ランド・ノリス契約が鍵 マクラーレンF1にフェルスタッペン獲得余地

ジャンピエロ・ランビアーゼの加入決定によって、レッドブルとの接点がさらに強まるなか、ザク・ブラウンにとっては中長期的なドライバー戦略を再考する材料になりそうだ。
現時点でフェルスタッペンの去就は不透明なままだが、仮に2028年以降に動ける状況が訪れた場合、ノリス契約に含まれるとされる延長オプションが、マクラーレンにとって大きな意味を持つ可能性がある。現王者ノリスとオスカー・ピアストリという強力な布陣を維持しながらも、史上屈指の実力者への扉を完全には閉ざしていないという構図だ。
ランビアーゼ加入で高まるフェルスタッペン獲得観測
マクラーレンは木曜、ジャンピエロ・ランビアーゼがチーフ・レーシング・オフィサーとして加入すると発表した。
ランビアーゼはレッドブルと2027年末まで契約を結んでいるとされており、移籍時期が前倒しされるかどうかは現段階では不透明だ。
ただ、この人事によって、マクラーレンとフェルスタッペンを結びつける見方は強まりつつある。ザク・ブラウンは2025年初頭にもフェルスタッペンの動向を探っていたとされており、依然として関心を抱いているという見方がある。
ノリス契約の“延長オプション”が柔軟性を生む
F1 Oversteerの報道によると、ブラウンは現在のドライバーラインアップを高く評価しつつも、フェルスタッペンのような存在が市場に出る場合に備えた柔軟性を維持しているという。
ランド・ノリスとオスカー・ピアストリはいずれも長期契約を結んでいるが、ノリスの契約期間については2027年までとする見方と、2028年までとする見方が混在している。
一方で、契約には少なくとも1つの延長オプションが組み込まれているとの見方が大勢であり、そこがブラウンにとって重要な余地になるとみられている。
フェルスタッペンが市場に出なければ、既にタイトル獲得実績のあるドライバーとの関係を延長できる。逆に、獲得可能な状況が生まれれば、一気に動く選択肢も残せる。記事は、その契約構造こそがマクラーレンにとって理想的な布石だとみている。
焦点は2028年以降の時間軸
この見方の背景には、フェルスタッペンが今季限りでいったんF1を離れ、他カテゴリーへの参戦や家族との時間を優先する“休養”に入る可能性があるという観測がある。
そのうえで、より成熟したレギュレーション環境が整う2028年または2029年に復帰する可能性が取り沙汰されている。もし今年中に“引退”を示唆するような動きがあっても、その後の復帰説は消えず、トップチームが水面下で動向を追い続けるというシナリオだ。
来季すぐに理想的なシートが空くとは限らないが、少し先の将来になれば状況は変わるかもしれない。そうした時間軸を見据えると、ノリス契約の設計はマクラーレンにとって都合がいいというわけだ。
ノリスとピアストリ どちらが動く可能性があるのか
では、仮にフェルスタッペン獲得が現実味を帯びた場合、マクラーレンはどちらの現有ドライバーを手放すことになるのか。
記事は、ザク・ブラウンとオスカー・ピアストリの関係が緊張しているとの最近の報道や、ノリスが2025年王者であることを踏まえると、一見するとピアストリのほうが外されやすく見えるとしている。
しかし一方で、ピアストリはノリスより1年遅く契約を結んでおり、その点がより強い保護材料になる可能性があるという。
さらにマクラーレン内部には、ピアストリのほうが将来的な到達点は高いとみる向きがあるとも伝えられている。これまでの3シーズンはいずれもノリスが上回ってきたものの、その差は年々縮まっており、今季序盤には少なくとも一発の速さでピアストリが上回っている兆候もあるという見立てだ。
現王者ノリスでも“絶対安泰”ではない理由
ノリスを放出するという判断は、F1史の中でも極めて冷徹なドライバー交代劇になるはずだ。
それでも、フェルスタッペンはすでに史上屈指のドライバーとしての評価を確立している。ノリスが王者となったとしても、なおフェルスタッペンほどの絶対的評価には達していないというのが、この記事の前提にある。
つまり今回の論点は、今すぐにマクラーレンが動くという話ではない。ノリス契約に含まれるとされる柔軟性が、将来フェルスタッペン獲得という超大型カードを切る余地を残しているという点にある。
マクラーレンは現行ラインアップに強い自信を持ちながらも、F1の勢力図を変え得る機会が訪れたときに備えている。ランビアーゼ加入は、そのシナリオをより現実味のある話題として浮かび上がらせた。
Source: F1 OVERSTEER
カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / マックス・フェルスタッペン / ランド・ノリス
