セバスチャン・ローブ
セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ組は、アルゼンチンラリー最終日十分なリードを持って見事8勝目を挙げた。シトロエンにとって南米でのWRCにおいて9連勝となる。

ミッコ・ヒルボネン/ヤルモ・レイティネン組もシトロエン・トタル・アブ・ダビ・ワールド・ラリー・チーム2台目のDS3 WRCを6位に、そしてダニエル・ソルド/カルロ・デル・バリオ組も9位に入った。

ミシュランのソフトコンパウンドタイヤを履いたシトロエンのクルーたちは、西部に設定されたステージに向けて早朝ヴィラ・カルロス・パスをスタート、セバスチャン・オジエに対し比較的十分なリードを取っているセバスチャン・ローブは、ラフで岩だらけのステージでもマイペースで走行。加えて2位との差を拡げる余裕もあった。

2位にほぼ1分の差を付けた世界チャンピオンも、間違いなく彼にとってのWRC最後のグラベルラリー優勝に少し感傷的になっていた。

「熱狂的なファンの前で8度目の優勝が出来るなんて、ちょっと信じられない」とヴィラ・カルロス・パスに凱旋帰還したセバスチャン・ロ−ブはコメント。

「僕にとって優勝は絶対必要ではなかったけど、自分のペースをつかんだときにいけると思った。オジエはとても速かったけど、デイ2の終わりの差を見たとき確信したね。ここで優勝しチ−ムに貢献出来て嬉しいよ。チームもそれを望んでいたからね」

総合順位を別にすれば、ミッコ・ヒルボネンは、力強い走りに徹しパワーステージでボーナスポイントを獲得した。6位に入った彼はシトロエン・トタル・アブ・ダビ・ワールド・ラリー・チームへライバルチームと同じ数のポイントをマニュファクチャラーズ選手権に加える事が出来た。

「とても良い日だったね。天気はいいし、たくさんのファンがいて、ステージもすばらしい。今日のドライビングはとても楽しかった。自分のペースも良かったし、車も完璧でした。でも、良い結果には結びつかなかったよ」

デイ3、10位でスタートを切ったダニ・ソルドは、ラリーを牽引する一人となりました。ソルドは、アンドレアス・ミケルセンとマーチン・プロコップを連続して追い抜いた。しかし、ソルドにギアボックストラブルが発生してミケルセンに再び抜かれ、0.2秒差の9位でフィニッシュした。

「僕はタイムに関しては、気にしてないよ。だって、今回の目標は完走することだから。僕はドライビングスキルをあげるよう頑張ってる。特に低速コーナーのドライビングをね」とアブ・ダビ・シトロエン・トタル・ワールド・ラリー・チームのソルドは答えた。

モンテカルロ優勝のあと2013年度2勝目をあげて、シトロエン・レーシング・チーム監督のイブ・マットンはチームの結果について言及した。

「私が最も実感したことは、このラリーでDS3 WRCの性能の進化が確認できたことです」と強調した。

「我々はラリーメキシコ以来多くの作業をしてきました。その結果が今回の優勝です。優勝の大きな要因としては、数戦ブランクがあったにも関わらず大活躍をしたローブ自身であることは明らかです。しかし、あえて他のドライバーも言わせて頂きたい。ポルトガルでのソルドそして今週末のヒルボネンは明らかに優勝争いに加わっていました。彼らは結果に結びつく女神からちょっと遠ざかっているだけです。我々は目標達成に向けて全力投球するだけです」

次回のWRCは、5月31日〜6月2日にギリシャで開催される。

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カテゴリー: F1 / セバスチャン・ローブ / WRC (世界ラリー選手権)