マクラーレン ホンダF1 ブラジルグランプリ フェルナンド・アロンソ
マクラーレン・ホンダは、F1ブラジルGPの決勝で、フェルナンド・アロンソが8位入賞。ストフェル・バンドーンはオープニングラップの接触事故でリタイアに終わった。

本日行われたブラジルGPにおいて、フェルナンド・アロンソはレースの序盤からチェッカーまでフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)を猛追し、見事に8位入賞を果たした。

6番手からスタートしたアロンソは、6周目でマッサ選手にオーバーテイクされた。その後、アロンソはマッサに猛攻を仕掛け、チェッカーフラッグを受けるまでにポジションを明け渡した相手は、ルイス・ハミルトン(メルセデス)とダニエル・リカルド(レッドブル)だけだった。

29周目に唯一のピットストップを行ったあと、フェルナンド・アロンソは前方のフェリペ・マッサとの2.8秒差を詰めるために、猛スピードで追い上げを開始。残り42周にわたって常にプッシュし、チェッカーフラッグを受けるまでに、その差を0.4秒に縮めた。最終的にマッサをオーバーテイクすることはできなかったものの、非常に見応えのある走りを見せた。

一方、ストフェル・バンドーンのレースは2コーナーで終了した。ケビン・マグヌッセン(ハース)に接触されたことで、フロント左側のトラックロッドとフロントウイングを破損し、その直後にリタイアせざるを得なくなった。

フェルナンド・アロンソ (8位)

「全体的に、ブラジルGPはいいレースだった。6番手からスタートし、1コーナーで5番手に浮上したあと、最終的にポイント圏内で完走した。僕たちにとっては、ベストな週末の一つだ。マシンはレースを通してすばらしいパフォーマンスを発揮したものの、結局、オーバーテイクはできなかった。ストレートでのスピードが不足していた。コーナーの出口で2回ほど、前方のマッサの背後に迫り、“今が追い抜くチャンスだ”と思ったが、DRS(ドラッグリダクションシステム)を使っていても、引き離されてしまった。マッサはとても安定した走りをし、ミスをしなかった。また、彼にとってはブラジルで迎える最後のF1レースの最終ラップだったので、どれぐらいハードなディフェンスをしてくるのかわからなかった。いずれにしても、マッサをオーバーテイクするチャンスはなかった。それに、後方のペレスからポジションを守らなければならなかったので、チェッカーフラッグを見た瞬間、ホッとした」

ストフェル・バンドーン (リタイア)

「今日の結果は、自分が思い描いていたようなレースでは決してなかった。実際、スタートはとてもよく、その後、オコンとロマン・グロージャンといいバトルを展開し、その2人を追い抜くところだった。その際には、みんなが一カ所に集まっていたので、アクシデントを起こしかねない状況だった。その後、2コーナーでマグヌッセンとリカルドに挟まれるかたちになり、行き場を失った。残念なレースの結末だった。僕からすると、アクシデントを避けるための行き場はどこにもなかった。今日はポイント獲得のチャンスを失ったと思っている。金曜日のレースペースは本当に期待できる内容だったし、今日は路面温度が非常に高く、力強いスタートを切っていたので、入賞の可能性は十分にあったと思う。それだけに残念だ」

エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)

「今日のフェルナンドのパフォーマンスを見て、彼が今もどれだけ負けん気の強いドライバーなのかを改めて思い知らされた。戦略担当者から“マッサにアタックを仕掛けていい”と言われた途端、アロンソは常に攻め続け、まるで予選のように各ラップを走行し、ラップごとに差を詰めていった。我々のマシンには限界があるので、オーバーテイクは難しかったかもしれないが、それで彼がひるむことはなかった。あと数周残っていれば、アロンソはオーバーテイクを成功させていたと思う。冷静かつハードな走りだったし、観る者を楽しませるパフォーマンスだった。そして、本人はコクピット内で思う存分に楽しんでいたことだろう。フェルナンドは、よくやったと思う。一方、ストフェルは非常に不運だった。すばらしいスタートを切り、ポジションを上げていたにもかかわらず、その後、2コーナーの出口でマグヌッセンに横から接触された。無意味な衝突だったし、ストフェルは完全に被害者だった。それでも、アクシデントに巻き込まれるまでは堅実な週末を楽しんでいたし、2週間後にアブダビで開催される今季最終戦では、また力強い走りをみせてくれるだろう」

長谷川祐介 (ホンダ F1プロジェクト総責任者)

「今日はフェルナンドが実力の拮抗するライバルとすばらしいバトルを繰り広げ、メキシコに続いてポイントを獲得してくれました。6番グリッドからスタートしたフェルナンドは高い気温の中でもうまくタイヤをマネジメントし、いいペースで走行を続け、8位という結果を獲得しました。終始ペースはよかっただけに、前を走るマッサ選手を最後までオーバーテイクできなかったことは残念したが、背後に迫ったペレスからポジションを守った走りはすばらしかったです。ストフェルについてはスタート直後の混乱に巻き込まれてしまい、早々にリタイアをせざるを得なかったことは非常に残念に思います。全体としてはグランプリを通して、パッケージとしての速さを見せられていた週末でした。ブラジルGPを終え、いよいよ今シーズンも残すところあと1戦になりました。次戦は今の我々の力を最大限に出しきり、いいかたちでマクラーレン・ホンダとしての最終戦を飾れればと思っています」

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / ホンダF1 / F1ブラジルGP