ランド・ノリスの「最大の弱点」は“メンタルの脆さ”と元F1王者が指摘

カナダGPでは、ノリスがマクラーレンのチームメイトであるオスカー・ピアストリを4位争いの中で追い抜こうとした際に背後から接触し、レースを終える致命的なダメージを負った。
ノリスはその場でリタイアし、ピアストリが4位を死守した結果、2025年シーズンの第10戦終了時点でノリスはチャンピオンシップ争いにおいて22ポイントのビハインドを負うこととなった。
2016年のF1ワールドチャンピオンであるロズベルグは、こうしたノリスの痛恨のミスはメンタリティに起因していると考えている。
「ランドの今季のアキレス腱、それが“メンタルの脆さ”であり、彼の自信のなさだった。モントリオールでも、それが再び表に出てしまった」とロズベルグはSky Sports F1 Showで語った。
「プレッシャーが最大になる瞬間に、あの小さなミスが忍び寄ってくる」
「予選でもそれが出た。Q3で彼は2回のアタックラップの両方で重大なミスを犯し、その結果、グリッドは7番手止まりだった。あれだけ速いマシンを持っていたにもかかわらずだ」
「そして決定的な瞬間、つまりチャンピオンシップのライバルを抜こうとしたその瞬間、彼は非常に奇妙な判断ミスをした。文字通り、ピアストリのリアに突っ込んでしまった」

ランド・ノリスはスポーツ心理学者を検討すべきか?
ロズベルグはこれまでもノリスに対してたびたびサポートを申し出てきたが、今回あらためて彼にスポーツ心理学者との協力を勧めた。
ロズベルグ自身も2016年シーズンにおいて心理学者の助けを借りたことで、感情のコントロールとパフォーマンスが向上したと明かしている。
「僕もそうだったが、ランドは少し“繊細なタイプ”だ」とロズベルグは語った。「自信を失いやすくて、不安を抱えやすい。僕らはそういうタイプなんだ」
「でもそれは、必ずしも悪いことではない。それは自分を疑って努力し続ける原動力にもなる。『自分は世界一だ』と過信して他人に責任を押しつけるタイプと違って、自分を見つめ直せる」
「だから、長所と短所があるんだ。ただ、繊細なタイプの人間は、やっぱり怖がりで、頭の中でいろんなことが渦巻いてしまう」
「でも、メンタル面のパフォーマンスは鍛えれば向上できる。僕は実際、シーズンオフに2日ごとに2時間、心理学者とセッションをしていたし、シーズン中も続けていた」
「本当にハードだった。フィジカルトレーニングよりもキツかった。でも、すごく大きな成果が得られた。なぜなら、それは“ライフスタイルのデザイン”の訓練でもあるからだ」
「ランドがインスタグラムをやめたという話を聞いた。それもパズルの一部だ。インスタグラムや否定的なコメントは、気持ちを蝕んでいく。あれをやめたのは素晴らしい一歩だ」
「でも、そうした改善策はまだ他にも15個はあるんだ」
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