戦となる第2戦アルゼンチンGPに向けてマルケスは、骨折した右手の状態を検査している。
マルケスは転倒リタイアに終わったが、予選16番手のアレックス・リンス(LCR Honda CASTROL)がエネア・バスティアニーニの欠場で15番グリッドからスタートして10位、予選14番手(13番グリッド)のジョアン・ミル(Repsol Honda Team)が11位、予選18番手(17番グリッド)の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が12位でチェッカーを受けた。
今大会がMotoGPクラス100戦目の出場となるリンスは、オープニングラップ11番手から序盤は9番手までポジションを上げるが、6台で繰り広げられたし烈な4位争いを視野に10位でフィニッシュした。今大会はコーナーでライバルとの差を縮めるも、ストレートでロスする苦しい戦いとなり、思うような戦いはできなかった。
リンスは、前日のスプリントレースでは13位。ポイントを獲得できなかったが、この日の決勝レースでは、トップ10フィニッシュを果たした。
ミルは、前日のスプリントレースでファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)と接触し転倒した。そのため今日のレースでは「ロングラップ」のペナルティーを科せられ、最終的に11位だった。
13番グリッドからスタートしたミルは、3周目に9番手までポジションを上げるが、4周目にロングラップを消化したことで15番手までポジションを落とした。そこから粘り強い追い上げを見せ、中盤は中上貴晶を追走し、終盤に中上をパスして11位でチェッカーを受けた
前日のスプリントレースで転倒リタイアに終わっているミルも、11位でフィニッシュし、ポイントを獲得した。
予選18番手の中上貴晶は、オープニングラップで16番手に浮上すると、3周目には13番手へ。以後、レース中盤は、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)を追撃し、後半にフェルナンデスをパスして12位でチェッカーを受けた。
前日に行われたスプリントレースでは、激しい戦いの中で15位に終わり、ポイントを獲得できなかったが、このレースで多くのデータを収集した中上は、そのデータを活かし、ポジションを上げることに成功した。
今大会はリアタイヤのトラクション不足に苦しみましたが、フリー走行、予選、そしてスプリントレースで得たデータから、決勝ではリアにソフトを選択した。その結果、レース中盤までいいリズムを刻み、終盤もしっかり走り抜くことに成功した。
次戦アルゼンチンGPは、休む暇もなく連戦となりますが、ホンダ勢は、さらに上位を目指す。
アレックス・リンス(LCR Honda CASTROL)
「今日は、前のライダーを追い抜くのが難しいレースでした。1人か2人は抜きましたが、何人かに抜かれました。ファビオ(クアルタラロ)に抜かれたときは1分39秒台前半を出すことができましたが、レース終盤はフロントタイアが厳しくなり苦しい戦いになりました。とにかくベストを尽くしました。ストレートでタイムをロスしていますが、コーナーでばん回することができました。全体的には上位陣と大きな差はないので、もっと上を目指したいです。上位に近づくためのレベルはありますが、もっとうまくオーバーテイクできるようにしなければなりません」
ジョアン・ミル(Repsol Honda Team)
「ロングラップのペナルティーはもちろんですが、昨日の転倒が今日のレースに影響しました。今日のレースで初めて10周以上の連続走行をしました。そのため多くの時間を学習することに費やすことになりましたが、自分の乗り方やマシンの挙動を改善していくためには、もっと時間が必要です。特に、タイヤの性能を最大限に引き出すためにはまだまだ時間が足りません。もう少し経験があれば、もっといいレースができたと思いますが、今日経験できたことには満足しています」
中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
「とても厳しいレースでした。今日のパフォーマンスはベストとは言えませんが、17番グリッドからスタートし12位でフィニッシュすることができました。リアにソフトコンパウンドを選択しましたが、これは正しい判断でした。レースではベストを尽くし、終盤に1分39秒3というベストラップを出すことができました。序盤はなかなかリズムをつかめませんでしたが、今日の状況を考えれば悪くないレースでした。今日はポイントを獲得することができましたが、よりよい結果を目指し、これからもプッシュしていかなければなりません。次戦に向けてやるべきことはたくさんあります。テストと最初のレースを終えて、多くのデータを得ることができたので、あとは自分たちがどこでタイムをロスしているのか、どこを改善できるかをしっかり考えたいです」
マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
「まず最初に、オリベイラと彼のチーム、そしてポルトガルのファンに対して、謝罪しなければなりません。本当に大きなミスを犯してしまいました。しかし、このような事態を招いてしまったのは私の意図したことではありませんでした。あのとき、マルティンを追い抜くつもりはなかったのですが、フロントが大きくロックしてしまいました。ハードコンパウンドのフロントの温度が上がりきっていなかったせいなのか、ブレーキを離すとマシンがインに入ってしまいました。マルティンと接触し、オリベイラに追突してしまいました。事故の後、すぐにメディカルセンターにいる彼の様子を見に行きました。幸いにも彼は無事でした。本当によかったです。この事故で私は、右手とヒザに痛みはありますが、今はそれほどひどくはありません。アルゼンチンGPのダブルロングラップのペナルティーは、自分のミスなので、ペナルティーを完全に受け入れ、今回の裁定を尊重したいと思います」
カテゴリー: F1 / MotoGP