MotoGP:ホンダ 2021年 第11戦 オーストリアGP 決勝レポート
アレックス・マルケス2戦連続9位。中上貴晶13位、マルク・マルケス15位でそれぞれポイント獲得。ポル・エスパルガロは16位でフィニッシュ
MotoGP スティリアGPからの連戦となった第11戦オーストリアGPは、小雨のぱらつく中でスタートが切られ、オープニングラップに白旗が提示されて“フラッグ・トゥ・フラッグ”のレースとなった。その後、断続的に小雨が降り続くが、レインタイヤを装着したマシンに乗り換える状態ではなく、スリックタイヤを履いた状態で終盤まで激しいバトルが続いた。
そのバトルに加わったのは、今季ベストタイの5番グリッドから好スタートを切ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)とフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)、そしてファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)の3人で、し烈な戦いが続いた。終盤、雨脚が強くなりペースが落ちてからは、ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)、ホアン・ミル(スズキ)も加わり、トップグループは5台に膨れあがった。
そしてラスト4周の時点で、トップグループの5人がマシンチェンジのために一斉にピットロードへ。その後方にいたブラッド・ビンダー(KTM)は、スリックタイヤのまま走行を続け、その作戦が見事に成功して優勝。2位にはマシンをチェンジしたバニャイア、3位にマルティンという結果だった。
ドライコンディションでトップグループに加わり、マシンをチェンジした後もトップに立ち後続を引き離し始めたマルク・マルケスは、26周目の1コーナーで濡れた路面に足元をすくわれてスリップダウン。再スタートを切りましたが15位だった。今季2勝目にあと一歩に迫ったマルク・マルケス。残念ながら優勝は果たせなかったが、そのアグレッシブな走りは、サーキットに集まった大観衆を魅了した。
予選14番手のアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)が、Honda勢最上位の9位でフィニッシュした。ドライコンディションではタイヤ選択に失敗し苦しい走りを強いられ、チームメートの中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)と13番手、14番手争いを繰り広げる。中盤には17番手までポジションを落としたが、雨が降り始めてからもスリックタイヤで走行を続け、9位でチェッカーを受けた。
チームメートの中上中上貴晶は、予選12番手から前半はアレックス・マルケスとし烈なバトルを繰り広げ、中盤から後半に掛けては、ルカ・マリーニ(ドゥカティ)、イケル・レクオナ(KTM)らに追いついて11番手まで浮上する。終盤、雨が降り始めてからは、アレックス・マルケス同様スリックタイヤで走行し、マシンチェンジのタイミングで一時は6番手まで浮上するが、最終的に13位でチェッカーを受けた。前戦スティリアGPではし烈な4番手争いに加わり5位でフィニッシュ。今大会はそれ以上を目指したが、厳しい走りを強いられた。
ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、スティリアGPに続き2戦連続の16位だった。今大会はフリー走行、予選と、ところどころでいい走りを見せたが、予選は11番手と思うようなグリッドを獲得できなかった。迎えた決勝レースもグリップ不足に苦しみ15番手前後を走行。雨脚が強くなってからは、マシンチェンジのタイミングで8番手まで浮上するが、最終ラップにマシンチェンジを行い16位へとポジションを落とした。思うような走りができなかったレッドブル・リンクの2連戦だが、次戦イギリスGPでは、その雪辱に挑む。
アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)
「とても難しいレースでした。フロントにミディアムタイヤを選択したのが間違いでした。ドライではタイヤがオーバーヒート気味でうまく走ることができませんでした。しかし、雨が降る可能性があったので、100%の力を出しながら、雨を待っていました。そして最後に雨が降り始め9位でフィニッシュすることができました。間違ったタイヤの選択は僕のせいなので、チームに謝らなければなりません。でもいいムードでシルバーストーンへ向かうことができます。今週末もいい週末になりました。これが一番重要なことです」
中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
「とても難しいレースでした。ドライコンディションでしたが、残り5周で雨が降り始めました。11番手だったと思いますが、そのあとはトラックに残るか、マシンの乗り換えをするか難しい判断を迫られました。結局、トラックに残ることを決断しましたが、残り3周はフルウエットのコンディションで、スリックタイヤではとても難しい状態でした。ベストを尽くしました。13位は思っていたような結果ではありませんが、次のシルバーストーンで雪辱したいです」
マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
「今年のこの状況では、ウエットレースまたはフラッグ・トゥ・フラッグで勝つことよりも、ドライでトップライダーと戦ったり、優勝争いをする方がいいと思っています。そのため今日はとても楽しくレースができました。とても強さを感じられたし、バトルに加わることができました。ペッコ(バニャイア)はとてもいい走りをしていて、彼と走ることができました。最後はとても特別なものを感じました。レース前は雨が僕の味方になりそうでしたが、結果的にはその逆になりました。今週末は大きく前進できましたが、まだ見つけなければならないことがあります。先週末はこのサーキットで苦戦し、その理由が分かったことで改善することができました。今日のレースには満足しています。わずか1ポイントですが、とても楽しかったです。今シーズンの日曜日の中でベストでした」
ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)
「最悪なレースでした。グリップが全くなくて、レース中ずっとスピンをしていました。前回とは別のレースですが、結果は同じでした。自分のライディングスタイルが今の状況に合っていません。もちろん前進するために取り組んでいます。プラクティスセッションではトップ10に入っており、ペースは悪くありませんでした。しかし、レースでは路面のラバーが変わってしまうので、5、6周目でグリップがなくなり、ペースが落ちました。十分な走りができなかったので、満足していません。しかし次のシルバーストーンへ向かって、何ができるか考えたいです」
カテゴリー: F1 / MotoGP
MotoGP スティリアGPからの連戦となった第11戦オーストリアGPは、小雨のぱらつく中でスタートが切られ、オープニングラップに白旗が提示されて“フラッグ・トゥ・フラッグ”のレースとなった。その後、断続的に小雨が降り続くが、レインタイヤを装着したマシンに乗り換える状態ではなく、スリックタイヤを履いた状態で終盤まで激しいバトルが続いた。
そのバトルに加わったのは、今季ベストタイの5番グリッドから好スタートを切ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)とフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)、そしてファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)の3人で、し烈な戦いが続いた。終盤、雨脚が強くなりペースが落ちてからは、ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)、ホアン・ミル(スズキ)も加わり、トップグループは5台に膨れあがった。
そしてラスト4周の時点で、トップグループの5人がマシンチェンジのために一斉にピットロードへ。その後方にいたブラッド・ビンダー(KTM)は、スリックタイヤのまま走行を続け、その作戦が見事に成功して優勝。2位にはマシンをチェンジしたバニャイア、3位にマルティンという結果だった。
ドライコンディションでトップグループに加わり、マシンをチェンジした後もトップに立ち後続を引き離し始めたマルク・マルケスは、26周目の1コーナーで濡れた路面に足元をすくわれてスリップダウン。再スタートを切りましたが15位だった。今季2勝目にあと一歩に迫ったマルク・マルケス。残念ながら優勝は果たせなかったが、そのアグレッシブな走りは、サーキットに集まった大観衆を魅了した。
予選14番手のアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)が、Honda勢最上位の9位でフィニッシュした。ドライコンディションではタイヤ選択に失敗し苦しい走りを強いられ、チームメートの中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)と13番手、14番手争いを繰り広げる。中盤には17番手までポジションを落としたが、雨が降り始めてからもスリックタイヤで走行を続け、9位でチェッカーを受けた。
チームメートの中上中上貴晶は、予選12番手から前半はアレックス・マルケスとし烈なバトルを繰り広げ、中盤から後半に掛けては、ルカ・マリーニ(ドゥカティ)、イケル・レクオナ(KTM)らに追いついて11番手まで浮上する。終盤、雨が降り始めてからは、アレックス・マルケス同様スリックタイヤで走行し、マシンチェンジのタイミングで一時は6番手まで浮上するが、最終的に13位でチェッカーを受けた。前戦スティリアGPではし烈な4番手争いに加わり5位でフィニッシュ。今大会はそれ以上を目指したが、厳しい走りを強いられた。
ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、スティリアGPに続き2戦連続の16位だった。今大会はフリー走行、予選と、ところどころでいい走りを見せたが、予選は11番手と思うようなグリッドを獲得できなかった。迎えた決勝レースもグリップ不足に苦しみ15番手前後を走行。雨脚が強くなってからは、マシンチェンジのタイミングで8番手まで浮上するが、最終ラップにマシンチェンジを行い16位へとポジションを落とした。思うような走りができなかったレッドブル・リンクの2連戦だが、次戦イギリスGPでは、その雪辱に挑む。
アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)
「とても難しいレースでした。フロントにミディアムタイヤを選択したのが間違いでした。ドライではタイヤがオーバーヒート気味でうまく走ることができませんでした。しかし、雨が降る可能性があったので、100%の力を出しながら、雨を待っていました。そして最後に雨が降り始め9位でフィニッシュすることができました。間違ったタイヤの選択は僕のせいなので、チームに謝らなければなりません。でもいいムードでシルバーストーンへ向かうことができます。今週末もいい週末になりました。これが一番重要なことです」
中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
「とても難しいレースでした。ドライコンディションでしたが、残り5周で雨が降り始めました。11番手だったと思いますが、そのあとはトラックに残るか、マシンの乗り換えをするか難しい判断を迫られました。結局、トラックに残ることを決断しましたが、残り3周はフルウエットのコンディションで、スリックタイヤではとても難しい状態でした。ベストを尽くしました。13位は思っていたような結果ではありませんが、次のシルバーストーンで雪辱したいです」
マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
「今年のこの状況では、ウエットレースまたはフラッグ・トゥ・フラッグで勝つことよりも、ドライでトップライダーと戦ったり、優勝争いをする方がいいと思っています。そのため今日はとても楽しくレースができました。とても強さを感じられたし、バトルに加わることができました。ペッコ(バニャイア)はとてもいい走りをしていて、彼と走ることができました。最後はとても特別なものを感じました。レース前は雨が僕の味方になりそうでしたが、結果的にはその逆になりました。今週末は大きく前進できましたが、まだ見つけなければならないことがあります。先週末はこのサーキットで苦戦し、その理由が分かったことで改善することができました。今日のレースには満足しています。わずか1ポイントですが、とても楽しかったです。今シーズンの日曜日の中でベストでした」
ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)
「最悪なレースでした。グリップが全くなくて、レース中ずっとスピンをしていました。前回とは別のレースですが、結果は同じでした。自分のライディングスタイルが今の状況に合っていません。もちろん前進するために取り組んでいます。プラクティスセッションではトップ10に入っており、ペースは悪くありませんでした。しかし、レースでは路面のラバーが変わってしまうので、5、6周目でグリップがなくなり、ペースが落ちました。十分な走りができなかったので、満足していません。しかし次のシルバーストーンへ向かって、何ができるか考えたいです」
カテゴリー: F1 / MotoGP