メルセデス
F1マレーシアGPでニコ・ロズベルグの3位表彰台を防いだチームオーダーに対し、メルセデスのドイツ側の派閥が反対意見を述べている。

ニコ・ロズベルグは、燃料のセーブを強いられてペースのなかったルイス・ハミルトンを追い抜かせろと無線で訴えていたが、チーム代表のロス・ブラウンは「駄目だニコ、駄目だ。ルイスのペースは、我々が彼に要求したものだ。彼も速く走ることはできる」とロズベルグの訴えを拒否した。

ニコ・ロズベルグはこのチームオーダーを受け入れ、レッドブルのセバスチャン・ベッテルとは対照的に大人な対応を見せた。

だが、レース後の表彰台でルイス・ハミルトンは3位フィニッシュは居心地が悪いことを認めており、ニコ・ロズベルグは無線で「今回のことを忘れないで欲しい」とロス・ブラウンに訴えた。

このチームオーダーに対し、メルセデスに新たに加入したニキ・ラウダとトト・ヴォルフは不快感を示した。

トト・ヴォルフは「スポーツ的な見解としては、我々が見たいものではない」とコメント。

ニキ・ラウダも「スポーツ的な見解では間違っている」と RTL にコメント。

「彼らはニコに行かせるべきだった。これからもあのような戦略が使われるのであれば、我々はロスと話し合う必要がある」

マクラーレンから移籍するパディ・ロウにチーム代表の座を譲り渡すことが噂されているロス・ブラウンは、ニコ・ロズベルグの燃料も少なかったという根拠に基づく“チームオーダー”だったと説明したが、ニコ・ロズベルグはそれを否定する。

「僕は燃料をセーブする必要はなかった。全て問題なかった。今回の決断が本当に正しかったのかを再考するためにロスとじっくり話すつもりだ」

ニコ・ロズベルグは、タイヤも良い状態で燃料も残っていたため、レッドブル勢を追い詰められたかもしれないと主張した。

その意見には、1996年のワールドチャンピオンであるデーモン・ヒルも同意する。

「彼は、少なくともタイヤに問題を抱えていたにプレッシャーを与えることができたかもしれない」

ニコ・ロズベルグは「レッドブルを捉えられたかどうかはわからない。でも、その時の感覚は良かった。うまくは走れていたし、どれくらいやれるか試したかった」と述べた。

無線で怒りを述べた理由については「彼らに決定を再考させようとしたんだ」と説明した。

レッドブルのヘルムート・マルコは、メルセデスがルイス・ハミルトンが“ナンバー1ドライバー”であることを証明したと主張したが、ニコ・ロズベルグはその説を拒んだ。

「その説がどのような印象を生み出すかは理解できる。でも、僕が前にいれば、同じ決定が下されたと確信している」

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カテゴリー: F1 / メルセデスF1