MotoGP:ヤマハ 2022年 マンダリカ公式テストレポート
MotoGP世界権 マンダリカテストを終了、クアルタラロが総合2位、モルビデリが総合5位
2月11日、インドネシアはマンダリカ・サーキットでIRTA公式テストを実施し、以前から同サーキット初走行を楽しみにしていたMonster Energy Yamaha MotoGPのファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリは、それぞれ5番手と12番手と健闘した。テスト初日のこの日はコースの感触をつかむことに重点に置いて周回を重ねながら、1週間前のセパン・テストでの成果の確認となった。

2月11日(1日目)
Monster Energy Yamaha MotoGPとWithU Yamaha RNF MotoGP Team
インドネシアのマンダリカ・サーキットでの初テストを開始

午前中のセッションは前日夜から降り続いた雨により難しいコンディションの中で行われ、赤旗が提示されて中断。テストは当初、現地時間9:00~17:00で予定されていたが、コース清掃を含む中断時間を補うために17:45まで延長された。

クアルタラロは序盤でコースの流れを把握し、午後からのセッションで徐々にペースアップ。15:00までに1分34秒074を記録してトップに立つと、さらにタイムを短縮しながら全86ラップを重ねた。その85ラップ目、ユーズドタイヤで1分33秒108のベストタイムをマークし、トップから0.642秒差の5番手で初日を終えた。

一方のモルビデリは、いち早くコースに入り最初の感触を確認。午後のセッションでは、おもにセパン・テストの成果を引き出しながら、さらに積み上げていくことに集中し、その終盤では着実にマシンのフィーリングを高める。そして全75ラップ中67ラップ目で1分33秒518のベストタイムを記録。トップから1.052秒差の12番手となった。

「WithU Yamaha RNF MotoGP Team」のアンドレア・ドビツィオーゾとダリン・ビンダーは、YZR-M1でマンダリカ・サーキットを初走行
マレーシアからインドネシアへと移動した同チームは、初めに真新しいマンダリカ・サーキットを視察してピットを準備。11日午前中に行われた初セッションは中断があり、またコース・コンディションも新しいコースのチェックを行うにはあまり相応しい状態ではなかったが、ふたりは正午過ぎからコースに入ると、そのレイアウト、ライン、ブレーキングポイントなどを確認した。 ドビツィオーゾは全57ラップを走行し、1分33秒245で9番手を獲得。一方、YZR-M1への適応段階にあるビンダーは、より慎重に取り組みながら、全58ラップを走り23番手となった。

2月12日(2日目)
クアルタラロが4番手に浮上、モルビデリは12番手をキープ
ドビツィオーゾは19番手、ビンダーはタイムを大幅に更新

マンダリカ・テスト2日目もサーキット上空には灰色の雲が広がっていたものの、路面コンディションは前日から向上。そのなかで「Monster Energy Yamaha MotoGP」のクアルタラロとモルビデリは、より多くの周回数を重ねながら、さまざまなアイテムのテストを行った。セッティングでは先週のセパン・テスト時からさらに進化が見られ、ラップタイムではそれぞれ、4番手と12番手で2日目を終えた。

クアルタラロは前日同様、早々にリズムをつかみ、現地時間11:00には1分31秒820を記録して2番手に浮上すると、そのまま終盤まで上位をキープし、全68ラップ中66ラップ目には1分31秒564へと更新。しかし全体のペースも上がっており、順位では4番手に後退することとなった。トップとの差は0.275秒まで縮まっている。

一方、テスト初日を順調に終えたチームメイトのモルビデリは、マシンのフィーリングをさらに向上させることに集中的に取り組んだ。その結果、全64ラップ中63ラップ目に1分31秒849のベストラップを記録し、初日と同様、12番手で2日目を終えました。トップとの差は0.560秒だった。

「WithU Yamaha RNF MotoGP Team」のドビツィオーゾとビンダーはテスト2日目を迎えて新しいコースにも徐々に慣れて調子を上げていく
テスト初日でYZR-M1に好感触をつかみ、さらに向上を目指したドビツィオーゾは全70ラップを走破。午前中に転倒があったものの、午後には前日のタイムを0.942秒上回る1分32秒303を記録し、トップに約1秒差の19番手だった。

チームメイトのビンダーは、新しいマシンとコースを同時に学ばなければならない難しい状況のなかで進化をアピール。全54ラップのなかで1分33秒053の自己ベストで、前日のタイムを1.442秒更新した。
2月13日(3日目)
最終日でクアルタラロが2番手、モルビデリは4番手と好調
WithU Yamaha RNF MotoGP Teamも最終日を無事に終了

「Monster Energy Yamaha MotoGP」は13日、2022シーズン2回目で開幕前最後となるIRTA公式テストを終了。クアルタラロとモルビデリはテスト最終日のこの日、決勝を想定したデータ収集とタイムアタックに取り組み、それぞれ2番手と4番手を獲得。3日間の総合ではそれぞれ2位と5位につけた。

現地時間13:15~13:45にコース清掃が行われ、スケジュールが少し修正された。クアルタラロはわずか18ラップ目で1分31秒275を記録して2番手に浮上。コース清掃のあとは決勝用セッティングに取り組み、18ラップの決勝シミュレーションを行った。終盤にはタイヤをソフト・コンパウンドに履き替えてタイムアタックに臨み、全79ラップ中77ラップ目で1分31秒074のベストタイムを記録。トップに0.014秒差と迫る2番手でセッションを終え、3日間の総合でも2位を獲得した。

チームメイトのモルビデリは、おもにフロント周りのフィーリング向上を目標にテストに取り組んだ。モルビデリにとっては全力でプッシュするために不可欠な部分であり、課題となっていた。その結果、セッション終盤で行ったタイムアタックでは、全69ラップ中68ラップ目に1分31秒416のベストタイムを記録。これで4番手に上がり、3日間の総合でもトップに0.356秒差まで近づく5位と大きく前進した。

チームはこのあとヨーロッパへ戻り、エンジニアたちは日本で今回のテスト・データを分析・処理する。Monster Energy Yamaha MotoGPは3月4~6日、カタールで再集結し、いよいよ2022シーズンがスタートする。

「WithU Yamaha RNF MotoGP Team」のドビツィオーゾとビンダーは、2022シーズン開幕前最後のテストで大きく前進を遂げた
好天に恵まれたマンダリカテスト最終日、ドビツィオーゾはより一層、感覚を高めるため、またニューマシンをより深く知るために、さまざまなセッティングを試したほかロングランも行った。3日間の合計では189ラップを走り込み、前日のタイムを0.413秒短縮している。

チームメイトのビンダーは、新しいコースのレイアウトを学びながらMotoGPマシンへの適応に取り組み、3日間の合計で173ラップを走破。午後からはロングランを実施して多くのデータを収集し、タイムアタックでは前日の自己ベストをわずかに更新している。

Monster Energy Yamaha MotoGP
ファビオ・クアルタラロ(総合2位)
「フィーリングはとてもよいです。今日もたくさんの作業とたくさんのライディングをしましたが、そのなかでソフト・タイヤ装着時のフィーリング向上に取り組み、それが功を奏してペースも速くなりました。私自身も調子が上がっており、マシンのフィーリングも大幅に良くなったと感じています。またロングランではリアにミディアム・コンパウンドを使用し、フィーリングはソフト・タイヤほどではなかったのですが、全体的には満足しています。いい仕事ができたと思っています」

フランコ・モルビデリ(総合4位)
「今日はいい一日になりました。新しいクルーチーフ、パトリックとともに開幕前テストに取り組むなかで、日に日に調子が上がってきていました。今日は最後にタイムアタックを行い、それもとても好調でした。スピードが出てきたので、とても満足しています」

マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
「このテストは非常に重要なものでした。ここはまったく初めてのコースなので、すべてのことをゼロから始めなければなりませんでした。そして全体として、非常に良い結果を得られたと思っています。コンディションも日に日に改善されてきたので、ライダーたちは限界近くまでプッシュすることができ、その部分でのマシンの改良にも取り組むことができました。この3日間で、オフシーズン中に予定し、前回のセパン・テストでも試したすべてのテスト項目を完了することができました。2回のテストのなかで得た成果は非常に大きなものとなっています。私たちのミッションは、マシンのストロング・ポイントを維持しながら、その他すべての部分を改善していくことです。今日はクアルタラロ選手のレース・ペースとタイムアタックが非常に好調でしたし、モルビデリ選手もマシンのフィーリングが大幅に向上して最後は素晴らしいタイムも出ています。非常にうれしく思っています。しかし21人のライダーが1秒以内の差でひしめき合っているのですから、2022シーズンは大変な接戦が予想されます。これからデータ分析に取り組み、3月にカタールで行われる開幕戦に向けて完ぺきな準備をしていきます」

WithU Yamaha RNF MotoGP Team
アンドレア・ドビツィオーゾ(総合19位)
「今日は少し良くなりました。ラップタイムの面ではかなり走りやすくなり、総合的に良くなっています。その一方で、決勝用セッティングではまだあまりペースが上がっていないのですが、それでもロングランを行ったことはとても良かったと思っています。このなかで多くのことに気づくことができるからです。ロングランではクアルタラロ選手と同じタイヤを履き、彼の走りと比較できたことも良かった点です。彼は初めから非常にハイペースで、このような経験が、私がより一層マシンに慣れていくために重要なことだと感じています。まだ十分とは言えませんが、この3日間で大きく前進できました。そのことには満足しています」

ダリン・ビンダー(総合24位)
「とても良いテストになりました。最終日の今日は天候が安定してくれたので、あらゆることを試すことができ、非常に充実した一日になりました。本当はもっとたくさん走りこみたかったのですが、このような暑さが続くなかでは、どこかで休まなければなりません。そうでなければ次のチャレンジに影響してしまうでしょう。私たちは今回、3日間のなかで順調に前進することができました。もう1~2歩、進めればもっと良かったと思いますが、走り終えてみて、ここまでの成果に納得しています。Moto3からのステップアップは本当に大きなものなので、自分の目標に近づくためにもう少し時間が必要だということはよくわかっています。ここまでにとてもたくさんのことを学びました。そしてカタールに向けて少しですが準備を進められたと感じています」

ラズラン・ラザリ(チーム代表)
「マンダリカでの3日間、とても充実したテストができました。ライダーたちは常に進化し続けており、これがとても重要なことだと思っています。コンディションは理想的なものではありませんでしたが、日に日に良くなってきました。来月行われるインドネシアGPでは、コースもその他のすべての状況も改善されているものと信じています。ふたりは今回、別のことを試しました。マシンのセッティングとフィーリングにおいてはすべてが順調でした。とくにビンダー選手は、マシンとコースを同時に学ばなければならず大変でした。ドビツィオーゾ選手は新しいものを試し、自分自身の進化とマシンのフィーリング向上を追求しました。セパンとマンダリカのテストを終え、チームもライダーもカタールGPに向けて準備が整っています」

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カテゴリー: F1 / MotoGP