アイザック・ハジャー レッドブルF1昇格は「角田裕毅の苦戦を見ればリスク」

昨年のF2選手権でランキング2位に入ったハジャーは、今季F1でのパフォーマンスが際立っており、ここまでドライバーズランキング9位、チームの獲得ポイント28点中21点を稼ぎ出している。
この活躍により、早ければ来季にもレッドブルF1昇格の可能性が噂されているが、現時点で本人は慎重な構えを崩していない。
「もちろん、自分が準備できていないのは事実だ」とカナダGPを前に語ったハジャー。
「今いる場所で経験を積むことは良いことだと思っている。毎週末が本当に楽しいし、学びがたくさんある。ドライブするのが楽しいクルマでもあるし、将来どうなるか見てみよう。レッドブル・ジュニアドライバーとしては、そこへ進むのが自然な流れではあるけどね」
また、これまでレッドブルのセカンドシートを経験してきた元および現チームメイトのリアム・ローソンや角田裕毅が苦戦した経緯を踏まえ、時期尚早の昇格はキャリアにとってリスクになり得ると認識している様子も見せた。
「それはもっともな見方だと思う。リアムも角田も実力あるドライバーだから、そう考えるのは当然だ。マックスの隣で走るという点だけは、興味深いけどね」

自分にとって次のステップに進む上で何が不足していると感じているかという問いに対しては、こう答えた。
「多分、自分はまだ“難しいクルマ”を経験していないんだと思う。今まで自分が乗ってきたクルマはすごく安定していて、そこまで扱いづらいと感じたことがなかった。週末を通じて、最初はひどい状態のクルマを、最終的に仕上げていくような経験はまだない」
「技術的な側面でも、F1マシンが速くなるために必要なことを理解するという点では、まだ成長の余地があると思っている。速さそのものは持っているかどうかだけど、それ以外の部分が大事だと思う」
現在のF1ではマックス・フェルスタッペンが累積ペナルティポイントでレース出場停止の瀬戸際に立たされており、万が一の場合には代役としてハジャーが抜擢される可能性もゼロではない。しかし、本人は「焦らずに着実に力を蓄えること」を優先したい考えのようだ。
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