MotoGP:ヤマハ 2021年 第14戦 サンマリノGP 初日レポート
Monster Energy Yamaha MotoGPはミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリでフリープラクティスを開始。F ・クアルタラロとフランコ・モルビデリはドライ、ウエット両コンディションで走行し、それぞれ総合7番手と16番手で初日を終了した。
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのバレンティーノ・ロッシとアンドレア・ドビツィオーゾは、ドライからウエットへ変化した難しいコンディションのなかで、それぞれ総合19番手と24番手を獲得した。
新たな布陣でサンマリノGPをスタートしたMonster Energy Yamaha MotoGP
不安定な天候の中でクアルタラロが総合7番手、モルビデリは17番手
ミサノは終日、雨に見舞われて難しいコンディション。クアルタラロはウエットでも徐々にフィーリングを向上させて総合7番手。一方、ファクトリー・ヤマハのライダーとして初めて臨み、注目を集めたモルビデリも、初日から多くの仕事をこなして16番手につけている。
午前中のフリープラクティス第1セッションは、頭上に雨雲が垂れ込める中でスタート。貴重なドライ・コンディションを有効に使いたいクアルタラロは、すぐさまセッティング作業に取り組んだ。残り12分で雨が激しく降り出すと、そのあとはデータ収集のために走行を続け、1分33秒024のベストタイムでトップから0.358秒差の7番手で終えた。
午後も雨は降り続け、第2セッションではスリックタイヤを装着してタイムアタックを行うチャンスはめぐってこなかった。そのためウエット用のセッティングに集中して1分44秒205の18番手。第1セッションとの総合で7番手を獲得している。
チームメイトのモルビデリは、第1セッションのドライ、ウエットともに久しぶりのライディングを楽しんだ。ファクトリーYZR-M1での初走行に大きな注目が集まるなか、未だ治療中の左ひざの状態を確認することと、新しいマシンに慣れることを目標に走行。約13週間ぶりのライディングにもかかわらず、全14周中の8ラップ目で1分33秒570を記録し、トップから0.904秒差の16番手につけた。
激しい雨に見舞われた第2セッションでは、終盤で1分43秒844のベストタイムを記録して13番手まで上げたが、第1セッションとの総合で16番手となっている。
PETRONAS Yamaha SRT、19番手と24番手で初日をスタート
フリープラクティス第1セッション、ロッシは路面の状況を確認しながら慎重にスタート。残り15分ほどで激しい雨が降り出すと走行を取りやめ、ラップタイムでは1分33秒791を記録して19番手につけた。その後、雨はいったん止んだが、第2セッション開始直前に再び降り出し、ラップタイムの向上は見込めない状況。ロッシは一時、10番手まで上げたものの最終的には1分44秒130の16番手に留まり、第1セッションとの総合では19番手となった。
一方、約10か月ぶりにMotoGP復帰を果たしたドビツィオーゾ。フリープラクティス第1セッションのほとんどをヤマハのマシンに順応するために費やした。ロッシと同様に雨が降り出してからは走行せず、1分35秒211のベストタイムを記録して24番手で終えた。第2セッションも雨が降り続いたが、ウエット・コンディションを経験するために走行し、1分44秒530を記録して21番手。総合順位では24番手となっている。
Monster Energy Yamaha MotoGP
ファビオ・クアルタラロ(フリー走行総合7番手/1分33秒024)
「順位だけを見れば、ウエットではまったく良いところがなかったように思われるかもしれませんが、マシンのフィーリングは少しずつ向上しています。フリープラクティス第2セッションの終盤ではタイムも上がってきたのですが、最速ラップでも特別なことは何もしていなかったので、実際にはまだマージンが残っていると思います。明日もこの方向性を維持して、さらにセッティングを煮詰めていくつもりです。午前中のドライではフロントにソフト・コンパウンドを履きましたが、あまりフィーリングが良くありませんでした。元々、あまり気に入っていないものですが、それでもトップとの差はそれほど大きくなかったのでポジティブにとらえています。さらなる改善のために必要なことはわかっています。作業においては今の方向性を維持しながら、足りないところを補っていくことが重要です」
フランコ・モルビデリ(フリー走行総合16番手/1分33秒570)
「私にとっては非常に素晴らしい一日でした。久しぶりにサーキットに復帰することができ、しかも新しいチームと新しいマシンのカラーリングに変わり、とても不思議な気持ちです。膝も脚も決して理想的な状態ではありませんが、私自身、ライディングは可能だと確信しています。そしてこの週末の間にも、ますます良くなってくると信じています。その一方で、スピードや新しいチームとの仕事の仕方、その他のいろいろな場面についても向上を目指していきます。できるだけ早く環境に慣れるよう努力しようと思っていますが、ここまでとても順調で、今日の出来事すべてに満足しています。今日のことは忘れられない思い出になるでしょう」
マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
「ドライ・コンディションを期待していましたが、明日以降も変わりやすい天候が予想されていることを考えれば、今日はその予行演習として最適なものになったのかもしれません。フリープラクティス第1セッションはドライ用セッティングでスタートし、ウエットの第2セッションはマシンのフィーリング向上のために費やしました。ファビオ(クアルタラロ)はドライもウエットも、まだ本来のレベルに至っていないので、明日の第3セッションでの上位獲得を目指して、チームは今夜も全力で作業に取り組みます。天気予報によれば明日の午前中は晴れるようですが、チームとしてはあらゆる可能性に備える必要があるでしょう。
一方、フランキー(モルビデリ)はとても順調だったと思います。今日の2セッションは膝のコンディション改善とマシンに慣れるために費やしましたが、彼はすでに'自分のマシン'になったと感じており、非常に良いスタートとなりました。ライディング中は膝もとくに問題はなさそうに見えます。私たちはフランキーとヤマハ・ファクトリーとのコラボレーションを大いに歓迎し、明日はさらにもう一歩、前進できるよう準備を進めています。フリープラクティス第3セッションは大勢のタイムが接近し、厳しい戦いになるでしょう。もちろんタイムアタックを行いますが、同時に日曜日の決勝に備えて作業に集中していきます」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
バレンティーノ・ロッシ(フリー走行総合19番手/1分33秒7914)
「ドライ、ウエット、両方のコンディションを経験できたのは良かったと思います。第2セッションでのフル・ウエットはセッティング面でより効率が良く、こうしたコンディションにおける強みと弱点を確認しながら作業を進めることができました。その一方で第1セッションはあまりうまくいきませんでした。前半は通常のプラクティスができていましたが、タイヤを交換したところで雨が降り出したためドライ・コンディションについては十分に作業ができないまま終わってしまいました。コースの状況は難しく、今の自分のポテンシャルを完全に理解するところまでいかなかったので、明日の天気に期待したいと思います」
アンドレア・ドビツィオーゾ(フリー走行総合24番手/1分35秒211)
「ヤマハのマシンに乗り、とても不思議な感覚でした。これまで経験してきたマシンとは大きな違いがあり、今はまだ、ライディング・ポジションに十分に馴染むことができていません。慣れるまでには少し時間が必要なので、午前中はまったくプッシュしていませんが、それでもすでに良いフィーリングがつかみ始めています。より深く理解するためにはもっとプッシュして、もっとスピードを上げていかなければならないでしょう。でもそのための準備もできているつもりです。初日としてはとても良かったと思いますし、大勢のライバルたちとともに、もう一度チャンピオンシップに参加できることを何よりうれしく思っています」
カテゴリー: F1 / MotoGP
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのバレンティーノ・ロッシとアンドレア・ドビツィオーゾは、ドライからウエットへ変化した難しいコンディションのなかで、それぞれ総合19番手と24番手を獲得した。
新たな布陣でサンマリノGPをスタートしたMonster Energy Yamaha MotoGP
不安定な天候の中でクアルタラロが総合7番手、モルビデリは17番手
ミサノは終日、雨に見舞われて難しいコンディション。クアルタラロはウエットでも徐々にフィーリングを向上させて総合7番手。一方、ファクトリー・ヤマハのライダーとして初めて臨み、注目を集めたモルビデリも、初日から多くの仕事をこなして16番手につけている。
午前中のフリープラクティス第1セッションは、頭上に雨雲が垂れ込める中でスタート。貴重なドライ・コンディションを有効に使いたいクアルタラロは、すぐさまセッティング作業に取り組んだ。残り12分で雨が激しく降り出すと、そのあとはデータ収集のために走行を続け、1分33秒024のベストタイムでトップから0.358秒差の7番手で終えた。
午後も雨は降り続け、第2セッションではスリックタイヤを装着してタイムアタックを行うチャンスはめぐってこなかった。そのためウエット用のセッティングに集中して1分44秒205の18番手。第1セッションとの総合で7番手を獲得している。
チームメイトのモルビデリは、第1セッションのドライ、ウエットともに久しぶりのライディングを楽しんだ。ファクトリーYZR-M1での初走行に大きな注目が集まるなか、未だ治療中の左ひざの状態を確認することと、新しいマシンに慣れることを目標に走行。約13週間ぶりのライディングにもかかわらず、全14周中の8ラップ目で1分33秒570を記録し、トップから0.904秒差の16番手につけた。
激しい雨に見舞われた第2セッションでは、終盤で1分43秒844のベストタイムを記録して13番手まで上げたが、第1セッションとの総合で16番手となっている。
PETRONAS Yamaha SRT、19番手と24番手で初日をスタート
フリープラクティス第1セッション、ロッシは路面の状況を確認しながら慎重にスタート。残り15分ほどで激しい雨が降り出すと走行を取りやめ、ラップタイムでは1分33秒791を記録して19番手につけた。その後、雨はいったん止んだが、第2セッション開始直前に再び降り出し、ラップタイムの向上は見込めない状況。ロッシは一時、10番手まで上げたものの最終的には1分44秒130の16番手に留まり、第1セッションとの総合では19番手となった。
一方、約10か月ぶりにMotoGP復帰を果たしたドビツィオーゾ。フリープラクティス第1セッションのほとんどをヤマハのマシンに順応するために費やした。ロッシと同様に雨が降り出してからは走行せず、1分35秒211のベストタイムを記録して24番手で終えた。第2セッションも雨が降り続いたが、ウエット・コンディションを経験するために走行し、1分44秒530を記録して21番手。総合順位では24番手となっている。
Monster Energy Yamaha MotoGP
ファビオ・クアルタラロ(フリー走行総合7番手/1分33秒024)
「順位だけを見れば、ウエットではまったく良いところがなかったように思われるかもしれませんが、マシンのフィーリングは少しずつ向上しています。フリープラクティス第2セッションの終盤ではタイムも上がってきたのですが、最速ラップでも特別なことは何もしていなかったので、実際にはまだマージンが残っていると思います。明日もこの方向性を維持して、さらにセッティングを煮詰めていくつもりです。午前中のドライではフロントにソフト・コンパウンドを履きましたが、あまりフィーリングが良くありませんでした。元々、あまり気に入っていないものですが、それでもトップとの差はそれほど大きくなかったのでポジティブにとらえています。さらなる改善のために必要なことはわかっています。作業においては今の方向性を維持しながら、足りないところを補っていくことが重要です」
フランコ・モルビデリ(フリー走行総合16番手/1分33秒570)
「私にとっては非常に素晴らしい一日でした。久しぶりにサーキットに復帰することができ、しかも新しいチームと新しいマシンのカラーリングに変わり、とても不思議な気持ちです。膝も脚も決して理想的な状態ではありませんが、私自身、ライディングは可能だと確信しています。そしてこの週末の間にも、ますます良くなってくると信じています。その一方で、スピードや新しいチームとの仕事の仕方、その他のいろいろな場面についても向上を目指していきます。できるだけ早く環境に慣れるよう努力しようと思っていますが、ここまでとても順調で、今日の出来事すべてに満足しています。今日のことは忘れられない思い出になるでしょう」
マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
「ドライ・コンディションを期待していましたが、明日以降も変わりやすい天候が予想されていることを考えれば、今日はその予行演習として最適なものになったのかもしれません。フリープラクティス第1セッションはドライ用セッティングでスタートし、ウエットの第2セッションはマシンのフィーリング向上のために費やしました。ファビオ(クアルタラロ)はドライもウエットも、まだ本来のレベルに至っていないので、明日の第3セッションでの上位獲得を目指して、チームは今夜も全力で作業に取り組みます。天気予報によれば明日の午前中は晴れるようですが、チームとしてはあらゆる可能性に備える必要があるでしょう。
一方、フランキー(モルビデリ)はとても順調だったと思います。今日の2セッションは膝のコンディション改善とマシンに慣れるために費やしましたが、彼はすでに'自分のマシン'になったと感じており、非常に良いスタートとなりました。ライディング中は膝もとくに問題はなさそうに見えます。私たちはフランキーとヤマハ・ファクトリーとのコラボレーションを大いに歓迎し、明日はさらにもう一歩、前進できるよう準備を進めています。フリープラクティス第3セッションは大勢のタイムが接近し、厳しい戦いになるでしょう。もちろんタイムアタックを行いますが、同時に日曜日の決勝に備えて作業に集中していきます」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
バレンティーノ・ロッシ(フリー走行総合19番手/1分33秒7914)
「ドライ、ウエット、両方のコンディションを経験できたのは良かったと思います。第2セッションでのフル・ウエットはセッティング面でより効率が良く、こうしたコンディションにおける強みと弱点を確認しながら作業を進めることができました。その一方で第1セッションはあまりうまくいきませんでした。前半は通常のプラクティスができていましたが、タイヤを交換したところで雨が降り出したためドライ・コンディションについては十分に作業ができないまま終わってしまいました。コースの状況は難しく、今の自分のポテンシャルを完全に理解するところまでいかなかったので、明日の天気に期待したいと思います」
アンドレア・ドビツィオーゾ(フリー走行総合24番手/1分35秒211)
「ヤマハのマシンに乗り、とても不思議な感覚でした。これまで経験してきたマシンとは大きな違いがあり、今はまだ、ライディング・ポジションに十分に馴染むことができていません。慣れるまでには少し時間が必要なので、午前中はまったくプッシュしていませんが、それでもすでに良いフィーリングがつかみ始めています。より深く理解するためにはもっとプッシュして、もっとスピードを上げていかなければならないでしょう。でもそのための準備もできているつもりです。初日としてはとても良かったと思いますし、大勢のライバルたちとともに、もう一度チャンピオンシップに参加できることを何よりうれしく思っています」
カテゴリー: F1 / MotoGP