F1 メルセデス オーストリアGP
メルセデスは、F1オーストリアGPの決勝で結果的にダブルリタイアとなったが、バーチャルセーフティカー(VSC)が出た際にルイス・ハミルトンをステイアウトさせる大失策を犯していた。

メルセデスは、バルテリ・ボッタスがリタイアしたことでバーチャルセーフティカーが導入された際、上位勢が続々とピットインするなか、トップを走行するルイス・ハミルトンをステイアウトさせた。

ルイス・ハミルトンはこの判断によって大きく順位を落とし、最終的に燃圧の低下によってレースをリタイアした。ハミルトンのリタイアは2016年のマレーシアGP以来となる34レースぶり。メルセデスのダブルリタイアは、2016年のF1スペインGPでの同士討ち以来となる。

「我々は1-2を走り、レースをコントロールしていると考えていた。そして突然、2番手のクルマがストップするのは目にした」とメルセデスのチーム代表トト・ヴォルフはコメント。

「バーチャルセーフティカーが入り、我々にはそれに反応するために半周あったが、そうしなかった。実際、そこで我々はレースを失った」

「この段階でバーチャルセーフティカーが入れば、おそらく80%はピットインであり、そうする必要がある」
「他が2台なのに対して1台しかいない場合、『他が1台をピットインさせたらどうなるだろう?』という思考プロセスだった。彼がキミ(ライコネン)を残していたら、我々はキミの後ろで出ていただろうし、マックス(フェルスタッペン)の後ろだった。それはレースでどのような意味を持つだろう?」

「思考ループ全体が我々の気を散らせたとは言わないが、我々はそれにあまりに時間をかけ過ぎてしまった」

「私にとってメルセデスの日々のなかで最も痛い一日だった。バルセロナよりも酷い」

「スタート前には多くの人が私のところへきて、『かなり楽なレースになるだろう。1-2だ。君たちは最速のクルマを持っている』と言っていた」

「モーターレースとはまさにこういうものだ。非常に残酷かもしれない。今日は我々全員にとって残酷だった」

決勝はプラクティスよりも暖かいコンディションで行われたが、トト・ヴォルフは、メルセデスがレースで直面したタイヤ問題は驚きだったと認める。

ルイス・ハミルトンは、左リアタイアのブリスターに苦しみ、リタイアする前に2度目のピットストップを強いられている。一方、レースウィナーのマックス・フェルスタッペンとフェラーリの二人は1ストップを成功させている。

「タイヤに問題を抱えていなかったのはフェラーリ勢だけだった。他の全員は激しいブリスターに見舞われていた。我々が予想していかったことであるのは間違いない」

「プランよりも10℃上昇したが、全員がブリスターに苦しんでいたと思う。我々は全開で走っていたし、全開で走ればタイヤの表面が過熱し、ブリスターが発生する」

また、トト・ヴォルフは、メルセデスの2台のリタイアがどちらも最新のエンジンアップグレードとは関連していないことを強調した。

「ここまで確認できている限りではエンジンの信頼性とは無関係だ。バルテリのステアリングに油圧漏れがあり、ルイスは燃圧が低下した。それは燃料システムに関連するものだ」

「それが現在の我々の理解だ。エンジンの導入についての後悔はない」

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カテゴリー: F1 / メルセデスF1 / F1オーストリアGP