F1ラスベガスGP 決勝 展開:フェルスタッペン完勝 ノリス燃料セーブの死守劇

オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は4位でチェッカー。キミ・アントネッリ(メルセデス)は驚異的なロングランで上位と互角のペースを見せたが、5秒加算ペナルティにより最終的に5位へ。シャルル・ルクレール(フェラーリF1)、カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)、アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハースF1チーム)、ルイス・ハミルトン(フェラーリF1)がトップ10に続いた。
■ スタート:ノリスのライン外れ、フェルスタッペンが先頭へ
フォーメーションラップ後、ランド・ノリスがポールポジションに戻り隊列を整える。多くの上位勢がミディアムを選択し、唯一キミ・アントネッリのみがソフトタイヤ。角田裕毅(レッドブル・レーシング)はパルクフェルメ違反に伴うペナルティでピットレーンスタートとなり、ミディアムでのスタートとなった。
シグナルがブラックアウトすると、ノリスはマックス・フェルスタッペンの前に鋭くかぶせるも、ターン1でコントロールを失いワイドに。フェルスタッペンがトップへと浮上し、さらにジョージ・ラッセル(メルセデス)がノリスをかわして2番手へ上昇した。
後方では複数の接触が発生し、ランス・ストロール(アストンマーティン)とガブリエル・ボルトレト(ザウバー)が早々にリタイア。オスカー・ピアストリ(マクラーレン)とリアム・ローソン(レーシングブルズ)の接触もスチュワードにより調査対象となった。
2周目終了時点の順位は、フェルスタッペン、ラッセル、ノリス、カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)。アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)が好スタートを決めており、ピアストリはP7へ後退した。
■ VSC導入と序盤の混乱:アントネッリに5秒、アルボンは接触トラブル
3周目、デブリ処理のためVSCが導入され、ローソンはフロントウイング破損で緊急ピットイン。ピエール・ガスリー(アルピーヌ)とアントネッリも同時にピットへ向かう。
VSC解除後、フェルスタッペンは1.4秒差でリードを広げ、ハジャーがサインツJr.に迫る。背後ではピアストリとシャルル・ルクレール(フェラーリF1)が続いていた。
6周目、ルクレールがオリバー・ベアマン(ハースF1チーム)を攻略し7番手へ浮上。前方ではフェルスタッペンとラッセルが僅差の攻防を演じ、ノリスは単独走行に落ち着きつつあった。
10周目、アントネッリがスタート動作違反により5秒のペナルティを受け、「どうして?!」と無線で驚きを示す。12周目、ルクレールは「アニマルのようにプッシュしている」と無線。13周目にはピアストリがグレイニングに苦しみ、ルクレールが先行してポジションを奪う。
15周目、アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)がルイス・ハミルトン(フェラーリF1)をヒットした場面が再確認され、デブリ発生で再びVSC。16周目にレースは再開され、フェルスタッペン、ラッセル、ノリスが上位3台として逃げる。
■ ピット戦略が本格化する中盤:アンダーカット合戦へ
18周目、ラッセルがハードへ交換して最初の上位ピットイン。19周目、ノリスがファステスト更新でフェルスタッペンとの差を縮める。
20周目、アルボンにジャンプスタートと接触の審議。アントネッリの5秒罰が正式適用に。22周目、フェルスタッペンがペースアップし、ピアストリがハードへ交換(P10で復帰)。
23周目、サインツJr.とノリスがハードへ交換。ピアストリはサインツJr.の前で復帰しポジションを守った。
26周目、フェルスタッペンが3.0秒でハードへ交換し、ラッセル前で復帰。暖気に少し苦しみながら首位を維持する。
■ アントネッリの驚異的ロングラン:ピアストリとルクレールを抑え続ける
29周目、フェルスタッペンはラッセルとの差を広げ、ノリスは2番手浮上を狙う。アントネッリは30周を超えるハードで驚異的なペースを示し、「最後まで行ける可能性」すら示唆される。ジョリオン・パーマーも「素晴らしい仕事だ」と絶賛。
32〜33周目に上位のピットローテーションが完了し、フェルスタッペン→ラッセル→ノリスの構図に。ノリスはDRS圏内でラッセルに迫り、チームは「フェルスタッペンを追うためにも抜け」と指示。
35周目、ノリスがラッセルを攻略し2番手へ。ピアストリには厳しい展開となり、タイトル差が広がる可能性が生まれる。
38周目、アントネッリは依然としてピアストリを完璧に抑え、さらにルクレールも巻き込んだ三つ巴の攻防へ。
■ 終盤:ノリスは燃料セーブ、ラッセル接近。勝負は最終局面へ
40周目、ノリスはフェルスタッペンとの差を縮められず5.5秒。「ピアストリはアントネッリ攻略に手こずりラッセルを追う時間が消耗。
43周目、ラッセルはステアリングトラブルを訴えつつも順位を死守。45周目、アントネッリは寿命を超えたハードでなお驚異的ペースを維持。
48周目、ノリスに燃料セーブの指示。ペースが急落し、ラッセルが6秒後方まで迫る。49周目、逆転の可能性も見えてくる。
最終50周目、アントネッリはサインツJr.の5秒圏内を保ちつつ走破し、ロングランの強さを見せた。
■ フェルスタッペンがラスベガス完勝。ノリスはタイトル差を30点に拡大
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)は終始危なげない走りで勝利し、タイトル争いの望みを最終2戦へつないだ。2位ランド・ノリス(マクラーレン)は燃料セーブの苦しさを抱えつつもポイントを重ね、チームメイトのオスカー・ピアストリ(マクラーレン)との差を30点へ広げた。
3位ジョージ・ラッセル(メルセデス)、4位ピアストリ、5位アントネッリ、6位シャルル・ルクレール、7位カルロス・サインツJr.、8位アイザック・ハジャー、9位ニコ・ヒュルケンベルグ、10位ルイス・ハミルトンという結果となった。
レース後、上位3台はテリー・クルーズが運転するピンクのレゴ・キャデラックでポディウムへ向かうという華やかな演出もあり、ラスベガスらしい一夜が幕を閉じた。
2025年F1ラスベガスGP 決勝 結果
1.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)2.ランド・ノリス(マクラーレン)
3.ジョージ・ラッセル(メルセデス)
4.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
5.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
6.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
7.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
8.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
9.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
10.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
11.エステバン・オコン(ハース)
12.オリバー・ベアマン(ハース)
13.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
14.角田裕毅(レッドブル)
15.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
16.リアム・ローソン(レーシングブルズ)
17.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
DNF.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
DNF.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
DNF.ランス・ストロール(アストンマーティン)
カテゴリー: F1 / F1ラスベガスGP
