アイザック・ハジャー「レッドブルF1マシンのテストはいい考え」 昇格へ意欲

21歳のハジャーは、2025年シーズンで予想を上回る活躍を見せている。ここまでランキング9位につけ、オランダGPでの表彰台がハイライトとなった。チームメイトのリアム・ローソンだけでなく、苦戦中のレッドブルの角田裕毅を上回ることもしばしばで、残り6戦となった今、角田裕毅はF1での将来を懸けた戦いに挑んでいる。
しかし、角田裕毅の結果に関係なく、ハジャーは2026年の新技術規定導入とともにマックス・フェルスタッペンとコンビを組むことが有力視されている。
今季開幕前、ハジャーは「まだレッドブルで走る準備はできていない」と語っていたが、アメリカGPを前にその姿勢を一転させた。
「今年の最後の3戦をレッドブルで走ることになる可能性はあるか」と問われると、ハジャーはこう答えた。
「うん、間違いなく。もし100%確実で、少しでも先に進むチャンスを得られるなら、ぜひやりたい。でも同時に、来年はまったく新しいクルマだから、ある意味では意味がないとも言えるね」
記者から「新しいエンジニアたちと関係を築くチャンスにもなる」と指摘されると、ハジャーは「たしかにそうだね。正直、それは考えてなかった。面白いし、いい考えだと思う」と答えた。
レッドブルはすでに、両チームの2026年ラインアップをメキシコGP(10月24〜26日)までに発表する予定と明かしているが、ハジャーは「そうとは知らなかった」と述べたうえで、「でも、それで自分のアプローチが変わることはない」と強調した。
「何度も言ってきたけど、いろいろ話すことはあっても、クルマに乗り込んだ瞬間、頭の中にあるのは“ベストを尽くす”ということだけなんだ。それだけだよ」と語っている。

ローソン「常にプレッシャーの中で生きてきた」
一方、リアム・ローソンもチームから今後のスケジュールを知らされていないと明かした。23歳の彼もまた、角田裕毅と同様にF1での将来を懸けて戦っている。
2026年には、F2のアービッド・リンドブラッドがレーシングブルズへ昇格する見通しであり、来季の空席はそのリンドブラッドのチームメイトの枠のみとなる。
しかしローソンは、そうした不安を気にせず、冷静に現状を受け止めている。
「F1での僕のキャリアはずっとそういうものだった。まだ長くはないけど、いつもそうだった」とローソンは語る。彼は2023年のオランダGPでダニエル・リカルドの代役としてデビューし、今年はレッドブルで開幕を迎えたものの、2戦連続ノーポイントのあと角田裕毅と交代した経緯がある。
「ジュニアプログラムの頃から、僕たちはそういう状況に慣れているんだ」とローソンは続けた。
レッドブル昇格レースは最終段階へ
ハジャーの発言からは、彼がすでに“レッドブル入り”を現実的に見据えていることが読み取れる。以前は慎重な姿勢を見せていたが、ここへ来て「チャンスがあれば乗りたい」と明言した点は、メキシコGP前後に予定される発表とタイミングが重なる。
レーシングブルズの2026年体制は、すでにアービッド・リンドブラッドの昇格が有力で、残るシートをリアム・ローソンと角田裕毅が争う構図だ。一方のハジャーは、レッドブル本隊昇格が“内定的状況”にあるとみられ、今回の発言はその自信の表れとも言える。
2025年終盤戦は、単なるシーズンの締めくくりではなく、レッドブル勢4名による最終的な“選抜戦”の様相を呈している。
Source: autosport.com
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