インディカー:スコット・ディクソンが最終戦でシーズン3勝目
インディカー最終戦の決勝レースが9月10日(日)にラグナセカ・レーウェイカで開催され、スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)がキャリア通算56回目の優勝を飾った。ディクソンはシーズン終盤の4戦で3勝をマーク。今大会は先週の第16戦ポートランドと同様、序盤の試練を乗り越えて勝利をものにした。

今シーズンのドライバーズチャンピオンシップは、ホンダドライバーのアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)がポートランドでシーズン5勝目を挙げて、キャリア2度目のタイトル獲得をすでに決めていた。

アメリカとカナダで17戦がスケジュールされた2023年のインディカー・シリーズ。今年も最終戦の舞台はサンフランシスコの南西約100マイルにある海沿いの街、モンテレーの丘陵地帯を利用してレイアウトされたラグナセカ・レースウェイ。アップダウンの激しい全長2.238マイルのサーキットは、コースの舗装が全面的に改修されて大幅なスピードアップが実現。これまで以上にエキサイティングな戦いが見られた。

カリフォルニアらしい青空の下、最終戦は最高気温が21℃と大変過ごしやすいコンディションで開催された。正午過ぎ、世界の14カ国から集まった27人のドライバーたちがローリングスタートでレースを開始。700馬力オーバーのインディカーを駆って激しいバトルが繰り広げられ、8回ものフルコースコーションが出される波乱の展開となた。
ディクソンはスタート前にエンジン交換を行ったためにグリッドを6つ下げられ、11番手からスタートを切ったが、序盤のアクシデントでさらにペナルティーを科されてしまう。20番手以降に順位を下げたが、彼らはトップグループと異なるピット戦略を採用。レース展開を味方につけるべく、燃費セーブを行って周回を重ねた。その結果、95周のレースの終盤76周目にはついにトップへ浮上。ペナルティーを跳ね除けたディクソンは、前に出てからはライバル勢を寄せ付けない速さをみせ、7秒以上の大差をつけてチェッカーフラッグを受けた。

チャンピオンのパロウは予選5番手からトップに躍り出て、レース最多の51周をリードした。しかし、レースの中盤から終盤にかけて複数回出されたフルコースコーションが不利に働き、一時は15番手までポジションダウン。そこからハイペースで大きく追い上げて、結果は3位となった。今シーズンのパロウは全17戦でトップ10フィニッシュするすばらしい安定感を誇り、最終戦の3位は今シーズン10回目の表彰台登壇だった。

ルーキーのマーカス・アームストロング(Chip Ganassi Racing)は14番手スタートから8位フィニッシュを果たし、2023年のルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。今シーズンはロードコース、ストリートコースだけの参戦だったが、オーバルコースでの5戦に出場しない不利を乗り越えて栄冠を獲得した。

アームストロングのマシンをオーバルの5戦で走らせたのが佐藤琢磨だった。世界三大レースの一つ、インディ500での3勝目を目指してChip Ganassi Racingから出走した佐藤は、経験を活かした走りをみせて7位フィニッシュ。それが今シーズンのベストリザルトとなり、5戦のみの出場で年間ランキングは29位となった。

ホンダは23年シーズンの12勝目を最終戦で記録した。ストリート、ロード、オーバルと、全てのコースバラエティで勝利。ホンダが1シーズンに10勝以上をマークするのはこれで8回目。2.2リッターV6ターボのホンダエンジンは今年でデビューから12年目を迎えているが、18年に記録した11勝を上回って、このエンジンでの最多勝利記録を更新。今シーズンの勝率は70%以上となった。
インディカー・シリースディクソンが最終戦で今シーズン3勝目 Hondaエンジン勢は17戦で12勝を記録

スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)
「ワイルドな一日でした。スタート前にはグリッド降格、レースが始まってすぐに他車との接触があってペナルティーと厳しい戦いになりました。順位は上がったり下がったりしていましたが、 燃費セーブが必要な時にはそれに集中し、フルコースコーションのタイミングでは多くのマシンを一気にパスできました。自分の目の前、トップと2番手を走っていたライバルがゴール間近にピットイン。Hondaエンジンの燃費のよさに助けられて、トップを悠々と、非常に速いペースを保ってゴールできました。最終戦で優勝できたことは、来シーズンに向けても非常に大きな価値があると思います」

アレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)
「本当にすばらしいシーズンでした。優勝が5回、表彰台には10回上ることができました。今日のレースも勝てそうでしたが、フルコースコーションが味方をしてくれませんでした。しかし、私たちは今日もレースを大いに楽しみました。私たちのチームスタッフ全員が驚くべき仕事をして、どのレースでも高い戦闘力を持つマシンを与えてくれました。彼らとともに自身2度目のチャンピオンシップを獲得できて、とても幸せを感じています」

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カテゴリー: F1 / インディカー