メルセデスF1代表 キミ・アントネッリを初めて公で叱責「期待外れ」

アントネッリは前戦オランダGPでの不運な週末(プラクティスのクラッシュやシャルル・ルクレールとの接触)から立て直しを図ったが、再びミスに苦しんだ。
FP2ではグラベルに飛び出しロングラン走行の機会を失い、決勝ではスタートでホイールスピンを喫して6番手から10番手へと後退。挽回の過程でトラックリミット違反による白黒旗を受け、さらにアレックス・アルボンをコース外に押し出したと判断され5秒ペナルティ。結果は9位に留まり、チームメイトのジョージ・ラッセルが5位でフィニッシュした。
ヴォルフはレース後、「今週末は期待外れだ。グラベルに突っ込んでいては駄目だ。レース全体が期待外れだった」と手厳しく評価。ただし将来性への信頼は揺らいでいないとし、「彼は非常に優れた才能を持っている。レーサーとして全ての資質を備えている。だが“重荷”を下ろす必要がある」と語った。

ヴォルフが指摘したのは、週末序盤のミスで走行機会を失う悪循環と、過去のクラッシュが心理的に影を落としている点。特にルクレールとの接触が尾を引き、モンツァでのピエール・ガスリーへの攻めが消極的だったとみている。
「過去の失敗を次の週末に持ち込まないことが大事だ。ガスリーのように本来は立ち止まるべきでない相手に時間を失うのは良くない」と強調。「彼を解放することだ。才能は揺るぎない。だが心の中の“バラスト”を下ろさなければならない」と結んだ。
一方アントネッリ自身は「スタートのホイールスピンでレースが台無しになった。FP2のミスでロングランの準備ができず、それも響いた」と自己分析。経験不足による週末の乱れを克服することが、次戦以降の課題となる。
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