F1 マクラーレン・ホンダ
マクラーレンのザク・ブラウンは、ホンダはマクラーレンとの3年間で多くのことを学んだはずだと考えている。

ホンダは2008年末でF1を撤退したが、2015年にマクラーレンの独占エンジン供給元としてF1に復帰。1988年から1992年の間に黄金期を築き上げた“マクラーレン・ホンダ”がF1グリッドに復活した。

しかし、ホンダのF1パワーユニットの信頼性とパフォーマンス不足に苦しんだマクラーレン・ホンダは、3年間で一度も表彰台を獲得できないまま、昨シーズン末にパートナーシップを解消している。

ホンダは今年から新たにトロロッソとのパートナーシップを、2019年からはレッドブル・レーシングへのF1パワーユニットの供給が決定している。

トロロッソとの提携では、ホンダのF1エンジンのリグテストのためにレッドブル・テクノジーズの施設がすでに使用されており、またホンダはマネジメント体制を変更し、さくらでのR&D作業により重点を置くことができることになっている。

それらの要素が組み合わせられ、ホンダは今シーズンにパフォーマンス面で大幅な前進を果たしている。

マクラーレンのザク・ブラウンもホンダの進歩に注目していると語る。

ホンダの改善について質問されたザク・ブラウンは「彼らは非常に懸命に仕事をするインテリジェントな人々だ」と Autosport にコメント。

「彼らは過去3年間から学んだはずだ。我々は多くのことで彼らと協力し、我々は彼らの開発の助けになると考えたエリアについて見解は示してきた」

「オフシーズンで彼らがどのようなことを成し遂げたのかはわからないが、良い会社、良い人材とは、困難な時から学ぶものだ」

ホンダのモータースポーツ部長を務める山本雅史は、F1復帰後のマクラーレンとの3年間でF1というものを学ぶことができたおかげで今年トロロッソと最初から良いパートナーシップを開始することができたと認める。

「ホンダが復帰してからのマクラーレンとの最初の3年間は非常に重要でした。学習の3年間でしたし、前回からF1に復帰するまでの間に我々が失ったことを学ぶことができましたからね」と山本雅史はコメント。

「我々はその3年間にとても感謝しています。その後、今年トロロッソと組んだときには本当に最初からとても美しく、非常に良いコラボレーションであることがわかりましたし、我々は次のステップへの準備ができていました」

「我々の次のステップとはレースに勝つことです。レースに勝つために我々はレッドブルと一緒になりましたし、それは正しい選択です」

ホンダはマクラーレンとのパートナーシップを解消して以来、高成長を遂げているが、逆にマクラーレンはルノーのF1パワーユニットを搭載したことでマシン設計の不備が露わになった。

マクラーレンは、同じエンジンを搭載するレッドブルやルノーと比較して苦しんでおり、ザク・ブラウンいわく“風洞では識別することができない”空力問題に悩まされ続けている。

3年間で数々の批判を受けていたマクラーレンが苦戦しているのを見て嬉しく思うかと質問された山本雅史は「苦しんでいるチームを嬉しく思うことなどありません」とコメント。

「レースでは、シャシー、エンジン、チームの運営など、パッケージ全体を揃えることは非常に難しいです。簡単な仕事ではありません」

「我々にとって、ルノー、マクラーレンがどのようにそれに対処していくかを見ることが非常に重要です」

「我々は自分たちの経験や他チームの経験から多くのことを学んでいます」

マクラーレンは4日(水)にレーシングディレクターを務めてきたエリック・ブーリエの辞任を発表。マネジメント体制の改革に乗り出している。ザク・ブラウンはマクラーレンが勝利を争えるようになるまでにはまだ多くの時間がかかると認める。

「このようなことを修正するにはしばらく時間がかかる。まだ何年も先だろう。それが2年かかるのか、10年かかるのか、その中間になるかは私には分からない。それまでのどこかという可能性が高いのだろうが、ここで予想を始めたくはない」

「我々は現実的になり、我々自身、ファン、そして、メディアに対しても、これが長い行程になることを率直に認めなければならない。全員がそれを認める必要があると思う」

「前回のレースではスタート位置と比較して良い位置でフィニッシュすることができたが、我々に競争力はなかった。最後のレースから多くは変わっていないので、自分たちを含め、シルバーストンに高すぎる期待は禁物だ。何しろ全てが起こってから5~6日しか経っていないからね」

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / ホンダF1