メルセデスF1 「ブラックの塗装はマシンの温度に悪影響を及ぼさない」
メルセデスF1は、2020年シーズンのF1マシンをブラックのカラーリングに変更したことでオーバーヒートの大きな危険に晒されることはないと主張した。

メルセデスF1は、世界的な人種的平等への動きをサポートするために、伝統のシルバーアローとペトロナス・グリーンのマシンカラーリングをブラックに変更した。

メルセデスF1のモータースポーツ戦略ディレクターを務めるジェームズ・ボウルズは、ブラックは明るい色合いよりも多くの熱を吸収する色ではあるが、カラーリングの変更が車内の温度に悪影響を及ぼす可能性があるという見方を否定した。

昨年はF1エンジンの冷却問題に見舞われたメルセデスF1は、バルテリ・ボッタスが優勝し、ルイス・ハミルトンが4位で終えた開幕戦F1オーストリアGPでは2台にギアボックスの問題に発生していたものの、ブラックの塗装に変更したことに起因するオーバーヒートの問題は出ていなかった。

マシンのカラーリングが温度など他のシステムにどのような影響を及ぼすかという質問についてジェームズ・ボウルズは「現実的にそのようなことはない」とメルセデスF1の公式ビデオで語った。

「エンジンカバーの内側には、銀色の耐熱ライニングがあり、これは外部の色に関係なく所定の位置にある。外部の塗装色の結果として、ラジエーターの温度や車内のコアシステムの他の温度に違いは見られない」

「より明るい色よりも少しの反射は存在するが、実際にシステムの温度にはほとんど、もしくは、まったく影響がないというのが現実だ」

F1唯一の黒人ドライバーであるルイス・ハミルトンは、オーストリアGPでシーズンが開幕する前にチームの立場を表明するためにカラーリングを変更するという決断を称賛する。

「平等性と包括性を確かなものにしなければならない際に、個人、ブランド、企業のいずれであっても、自分に真の意味のある変化をもたらすための教育ためにこの瞬間を掴み、利用することが非常に重要だ」とルイス・ハミルトンは語る。

「僕は自分の人生で人種差別を経験しており、家族や友人が人種差別を経験しているのを見てきた。僕は変化を訴えるときに心から語っている」

「チームとして何か達成できないかという僕の希望をトトに話したとき、僕は僕たちが団結することが非常に重要だと伝えた」

「耳を傾け、話をする時間を作って、私の経験と情熱を本当に理解し、ビジネスとして僕たちが変化し改善していくことをいとわないというこの重要な声明を発表してくれたトトとメルセデスの取締役会に心から感謝している」

「僕たちはスポーツを超えたレガシーを構築したいと考えている。もし、僕たちがリーダーとなり、僕たち自身のビジネスの中でより多様性を構築し始めることができるなら、それは本当に強力なメッセージを送り、どのように彼らが変化を実行することができるかについて対話を始める自信を他の人に与えるだろう」

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カテゴリー: F1 / メルセデスF1