マクラーレン
マクラーレンは、ロン・デニスの離脱と同時に関連グループの再編を行った。

昨年11月にマクラーレンのCEOを解任されたロン・デニスだが、マクラーレン・テクノロジー・グループとマクラーレン・オートモーティブの株式は保有し、取締役として同社に残っていた。

しかし、ロン・デニスは30日(金)に保有していたマクラーレン・テクノロジー・グループとマクラーレン・オートモーティブの持株を売却することに同意。

Sky News の報道によると、ロン・デニスは保有株式を売却することで2億7500万ポンド(約400億円)を手にすることになるという。

また、ロン・デニスは取締役も辞任し、マクラーレンとの関係を正式に終えることになった。

ロン・デニスは30日(金)に声明を発表。マクラーレンでの日々と今後の計画について語った。

「今回、同僚のマクラーレン株主と合意に至ることができ、大変う嬉しく思っている」とロン・デニスは述べた。

「これで私のマクラーレン時代は正しいタイミングで終わりを告げることになる。今後は他の関心に集中することが可能となる」

「常に述べてきたように、私のウォーキングでの37年はマクラーレン史の中の1章と捉えるべきであり、マクラーレンがこれから進む道が大きな成功物語になることを祈っている」

「過去を振り返れば、私が最も満足感を覚えるのはF1チームが持つ突出した安全性の記録だ。これらは1000人とはいわないまでも私が光栄にも指揮することができた数100人の優秀で誠実な従業員たちの献身と努力の賜物だ」

「今後、私は様々な企業の顧問とイギリス国防省のイノベーション・アドバイザリー・パネルという役目を通して、技術、文化、組織の改善に努め、国家の安全を守っていきたい」

「また、私の家族が運営する慈善団体Dreamchasingの活動も継続する。その根底にある考えは、全ての階層を対象に、子どもたちや若者たちを導き、財政支援を与え、彼らのあらゆる夢をかなえる手助けをすることだ。この活動はルイス・ハミルトンとの出会いをきっかけに生まれた。彼はまだ12歳の時に私のところにやって来て、2008年にマクラーレンでF1ワールドチャンピオンに輝いた。それが慈善団体としてDreamchasingを立ち上げる発想のきっかけとなった」

「これでマクラーレンでの私の時間は終わる。今後は公共サービスを中心とした他のプログラムや活動に関わることができるようになる。引き続きコンテンポラリーアーティストの支援と作品収集への情熱を楽しみつつ、それ以上に新たなアイデアやプロジェクトの実現に向けて精力的に取り組んでいくことになるだろう」

「最後だが重要なこととして、マクラーレンには今後の成功を祈っている。また、全てのビジネスにおいて関わった同僚たち、全年代の人々に心よりの感謝を伝え、幸運を祈りした。本当に彼らは“ベスト・オブ・ベスト”だ。また、今のマクラーレンは成功と成長に必要な潤沢な資金を持ち、強い意欲を持ったマネジメントチームに率いられている。私が誇りを持って貢献してきた偉大なイギリスグループ企業としてさらなる発展を遂げるはずだ」

ロン・デニスは、1981年からマクラーレンを率いており、ニキ・ラウダ、アラン・プロスト、アイルトン・セナ、ミカ・ハッキネン、ルイス・ハミルトンなどのドライバータイトルと7回のコンストラクタータイトルを獲得してきた。だが、ロン・デニスは、中国のコンソーシアムから資金を調達して株式を買収しようと試みて失敗。権力争いが繰り広げられてきた株主のマンスール・オジェとマムタラカトの反感を買い、同社を去ることになった。

ロン・デニスの離脱と同時にマクラーレンは、関連企業の再編成を発表。マクラーレン・テクノロジー・グループとマクラーレン・オートモーティブは、新たに作られるマクラーレン・グループの一部に組み込まれることになる。

マクラーレン・グループはマムタラカト(Bahrain Mumtalakat Holding Company)TAGグループが多数株主となり、シェイク・モハメド・ビン・イーサ・アール・ハリーファがエグゼクティブチェアマンに指名された。

マクラーレン・テクノロジー・グループのCOOを務めてきたジョナサン・ニールとエグゼクティブディレクターを務めてきたザク・ブラウンは、現在の役割を継続する。

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム