ランド・ノリス母の心温まる反応が話題 息子の初のF1王者に“胸いっぱい”
ランド・ノリス(マクラーレン)が2025年F1アブダビGPで3位に入り、初のF1ワールドチャンピオンに輝いた。タイトル決定の瞬間、サーキットで誰よりも注目を集めたのは、母シスカ・ワウマンの温かいリアクションだった。

ノリスはこの週末、トップ3以内でフィニッシュすればタイトル獲得という状況で決勝に臨み、激しい緊張感の中で落ち着いた走りを見せて念願の初タイトルを獲得した。26歳のノリスは英国人として11人目の王者となり、マクラーレンにとっては2008年ルイス・ハミルトン以来のドライバーズタイトルとなった。

チェッカー後、母シスカはスカイスポーツF1の取材に応じ、溢れる思いを語った。

「感情的にすごく疲れたけど、とても幸せ。家族のためにも、チームのためにも、マクラーレンのためにも、ファンのためにも嬉しい。みんなずっと支えてくれた」

“プレイに夢中だった息子”から“世界王者”へ
母は、幼い頃のノリスとの思い出にも触れた。

「たくさんの犠牲があった。ランドが7歳でカートを始めて、8歳になる頃には兄のオリーと一緒に競っていた。その瞬間から、男の子2人は一つの方向へ、私の娘たちは別の方向へ行くことになった」

「だからランドやオリーの成長を見届けられなかったこともある。“庭で裸でトラクターを走らせて遊んでいた”あの頃が突然終わってしまった。でも、今日こうして迎えた瞬間は本当に素晴らしい」

アブダビ決戦を見守る緊張についても明かしている。

「レースが終わるまでは何が起きるか分からない。私とアダム(父)は別の部屋でレースを見ていたのだけど、残り10周のところで“降りてきてください”と呼ばれた。まだレースが終わっていないのに! どうして呼ぶの? と思ったわ。でも、こうして今ここにいる」

最終戦までの1週間の過ごし方も語っている。

「とてもシンプルだったわ。イギリスに戻って洗濯をして、庭仕事をして、水曜日には孫の“ナティビティ・プレイ”を観に行ったの。木曜日にはまた飛行機に乗ってアブダビへ戻った。すごく混乱した1週間だったし、とても短かった。でも、あの最終ラップは永遠に感じた」

息子との祝勝については、まだ予定が決まっていないという。

「いつも私は静かにホテルへ戻って、本を読み始めるだけなの。今日もその予定だったけど……どうなるのか分からないわ!」

ルイス・ハミルトンがノリスに祝福の言葉をかける映像を見せられると、シスカはひと言、「特別ね」と微笑んだ。

父アダム・ノリスの静かな喜び
父アダム・ノリスもスカイスポーツF1に、独自の過ごし方を語った。

「静かな部屋で一人で座っていたんだ。とても落ち着いてね。最後のラップまでは部屋を出なかった。美しい瞬間だったよ。本当に素晴らしい気分だ。世界チャンピオンだ」

“これは僕の両親のためのタイトル”と語るノリス
タイトル獲得後、ランド・ノリス本人も家族への強い思いを口にした。

「今年の僕のベストなパフォーマンスは、必要とされた後半戦、少し後手に回っていた時こそ発揮された。そこで自分を最も示せたと思う。家族が来てくれているし、ガールフレンドもいる。彼らを失望させるなんて嫌だった。僕は誇りに思うし、彼らを幸せにできた」

「これは僕の両親のためのタイトルだ。夢を追わせてくれた」

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カテゴリー: F1 / ランド・ノリス / マクラーレンF1チーム / F1アブダビGP