F1 マクラーレン
マクラーレンは、今後復活を果たすためには主要メンバーがチームを去るべきだとした元F1チーム代表のマーティン・ウィットマーシュの主張に反論。すでに部外者となった人物による“間違った情報に基づいた軽率なもの”だと批判した。

今週、マクラーレンの現状に不満を抱くスタッフの代表が元チーム代表のマーティン・ウィットマーシュに接触し、現状を打破するために協力してほしいとの要望を伝えたと Daily Mail が報道。

マーティン・ウィットマーシュ自身もチームスタッフから接触があったことを認め、「マクラーレンは取り組み方を大きく変える必要がある。主要メンバー間に政治的なしがらみが多過ぎる。私は、彼らの多くはチームを去るべきだと思っている」と語っていた。

報道によると、マクラーレンのスタッフは、レーシングディレクターとして現場を取り仕切るエリック・ブーリエの手腕に疑問を抱いており、またマクラーレン・レーシングの最高経営責任者に就任したザック・ブラウンが、F1だけでなく、ル・マンやインディカーへの参戦を計画しているにも不満を抱いているという。

マーティン・ウィットマーシュは「私はこのチームを愛しているし、今のようなチームになってしまったことを本当に悲しく思っている」とコメント。

「マクラーレンは取り組み方を大きく変える必要がある。主要メンバー間に政治的なしがらみが多過ぎる。私は、彼らの多くはチームを去るべきだと思っている。

「このチームはずっとF1で勝つことだけを目指してきた。マクラーレンは、F1レースだけを追い求めるのではなく、異なる方向に進みつつある。これには身震いさせられ」

マーティン・ウィットマーシュは、マクラーレンのスタッフらの行動を支持したいと思ったきっかけは、シャシー部門の最高技術責任者を務めていたティム・ゴスの更迭だったとしている。

「ティム・ゴスはスケープゴートにされた。マクラーレンのスタッフの代表団が私のドアに姿を見せれば、彼らを追い返したりはしない。彼らは私の立ち位置をわかっているからね」

マクラーレンの広報担当は、その件ついて「マーティンは長年マクラーレンで働いていましたが、しばらくの間、部外者ではあり、我々の将来にむけての一員ではありません」と Sky Sports F1 にコメント。

「彼の発言は、我々の見解では間違った情報に基づいた軽率なものです。ですが、彼には自分の意見を言う権利があります」

「チーム内には高い期待がありますし、我々はそれらの高い期待を妥協することはありません。マクラーレンの全員が本当に懸命に仕事をしており、過去ではなく、将来に焦点を置いています」

マーティン・ウィットマーシュは、25年間マクラーレンに所属し、2012年からロン・デニスに代わってマクラーレン・グループの経営責任者に就任。ホンダとのパートナーシップ契約をまとめたのもウィットマーシュだった。しかし、2014年にチームの成績不振の責任を負わされて更迭されマクラーレンを離れている。

マクラーレンは、2014年の開幕戦以来、表彰台を獲得していない。昨年限りでホンダとのパートナシップを解消し、今シーズンからルノーのF1パワーユニットに切り替えたマクラーレンだが、序盤戦はパフォーマンス不足が浮き彫りとなり、トップチームに挑戦できるようなレベルには達していない。前戦カナダGPではノーポイントに終わり、コンストラクターズ選手権で5位に沈んでいる。

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム